自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所) -16ページ目

自律進化組織研究所 (改 : 患者サービス研究所)

結果にコミット! みずから活性化し進化する組織を実現します。

組織変革についての論説

「ジョン・コッターの変革の8段階」

 

それが、現実に実践され、効果を生み出すための

ポイントについて、

組織開発の実務の観点からポイントを解説しています。

 

>>>前回からのつづき


なお、本記事は、

組織変革が実効するために、

「患者サービス研究所ではこうしてきた」

「患者サービス研究所ならこうする」

という組織開発の実務の観点から

各ステップにおいて重要となるポイントについて述べたものであり、

コッターの理論を解説しなおしたものではありません。


【ステップ5:従業員の自発を促す】

 

■実はこれがもっとも問題。

 

トップがビジョンを示すことに対して

できる限り現場職員から抵抗や反発が生まれないようにする

方法について、述べましたが、

それは、まだ方針を伝えるに過ぎません。

 

本当に重要なのは、

そのビジョンを実現するために、

職員が発言し、行動することです。

 

しかし、わたしたち自身も同じですが、

発言や行動を求められるとなれば、

一段と理解が必要になってきます。

 

むしろ、この

「職員の自発を促すこと」

こそが、組織変革において、

最も重要な目標であり、

最も困難なテーマです。

 

■ではどうするか?

 

昭和の時代の発想では、

職員の自発を促すには、

「やはり研修だ」

ということになるのではないでしょうか?

 

そして、職員を集めて、

自発的な言動がいかに大切か?を学ばせる

ということになりそうです。

 

しかし、実は、

それ自体がまさに自発の正反対を促す

「押し付け」

に他なりません。

 

職員からすれば、

「頼んでもいないのに集められ、

頼んでもいないことを学ばされ、

あれこれ発言や行動を求められる」

のですから、

かえって自発性が損なわれてしまうというわけです。

 

しかし、昭和の発想からすれば、

「職場なのだから大変なことでも頑張るべき。

そこを頑張るのが仕事だ」

と言いたくなるところではないでしょうか。

 

また、多くの企業や病院の経営者・管理職からは

「何度でも訴えてゆくことだ」

「繰り返し教育することだ」

という言葉を聞きます。

 

しかし、職員からすれば

「また?」

「いい加減にしてほしい」

というのが本音であり、

組織が押し付ければ押し付けるほど、

ますます組織から心が離れてゆくだけになってしまうのです。

 

■こうして、

職員が自分らしさを前面に出してが活き活きと働くことと

正反対を追究してきたのが

昭和の発想であり、

それを180度切り替えない限りは、

組織変革をすることはできないのです。

 

そもそも、組織変革とは、

組織風土(組織体質、組織文化と言ってもよいでしょう)を

変革することに他なりません。

 

そして、組織風土とは、

上席者から指示や命令をされなくても

一定の価値観のもとで職員が発言し行動する状態です。

 

したがって、組織変革を実現するにあたっては、

実は、まさに、

教育・研修・指示・命令・指導・管理は

最も避けなければならないことなのです。

 

■では、何が必要か?

 

自発性を促すからには、

自発的に考え発言する機会が保証されていなければなりません。

 

なぜなら、自発的に考え発言する余地が与えられていなくて、

自発的な行動が生まれるはずがないからです。

 

医療界に限らず、

忙しい現場では、それが許されないことが多いのが実情です。

 

そこで、業務で忙しい中、

最少限度の自発的に考え発言する機会を保証するためには、

管理職の権限がどうしても必要となります。

 

管理職の強力なリーダーシップの下で、

「コミュニケーションのための機会を設ける」

としなければ、

職員の間から自然発生的に、コミュニケーションの機会が

生まれることはないからです。

 

だからこそ、自発性を引き出すには、

管理職がみずからのミッションを自覚していなければ

ならないのです。

 

■なお、

もう一つの大きな課題があります。

 

そして、これが組織変革にとっての最大の問題点です。

 

それは、

職員同士が自発的な言動を互いに阻害する

ブレーキになってしまうことです。

 

なぜなら、変革とは、現状否定でもあるので、

互いの遠慮や気兼ね働くと、まったく前進しません。

 

若手や新人が違和感を覚えた点が、

実は、上司や先輩が決めた結果であった場合には、

「叱られるのではないか?」

「余計なことは言わなくていい」

と叱られてしまうのではないか、と

職員が不安を感じて、

気がかりを口にすることをやめてしまう、ということが

珍しくないでしょう。

 

こうしてみると、

現場がみずから考え新しい意見を話し合えるためには、

職員同士がなんでも話せる安心安全な関係性が

なければならない、ということが明らかになります。

 

昭和の時代には説かれなかったことですが、

「職員間の安心安全な関係性を整備すること」

が、職員から自発的ん言動を引き出すための鉄則です。

 

ついては、

「職員同士がなんでも話せる安心安全な関係性をつくるには、

どうすれば良いか?」

また、

「管理職は、どのようにすればよいのか?」

が、重要になるでしょう。

 

その最もシンプルな方法が、

患者サービス研究所が提唱している

「HIT-Bit」

というコミュニケーション・モデルです。

 

■組織変革をすることは、

トップ・ダウンを極力排除し、

ボトム・アップを組織文化にすることが必要です。

 

そして、そのためには、

組織から職員への「IN-Put」を最小限にし、

職員からの「OUT-Put」を最大化することに徹することです。

 

みなさんの現場でも

それができるコミュニケーション・モデルを

導入することが必要ではないでしょうか。

 

>>>つづく

 

組織変革についての論説

「ジョン・コッターの変革の8段階」

 

それが、現実に実践され、効果を生み出すための

ポイントについて、

組織開発の実務の観点からポイントを解説しています。

 

>>>前回からのつづき

 

なお、本記事は、

組織変革が実効するために、

「患者サービス研究所ではこうしてきた」

「患者サービス研究所ならこうする」

という組織開発の実務の観点から

各ステップにおいて重要となるポイントについて述べたものであり、

コッターの理論を解説しなおしたものではありません。


【ステップ4:ビジョンを周知徹底する】

 

■あらゆる書籍やセミナーで、

「トップは、みずからビジョンをはっきりと発信すること」

と言われており、

たしかに、それは大事なのですが……、

 

とくに専門職集団であり、

売り手市場でもある医療業界においては、

気にかかることが、

 

「発信するのはやろうと思えばできるが、

職員に響くのか?」

ということでしょう。

 

とりわけ新しいことを歓迎しない傾向がある

医療現場においては、こうしたアナウンスの結果、

かえって拒絶反応が起きるのではないか、

と心配になることでしょう。

 

どんな反応があるかわからないのに

アナウンスするのは、得策ではありません。

 

当たって砕けていては、良い施策も始まらないのです。

 

そこで踏まえておかなければいけないのは、

組織づくりは、仲間づくりである

ということです。

 

大学のサークルや地域のコミュニティをつくる場合と同じです。

 

つまり、仲間の輪を

トップから首脳部へ、

さらにコア・マインド・メンバーへ、

そして各部署の管理職へ、

そのうえで組織全体へ

……と段階的に広げてゆくことになる構造を

知っておかなければなりません。

 

全員を一堂に集めて、社長が訓示を述べていればよかったのは、

昭和の、日本全体が工場文化に使っていた時のことです。

 

それは、

職員がどんな気持ちかを考える必要がなかった頃の

発想です。

 

いまは、そうはいきません。

 

職員一人ひとりに関心を持ってもらい、

みずから気づき、考え、話し合い、行動してもらうためには、

流れてくる箱にスタンプを押すような横着な方法で、

組織づくりが実現できると思ったら大間違いなのです。

 

そして、さらに、トップから現場職員へと

仲間づくりの輪を広げてゆく際、

それぞれのプロセスにおいて、

拡散する人の役割を明示することが大切です。

 

コア・マインド・メンバーは

「なんとしても組織を変革していこう」

というコア・マインドをもった職員の集まりなので、

一枚岩を形成しやすい傾向がありますが、

 

その次の段階である

「管理職を巻き込む」

ステップには、注意が必要となります。

 

なぜなら、たいてい、管理職は、

「ビジョンを実現するために部下職員を巻き込む」

というミッションについて、

まったくコミットしていないことが多いからです。

 

特に医療現場では、

業務が適正に行われるように監視する

「業務マネジメント」

だけを管理職の役割だと認識している人が圧倒的に多いのが

実状です。

 

それは本人のせいではなく、

管理職に登用する際に、そのようにコミットメントを

とらない組織がそれだけ多いという事実があるからです。

 

そうした社会・業界の中で生きてきた職員が多いだけに、

組織側は、意識的に、

管理職に対しては、その役割を明示しなければなりません。

 

こんにちの管理職のミッションは

もはや業務マネジメントだけでなはなく、

むしろ、組織を変える

組織マネジメントこそが管理職の主なミッションであること」

を管理職に自覚させることが初歩です。

 

なお、コア・マインド・メンバーは、

その管理職をプロモートするのが役割となります。

 

全体にビジョンを周知するのはそれからでなければなりません。


間違っても

こうしたプロセスを無視して、

全体にビジョンを周知してはなりません。

 

心配している通り、

現場からは反発と抵抗の大合唱が起こることでしょう。

 

■では、

コア・マインド・メンバーによる連帯チームが編成され、

管理職にミッションを理解してもらったら、

ビジョンを周知徹底しても良いのでしょうか?

 

正確には、

ミッションを周知徹底する前に、

先にやることがあります。

 

それは、管理職を通じて、職員全体に、先に

「危機意識」

を浸透させることです。

 

危機意識が全く浸透していないところに

ビジョンを発信しても響きません。

 

「良い話だけれど、そこまでやる必要ありますか?」

と反発や抵抗が起きるのはそのためです。

 

なので、それ以上に、まず、管理職を通じて、

「危機意識」

を浸透させることが必要です。

 

危機意識が浸透したかどうかの目安は、

「具体的な対策は浮かばないけれど、

なにかしなければいけない」

「このままじゃ、まずい」

と考え、

「変化することが当り前だ」

と考える職員が各部署に一人以上現れていることです。

 

なぜか?

 

管理職がビジョンを発信して、

「変えてゆこう」

と呼びかけた時、

部下職員の中に一人以上、

「何かしなければいけない。

だから変わるのが当り前だ」

と考えている職員が存在していることで、

 

部署の空気が大きく前向きになるからです。

 

もし、そのような賛同者が一人もいなければ、

その部署では、

ビジョンを発信した管理職が、

危機意識のない部下職員全員との対立構造をつくって

孤立してしまいます。

 

管理職が孤立すると、その部署は膠着してしまうことが

想像に易いでしょう。

 

「呼びかける人が、その他の人たちから孤立しないこと」

は組織づくりの鉄則の一つです。

 

>>>つづく

 

組織変革についての論説

「ジョン・コッターの変革の8段階」

 

それが、現実に実践され、効果を生み出すための

ポイントについて、

組織開発の実務の観点からポイントを解説しています。

 

>>>前回からのつづき

 

【ステップ2:連帯チーム】

 

■トップが目的地とおおまかな期限を

自分の中で明確にしたら、

次に必要となるのは、

「実働部隊の編成」

となります。

 

というのは簡単ですが、その方法が問題です。

 

というのも、多くの組織が

「やってくれそうな職員に頼む」

「役員で連帯チームを担う」

「一定以上の役職者の中からピックアップ」

といった誤った方法をとっているからです。

 

勝手に期待する職員に頼んでやってもらったり、

「役員だからやる気があるでしょう?」

と思い込んでやらせるのは失敗です。

 

せっかくトップが

「何としてもこの変革を実現したい」

とゴールを明確にしても、

実働部隊に、そう思わない者がいると、

組織を動かすという大仕事が進むはずがないからです。

 

なので、

「本当に変えたい」

という意思があるなら新人でも頼んでやってもらうくらいの

観点が重要です。

 

中核となるチームは、紛れもなく組織をつくる人たちなので、問題意識があり、

「なんとしても変えてやる」

というコアマインドを持った人間で構成されなければなりません。

 

ここが一枚岩でなければ、変革施策自体が瓦解してしまいます。

 

「関心が高くない人には関与させない」

「当事者意識が希薄な人に意見を聞かない」

は、組織運営の鉄則です。

 

傍観者に意見を聞いて良いためしがないのですから。


もし、

「本当はそこまでやる気がない」

という人が混じっていると、

打合せの場や施策が動き出してから、

「そこまで必要ですか?」

「しばらくうちは難しいです」

など、連帯チームの中にネガティブな意見が

出てきてしまいます。

 

反対に、

「とにかくやりましょう!どうしても現場がやれないと言ったら、われわれが飛び込んでいってどこまでできるか推進してきます」

という意気込みでなければなりません。

 

■つまり、

「コア・メンバー」

ではなく、

コア・マインド・メンバー

であることです。

 

くれぐれも、役職や委員などの肩書きで選んではなりません。

(というより、

日頃から、こうしたやる気のある人に役職を任せるという

思考が重要です)

 

やる気がある職員を組み入れ、

やる気に陰りが見られれば、無理に続けさせないことです。

 

【ステップ3:ビジョンと戦略を示す】

 

■コッターは、これをステップ3としていますが、

本来、その構成は、ステップ2の前に

しておかなければなりません。

 

なぜなら、

コア・マインド・メンバーで連帯チームを構成するにあたり、

その候補者に、このビジョンと戦略を示す必要が

あるからです。

 

目的地やプロセスの概略が提示されなければ、

候補者も、

コア・マインド・メンバーを引き受けられないからです。

 

なにかを任せる場合には、

「権限と責任を明示すること」

が組織運営の鉄則です。

 

責任を持って取り組もうとコミットしようとする

真面目な職員ほど、

権限や責任などを明示しないと困らせることになってしまいます。

 

また、そのコミットメントを取り付けないで進めてしまうと、

のちのちの不協和音の原因となります。

 

というわけで、

ビジョンと戦略をわかりやすく示すにあたっては、

適切に言語化することが不可欠です。

 

■言語化するためには、

トップ一人で文言を策定することができれば、

それでも結構ですが、

できれば、

首脳部の方とじっくりと話し合って策定する方が良いでしょう。

 

話し合う中で、具体的な事例を出し合うなどして、

微妙なニュアンスを確認しながら構成してゆきます。

 

もし、

首脳部に話し合う相手としての適任がいなければ、

ヒアリングを通じてニュートラルに引き出してくれる

コンサルタントを使って策定することも必要です。

 

患者サービス研究所でも

そのヒアリングの役割を務めさせていただくことがあります。

 

習熟したコンサルタントであれば、

さまざまなアングルから投げかけて、

トップの思想の輪郭を浮き彫りにしてゆきます。

 

また、その後、

コア・マインド・メンバーを編成したり、

組織全体を巻き込んでゆく際に、

シンプルでわかりやすく発信してゆくための

適切な言語化を想定して、ヒアリングしてゆきます。

 

患者サービス研究所では、

そのヒアリングをする場合には、

トップや首脳部の方々に、

事前に参考となる情報を準備して臨んでいただくよう

お願いしています。

 

情報を準備する時点から、

トップや首脳部の方々の脳内で言語化が始まるからです。

 

組織を動かすには、言語が全てではありませんが、

必要不可欠です。

 

一人の部下に、自分の真意を理解してもらうことさえ

どんなに難しいかを考えれば、

まして、

組織風土とか危機意識などの情意事項を言語化できなければ

組織を巻き込むことは不可能と考えても良いでしょう。

 

また、わたしたち自身、

思考や感情を言語化することによって、

さらに自分の価値観が明確になり、揺るがないものになる

という効果もあります。

 

>>>つづく

 

■リーダーシップ論の大家とされているジョン・コッターの

「組織変革の8段階プロセス」

を知っているという方もいるでしょう。

 

参考になるところがあると考えられますが、

これを現場で実践する上で、

実効性あるものにするためのポイントを明らかにしてゆきます。

 

その8段階とは、

  1. ステップ1:危機意識を高める
  2. ステップ2:変革推進のための連帯チームを作る
  3. ステップ3:ビジョンと戦略を打ち出す
  4. ステップ4:変革のためのビジョンを周知徹底する
  5. ステップ5:従業員の自発を促す
  6. ステップ6:短期的成果を実現する
  7. ステップ7:成果を活かして、更なる変革を推進する
  8. ステップ8:新しい方法を企業文化に定着させる

となっています。

 

大きな流れは正しいと考えられます。

 

しかし、

「これをどうやればよいのか?」

「あるいはやってみてもうまくいく気がしない」

「うまくいかなかった」

という人もよくいます。

 

それは無理もないことです。

 

そこで、

組織変革が実効するために、

「患者サービス研究所ではこうしてきた」

「患者サービス研究所ならこうする」

という組織開発の実務の観点から

各ステップにおいて重要となるポイントについて述べます

(コッターの理論を解説しなおしたものではありません)。

 

組織変革は、相手が人間なので、

心理構造を踏まえて進めなければなりません。

 

つまり、うまくいかないのは、

「相手の顔が見えない」

ことが原因となっているからでしょう。

 

各段階において懸念されるのは以下のこととなるでしょう。

 

  1. ステップ1:危機意識を高める・・誰の、どのような危機意識が必要なのか?なぜ、高まらないのか?
  2. ステップ2:変革推進のための連帯チームを作る・・編成した連帯チームが動かない場合はどうすればよいのか?
  3. ステップ3:ビジョンと戦略を打ち出す・・誰がビジョンと戦略を立案するのがよいのか?
  4. ステップ4:変革のためのビジョンを周知徹底する・・組織全体に発信することはできるが響くのか?
  5. ステップ5:従業員の自発を促す・・誰がどのように自発を促すのか?往往にして、新しい動きには反発や抵抗が起きることが問題となる
  6. ステップ6:短期的成果を実現する・・現場からの反発や抵抗がある中で成果の情報は上がってくるのか?(月1回の会議で報告させるのか?レポートか?それ自体に対するやらされ感や反発が生じるのではないか?)
  7. ステップ7:成果を活かして、更なる変革を推進する・・「成果を活かす」「推進する」とは、具体的にはどのようにすることか?
  8. ステップ8:新しい方法を企業文化に定着させる・・「文化に定着させる」とはどのような施策か?この重要なステップの具体的な方法がイメージできない

「これらの一つ一つを、

どのように解消し、効果的に進めてゆけばよいか」

といった実践方法がわからなければ、

進めようがないでしょう。

 

そこで、

何回かに分けて、以上の問題点を解消し、効果的に進めて行けるように、心理構造を踏まえて実践方法を具体的に明確にしてゆきます。

 

【ステップ1:危機意識を高める】

 

■これは、厳密に言えば、

「価値観を明確にして共有する」

ということです。

 

そして、実は組織変革は、この

価値観を共有すること

に尽きます。

 

組織全体がトップと同じ価値観になれば、

最強の組織になるからです。

 

なので、ステップ1とされていますが、

実は、最初の段階でやるべきことというわけではなく、

組織変革とは、

ステップ1からステップ8まで、

これをやり続けることにほかなりません。

 

■なお、

「価値観を共有する」

とは、正確にいうと、

「現状を俯瞰すること」

なのですが、

現状を俯瞰しても、想像力が乏しい職員は、

「そこまで危機を感じなくてもよいのではないか」

という反応を示すこともあります。

 

また、危機意識を共有するよりも、

「こうなったら素晴らしい」

という理想像を明確にした方が夢があり、

組織が活性化するという見方もあるでしょう。

 

しかし、いずれも限界があるものです。

 

したがって、

トップはそれらと並行して、

やはり、

「危機意識を明確にする」

と認識しておいた方が良い。

 

■その際、もっとも重要なことは、

トップ自身が、自分の中で、

「変革の必要性」

を明確にすることです。

 

「どんな声が聞こえてこようとも、

絶対にここまで辿り着くのだ」

という

「揺るがない目的地」

をまず明確にすることです。

 

それから、その価値観を徐々に広げてゆく作業が始まるのです。

 

「できたら変わることが望ましい」

といった緩やかな意見ではなく

「変えなければ病院をやっている意味がない。

これを実現できないなら、病院を閉めてもいい」

というくらいの断固たる意識を持つことから、

組織変革は恥あるということです。

 

というのも、

それほどの意識がなければ、必ず現場から、

「そこまでして変革しなければいけないのか?」

という反発や抵抗の声が上がってくるからです。

 

その都度、トップが揺らいでいたら、

組織全体にフラストレーションが蔓延したり、

チームワークが損なわれてゆくだけとなります。

 

■さらに、ほとんどの組織で見落とされているのが、

「それをいつまでに実現するのか?」

という期限です。

 

理念がない病院はありませんが、

理念について、期限がある病院は稀です。

 

期限がなければ、

誰も動かないので、変革は実現しません。

 

揺るがない理想像を持っていても、

期限のない理想は現場に浸透することは決してなく、

画餅となってしまうのです。

 

>>>つづく

 

■「良い意見を言ったはずなのに、なぜか賛同を得られなかった」

という経験が、誰にでもあるのではないでしょうか?

 

最近のニュースを見ても、

  • 小泉進次郎の育休
  • 小池都知事の志村けんへの哀悼
  • 安倍首相の緊急対策案

……などなど、

中には、さして悪くないことまで、

ことごとく非難されています。

 

勤務先でも、

「別の人が言ったら褒められたのかも知れない」

というケースもよく目にしますね。

 

なぜ、

良い意見なのに好意を持って受け入れられない

ということが起こるのでしょうか?

 

■そこで、

多くの人がやるのは、

コミュニケーションを学ぼうとすることです。

 

ただし、

「コミュニケーションのその場面をなんとかしようとする技能」

を学ぼうとする傾向があります。

 

実際、

書店でも『話し方がすべて』といった本が

並んでいたりするのも、そのためでしょう。

 

やはり、人間は、

目に見えるのでその場面が気になるからでしょう。

 

そこで、飛びつくのが、

  • 応酬話法
  • コーチング
  • 話し方
  • 表情
  • 発声・発音・滑舌
  • 姿勢
  • 座る位置

といった、コミュニケーション技法でしょう。

 

そして、

  • その場所の明るさ、
  • 広さ、
  • 窓の外が見えるかどうか
  • 温度や湿度、

といった、

コミュニケーションの場の空間に関心を持つ人もいますが、

少し気が効く方だということができるでしょう。

 

ともあれ、

「コミュニケーションのその場面をなんとかしようとする技能」

を、一生懸命学んでいる。

 

コーチングやNLPなどを、

高いお金を払って技能を磨うこともあります。

 

しかし、実際、重要な議題を通す時に、

そうした技術が通用するでしょうか?

 

こうした技能を磨いても、

「別の人が言ったら褒められたのかも知れないけれど、

自分だから、通る話も通らなかった」

という事態を回避することはできないのです。

 

しかし、

この事態を解決できる方法がわかれば、

今後は、その逆つまり

「別の人が言ったから通る話も通らなかったけれど、

自分だから、話が通った」

という展開をすることが可能となるでしょう。

 

■多くの人は、

コミュニケーションといえば、

対話をする場面のことだけを思い浮かべがちですが、

 

実は、そもそも、

そのように

「目に見えるコミュニケーションの場面」

だけを考えてしまうことが、

間違いのもとなのです。

 

たとえば、サッカーの場合、

無闇にその90分間を必死に戦えば良いというわけではなく、

絶対に勝ちたいならば、

その試合までに、絶対に勝つ準備が必要です。

 

たとえば、音楽のコンサートの場合、

壇上で必死に演奏すれば良いというわけではなく、

間違いなく聴衆を感動の渦に巻き込みたいならば、

そのコンサートの日までに、絶対に感動をもたらすための準備が必要です。

 

コミュニケーションも同じです。

 

つまり、

その場面に至るまでの因果関係の上流を見れば、

そのコミュニケーションの場面の形勢を

最良にするカギが見えてくる、ということです。

 

そして、それは

対話の技法のように目に見えるものではなく、

目に見えないところにこそカギがあるのです。

 

それは、ズバリ、

「関係性」

です。

 

■関係性づくりに必要なことは、2つ、

  • 1つは、相手との立ち位置。
  • もう1つは、文脈。

そこまでのストーリーがあったうえで、

その場に臨めば、

相手は、みなさんからしかるべき話をされれば、

感謝したり喜んで応じてくれるはずです。

 

たとえば、ちょうど、

女性に対してキザなセリフを決めてみても、

自分がふさわしい立ち位置になく、

それまでの文脈がなければ、

相手が自分に痺れてくれることはない、

というのと同じです。

 

またたとえば、ちょうど、

素晴らしい歌を聴かせても、

自分が無名でキャラクターが受け入れられておらず、

その場にふさわしいストーリーがなければ、

聴衆が

「上手だね」と言ってくれることはあっても、

何万人が何万円も払ってドームに集まることはない、

というのと同じです。

 

■このように、

コミュニケーションをうまく進めることが

できるかどうかは、すべて、

「関係性設計」

に尽きると言っても過言ではありません。

 

この関係性を設計したうえで、

コミュニケーションに臨めば、

さまざまなことが喜んで受け入れられ、

より良い方向へ展開することができるようになるでしょう。

 

そのカギが、上述した通り、

  • 立ち位置(Post)
  • 文脈(Context)

です。

 

■立ち位置について

 

まず、

「あなたの意見だったら訊きたいのだ」

と思ってくれる立ち位置を作らなければなりません。

 

そのためには、

大きな感情のエネルギーを及ぼすことです。

 

なぜなら、みずからエネルギーを注がない人の話を聞いて、

それ以上に

「エネルギーを発揮しよう」

という人はいないからです。

 

そのエネルギーは、

「情熱」と言っても、

あるいは「執念」といってもよいかも知れません。

 

エネルギーを注ぐとは、何を注ぐことか?

 

エネルギーとは、

労力、時間、想い(自分の価値観)の積算の総量です。

 

エネルギーの注ぎようを

そのテーマに対しての情熱があるかどうかが、

明らかにわかります。

 

誰かが、どんなにもっともらしいことを話していても、

わたしたちが心を動かされないのは、

労力や時間や想いが注がれていないことを

感じ取っているからです。

 

なお、

労力や時間以外にも、

本人にとって重要な価値のあるものを投げ打っていれば、

エネルギーの大きさが伝わってきます。

 

たとえば、

自己肯定感やプライドは人にとって大きな支えですが、

それを投げ打って、

つまり、

絶対にあの人には頼まないだろうという人にまで

頭を下げて頼んだり、

教えを請うなどする様子があれば、

見ている方は、

「ここまで頭を下げるなんて。これは本気だ」

と突き動かされるものです。

 

あるいは、

知恵を絞っているかどうか?にも、情熱が現れます。

 

つまり、

多くの選択肢を上げることができているかどうか、です。

 

謝罪する人が、なんの選択肢も挙げなければ、

ただ頭を下げるだけなら、

「もっと考えろ」

という批判を浴びるだけでしょう。

 

それは、感情のエネルギーを注いでいない、

つまり関心を注いでいないことが感じられるからです。

 

このように、

エネルギーを注いでいる前提がなければ、

人は突き動かされることはありません。

 

そうすると、

どんなに話してもその正論が軽い言葉となり、

かえって軽蔑されることさえあります。

 

反対に、

エネルギーを注いで見せることで、周囲が

「この人が言うことなら、聞かなければいけない」

と感じ、

伝えたい自分と聞こうと思う相手という

「関係性」

が築かれるのです。


■文脈について

 

もう一つ、人が動こうと思えるようになるための

重要なファクターが、文脈です。

 

たとえば、

コロナで頭がいっぱいの時に、

高速道路無料化の話をされても、

かえって失望されるのは、

文脈がないから、でもあります。

 

しばしば、

映画の公開が近づけば、

その主演俳優や監督の作品がテレビで放送される

ということがあるでしょう。

 

それは、俳優や監督、その作品の世界観といった

関連情報を流して、

関心を喚起しているのです。

 

つまり、人がその話題を聞こうと思う文脈を

作り出しているということです。

 

というのも、

相手の関心が向いていない時に、どんなに話題を出しても、

「それが何か?」

となってしまうからです。

 

文脈を作り出すために、具体的にどうすればよいか?、

 

たとえば、

  • その話題を増やしたり、
  • そのテーマに関連する事実を強調してアナウンスしたり、
  • そのテーマにちなんだ情報が他の人から発信されればそれを共有する

……といったことです。

 

関心が高まるので、

関連情報を受け入れやすくなってくれるからです。

 

その他にも、文脈とは、

  • 「大事だ・必要だ、と考えてくれる」
  • 「どうにかして解決したいと思ってくれる」
  • 「面白そうだと感じてくれる」
  • 「他の誰かに関与されるよりも、
  • 自分が成し遂げて見せたいと思ってくれる」

といった

関心喚起のアングルが考えられます。

 

■この2つを周到に設計すれば、

戦国時代の戦に例えれば、

敵軍と相まみえる前から、

もはや負け様のない一戦にすることができる、

というわけです。

 

逆に、

対話の場でのことだけを考えて、

座る場所や照明、服装や話し方、表情を工夫したり、

コーチングで学ぶような

ミラーリングやバックトラック、ペーシングを

一生懸命やってみても、

相手が動かず空振りするだけになるのは、

この「関係性」ができていないからに他なりません。

 

もし、みなさんがどうしても

「人材育成・組織開発を成功させたい」

と考えるならば、

この

「関係性設計術」

が最も重要となるのです。

 

関係性づくりをせずに無闇にコミュニケーションに臨んでも、

不発に終わるだけです。

 

ぜひ、

目に見えるコミュニケーションの場面だけを考えるのではなく、

因果関係の上流から考え、

一回一回のコミュニケーションを、

「もはや負け様のない一戦」

にしてください。

 

そして、周囲の方々が、

心から賛同して、みなさんと力を合わせてくれる

組織運営を展開されることをお勧めします。

 

■本来、人事評価とは、

職員のやりがいを築き、

最大のパフォーマンスを引き出すことで、

組織の生産性を最大化するための、

最も重要な仕組みであることは、

ご存知のことでしょう。

 

ところが、

「この人事評価によって、

職員の多くがやりがいを感じて

最大のパフォーマンスを引き出すことができている!」

ということは、

まず聞くことがないのではないでしょうか。

 

ということは、我が国では、

人事評価はまともに行われていないということです。

 

そこで、今回は、

人事評価の進化ステージを分析して、

本来あるべき人事評価のカギを明らかにします。

 

■まず、

そもそも人事評価がない組織もまだまだあります。

 

特に、医療業界においては、

経験年数によってのみ給与を決めているというところが

まだまだ少なくありません。

 

表においては、[A]の段に該当します。

 

総合評価という建前ですが、

それは事実上、

すべて上司の主観による判断となることを意味します。

 

評価基準が存在しないのですか

上司にとって良い印象かどうか、好きか嫌いかで

部下の処遇が決められてしまうこととなるでしょう。

 

したがって、

完全主観評価」となってしまい、

上司の恣意的な意見がまかり通ることになるのです。

 

評価がない組織では、

頑張る職員は虚しくなって辞め、

居心地がよくて残るのは頑張らない職員ばかり、となり、

組織にとって良いことはありません。

 

■そこで、昭和の時代に現れたのが、

最も単純な評価モデルつまり、

「成果主義」

です。

 

表における、[B]の段です。

 

営業の売上、

製造の完成品数など、

結果数値だけを評価するものなので、

評価基準も、その数値だけというシンプルなもので済みます。

 

いっとき話題になった、いわゆる「成果主義」です。

 

人事評価がまったく存在しないよりは良いのですが、

結果しか見られないことは、

職員にとっては、

「道具としてしか見られていない」

ということを意味するものでした。

 

そのため、日本的な組織風土には馴染まず、

あまり普及しなかった経緯があります。

 

一部、フルコミッションのような契約労働では

完全な成果主義が用いられています。

 

そんなドライな評価制度のもとでは、

だれもモチベーションが上がることはありません。

 

■そこで、業務の結果数値だけでなく、

職員の仕事や組織に対する関わり方を評価して、

職員のモチベーションを上げなければならない、

という考えが広まりました。

 

その結果、人事評価表に設けられたのが、

計画性、責任感、協調性、自発性、創造性、指導力などといった情意技能の評価項目です。

 

職員の情意面を汲もうとしたことは、大きな進歩でしょう。

 

表における[C]の段で、

我が国において実施されている人事評価のほとんどが

これでしょう。


しかし、みなさんもご存知の通り、

「何をもって計画性が優れているとかそうでないとかを

判断するのか?」

の客観的な基準が設けられていることは、ほぼありません。

 

多くの現場では5段階で評価しているようですが、

「なにをもって4になるのか?」

「なぜ3にしかならないのか?」

の客観的な基準がないということです。

 

上司が

「あいつは、かなりよくやっていたから4をやろう」

「お前は、もう少し頑張ってほしいから3にしておく」

などと、主観でつけているのが実情でしょう。

 

したがって、

(業務は数値に基づく客観評価であるものの、)

情意の技能については、

やはり、結局は上司の主観によって判断されており、

主観が介入することになっているのが実状です。

 

したがって、

実質主観評価」となっています。

 

そのため、

上司が抱いた印象や好き嫌いによって

理不尽な評価を受けたことがあるという人が、

みなさんの中にも少なくないでしょう。

 

これでは、

「職員の多くがやりがいを感じて

最大のパフォーマンスを引き出すことができている!」

という職場にならないのも、当然です。

 

しかし、これが、

我が国では、

人事評価はまともに行われていない構造です。

 

■職員がやりがいを感じて、

最大のパフォーマンスを発揮するためには、

業務の成果だけではなく、

情意面を評価することは、絶対に欠かせません

 

意欲や姿勢、目に見えないヒューマン・スキルを

適正に評価されなければ、

底力を発揮したいと思えることはないのは、

みなさんご自身も同じでしょう。

 

なおかつ、

評価を公平・公正なものにするためには、

評価者の印象や好き嫌いが影響するなどの

恣意評価がはたらく余地が一切ないよう、

徹底して主観を排することが不可欠です。

 

我が国の病院・企業その他の組織が、

職員にやりがいをもたらし

パフォーマンスを最大化するためには、

この2点を両立しなければなりません。

 

いわば、「完全客観評価」です。

 

それが、表における[D]の段です。

 

「そんな方法はない」

と思うでしょうか?

 

それを実現できる方法が、

患者サービス研究所が提唱している

「HIT-Bit」

です。

 

HIT-Bitを行なうことで、

職員の意欲、姿勢、努力、発言、提案、相談、行動などの

日々の大小さまざまな情報がどんどん挙がってきます。

 

その多くの具体的な情報を蓄積することで、

情意面の客観的評価基準を形成することが可能となるのです。

 

これは、

裁判の世界において

すでに当り前に行なわれていることで、

多くの判例を蓄積することで、

情状や量刑の判断基準が形成されていることと

同じ構造です。

 

「こんな提案を毎月のようにしていたなら、計画性評価は4」

「こうした相談が習慣的に行なわれていたので、協調性は5」

などというように、

情意技能を評価する基準を形作ってゆくことが

できるというわけです。

 

このように基準が明確になれば、

目に見えず、数値にもできないと考えられていた情意面を、

誰もが同じものさしで、

公平・公正に評価することが可能となります。

 

たとえ上司が期中に交替しても、

それまでの発言・提案・行動などの事実を、

基準にあてはめれば、

後任の上司もまた、前任の上司と同じ評価結果を

判定することができます。

 

他の部署からも評価のプロセスがわかるので、

評価の加減を合わせて、

他部署同士でも公平な評価をできるようにもなります。

 

このように、

公平・公正な評価が可能になることが、

客観評価の優れた点です。

 

■このようにして、

業務についての成果についても、

情意面の技能についても、

公平・公正な客観評価する仕組みを敷設することが、

これからの組織づくりには必要となります。

 

せっかく緻密な評価項目を設け、

上司が時間と手間をかけて評価しようとも、

肝心の運用において、

「情意面は評価基準など設けられない」

などといって、

上司の主観による恣意評価に任せて

「あいつは4、お前は3」

などとやっていては、

結局、

いつまでも、

職員のモチベーションを上げることなどできません。

 

こんにち、

医療機関が生き残るためには、

職員全員参加の総力経営を実現することが、

もはや、待ったなしであることは、

みなさんもご存知でしょう。

 

ぜひ、日頃、現場を支えてくれている職員の方々が、

心から

「この職場では頑張ればきちんと報われる」

と思える職場、

そして、

職員が健全に働き続ける勤務環境を築かれることを

お勧めします。

 

■人材育成や組織開発をするにあたり、

みなさんも、

「本当に効果のある施策だけを導入したい」

と考えることでしょう。

 

機能評価の受審のためには、

やらなければならない研修や会議もあるため、

義務的に行なっている研修などもあるかとは思いますが、

それはそれとして、

 

本当に組織を良くしたいと思えば、

「本当に効果のある施策なのか?」

が気にならないはずはありません。

 

しかし、

コンサルタントは、いつも

「これが効果的です」

と売り込んで来ます。

 

個人経営のレストランで、お勧めは何かと訊くと、

「うちは、どれも美味しいのよ」

という答えが返ってくるのと同じですから、

あてになりません。

 

では、どうすれば、

本当に効果的な施策を見抜くことができるでしょうか?

 

■それは、書籍の選び方を考えれば見えてきます。

 

たとえば、

「上司から認められる部下になるための30のコツ」

 

「クレーム撃退術 50の秘策」

 

「人間関係に悩まないのポイント 75」

 

「豊かな人生を掴む90の鉄則」

 

……などの本に、

ついつい書店で手が伸びてしまうことはないでしょうか?

 

そして、

それを買って読んだとしても、

そのうちのいくつを、

日常生活の中で、行動に移すことができたでしょうか?

 

さらには、

そのうちのいくつを、

日常生活の中で、習慣にして、続けられているでしょうか?

 

では、昨年の前半に買った本のうち、

いまも行動に移すことができていることが、

いくつあるでしょうか?

 

このように見てみれば、

「30のコツ」

「50の秘策」

「ポイント 75」

「90の鉄則」

……といったタイトルを見ただけで、

「実は効果はさほどない」

ということがわかるはずです。

 

ついつい、手軽な感じがして

読んでおきたくなってしまうものなのですが、

それが間違いのもとなのです。

 

セミナーも同じです。

 

昨年受講したセミナーで学んだことのうち、

いまも持続していることがいくつあるか?

を振り返ってみれば、

たくさんのことを聞いたところで、

いかに身になっていないか?

まして、

いかに効果が実現できないものか?

……が、わかるでしょう。

 

■そもそも、

「30のコツ」

「50の秘策」

「ポイント 75」

「90の鉄則」

などというタイトルがついているということは、

あれもこれも並列的に書いてあるけれど、

実は、

「本質がわかっていない」

という証拠といっても良いでしょう。

 

このような書籍は、

学校の教科書や文系領域の学術書に

多く見受けられる傾向があります。

 

大学の授業で使うためということもあり、

細大漏らさず、すべて書かれているうえに、

さまざまな学者を批判しすぎてはならないため、

「この説も悪くはないが、こちらの説も捨てがたい」

といった、

食レポなら途中でバッサリとカットされてしまいそうな

つまらない文章が綴られていることが多いのです。

 

ひとことで言えば、

「抑揚のない本」

は、学者的で、

つまらないうえにわかりにくく、

したがって、実効性が乏しいものです。

 

大学の先生は、

基礎から入門、一般論、学問史までを

教えなければならないという事情もあります。

 

また他の学説を公然と批判すると争いになるから、

真っ向から否定しないという気遣いもあるため、

おのずと抑揚のない構成になってしまうのでしょう、

と、弁護しておきましょう(もう遅い)。

 

しかし、学生からは、

「で、何が正しいの?」

という質問が上がり、講師からは

「それは自分で学問していって、自分の立ち位置を作っていってください」

と返答があり、

「時間を返せ」

となりかねない不毛な講義となることが珍しくありません。

 

セミナーや研修も同じで、

受講者から、

「で、さまざまなポイントを羅列してもらったけれど、

結局、どれが一番大事なの?」

という質問が上がり、

講師が

「それは現場によって異なりますので、

みなさんで考えてみてください」

という返答があり、

「時間を返せ」

と心の中で叫ぶことになるとが多々あります。

 

「あれも大事、これも大事」

では、

ちょうど時代劇に、

杉良太郎と里見浩太朗と高橋英樹と北大路欣也と松方弘樹と松平健が、

次から次へと出てきたら、

どこが山場か、

どこで感動したら良いのか、

見所はあったように見えて、

どんな話だったかさっぱりわからない、

……というのと同じです。(そうか?)

 

■さて、結論です。

 

どうすれば、

本当に効果的な施策を見抜くことができるでしょうか?

 

それは、

「必要なのはこれだ!」

とたった一つの本質を明確に言い切れるコンサルタントを

選ぶということです。

 

本質を見極めた人は、

「ズバリ、これが心臓部だ」

と、話すことが極めて明快になります。

 

というのも、

本質がわかっている人は、

「要るものは要る、要らないものは要らない」

と、線引きが明らかだからです。

 

また、要らないものを残すことは、

時間や労力を無駄にしてしまう結果、

職員の疲弊や組織不信を招くことになるため、

組織改革においては、

「なくても良いが、あっても良い」

といえるようなものはありません。

 

それが、徹底された選択と集中です。

 

したがって、

「要る」

もの以外は、すべて

「あってはならない」

と判断しますから、

ますます、二極分化し、

水際が明確になるものなのです。

 

なので、本質を理解しているコンサルタントが

話している時に描く図表は、

しばしば左右対照表となります。

 

それは、

「要る」

「要らない」

の二極分化構造で捉えているからです。

 

■また、

本質を知っているコンサルタントは、

自分が挙げるさまざまなポイントについても、

その各ポイント同士の位置関係を明確に理解しています。

 

つまり、

ポイント同士の因果関係、

必要な時系列、

ポイント相互の力学作用の順序

などを理解できているので、

 

話していて、

ポイント同士の位置関係を俯瞰できる

図を描いて説明することができます。

 

それは、多くの場合、

因果の流れの上流と下流がわかるチャート図となります。

 

■こうして、

「要る・要らない」の対照表のうち、

「要る」の項目にあるもので、

因果関係のチャート図のなかで、

「最も上流に位置する」項目こそが、

本質ということになります。

 

したがって、

コンサルタントの主張は、

たったひとつのポイントを指して、

「これだけが本質です!」

という、極めてシンプルなものになるというわけです。

 

間違っても、

「ポイントが30あります」

などという散漫な、

絞りきれていない本やセミナーを選んでも、

そこには本質はありません。

 

研修会社やコンサルタントも、

「あれもこれも大事です」

「あちらも立てたいが、こちらも捨てがたい」

などという人は、

「買ってほしい薬は何種類も持っているが、

病巣はさっぱり見えていない。

だから、治療計画の全体像も描けていない」

つまり

「患者さんが治るかどうかには関心がない」

ということに他なりません。

 

第一、組織づくりにおいて、

いくつもポイントとなる施策があって、

すべて、実践できるでしょうか?

 

たとえ、実践できても、そのうちの一つでも、

継続できるでしょうか?

 

個人であれ、組織であれ、継続することは至難の業です。

 

そして、継続できるものがなかったならば、それは

「組織が変わった」

とは言えません。

 

継続できなかったということは、

「変わった時があった。

が、いまは戻った」

ということでしかありません。

 

一時的な施策は、イベントやセレモニーでしかなく、

組織開発とは言えません。

 

組織が変わっていないのですから。

 

しかも、

施策を実施しても結果的に効果がなかった場合、

組織は、

「前進しなかった」

というだけでなく、

職員が疲弊したり組織不信を抱いたり、

モチベーションを低下して離職したりと、

大きな損失を支払うことになります。

 

■そうならないためにも、

一発必中で、

「本当に効果のある施策」

を選ぶことをお勧めします。

 

そのためには、

「本質を知っているコンサルタント」

を見抜かれることをお勧めします。

 

そんなコンサルタントの主張は、

「これだけが本質です!」

という、極めてシンプルなものになります。

 

要否の対照が際立っていて、

因果関係の流れが明確に語られ、

鮮やかで力強く、

シンプルな主張をするコンサルタントを選ばれることを

お勧めします。

 

■このコロナ禍のもとでも、

パチンコ屋さんには、

朝の開店前から行列ができているそうで、驚かされます。

 

昨今に限らず、

パチンコ屋さんの行列を見ると、

雪の日であれ、

せっかくのアウトドア日和の日であれ、

多くの人が、

現金を握りしめて、

早朝から行儀よく列をなして、

お金を納めに集まってくる様子に、

「そのモチベーションはどこから来るのか?」

と興味深く感じてしまいます。

 

こんなに従順なお客さんに恵まれた業界は

他にないでしょう。

(その意味では羨ましい)

 

■ところで、

人材育成や組織開発の領域においても、

皮肉な景色がよく見られます。

 

みなさんは、

「2匹目のドジョウ戦略」

を聞いたことはあるでしょうか?

 

なにか売れた商品があると、

それと似た商品を販売する、という戦略です。

 

商品が売れたということは、

ある一定のニーズが存在することが

証明されたということなので、

そのマーケットに対して、

売れるものをさらに供給しようとするのは、

ビジネスにおいてはごく自然なことです。

 

そこで、似て非なる商品を販売することになる、

ということです。

 

たとえば、(とても古い例ですが)

1990年代、

クラブサウンドをポップスに持ち込んだTRFが

大ヒットを飛ばし続けた後に、

globeがそれに続いてやはり大ヒットを続けました。

 

同じように、

宇多田ヒカルに、倉木麻衣が続き、

浜崎あゆみに、倖田來未が続くなど、

 

音楽の世界は特に、流行に正解がないので、

手堅く儲けるには大事な戦略なのでしょう。

 

テレビドラマでは、

1960年代には特撮ヒーローが、

1970年代には刑事ドラマが、

1980年代には時代劇が、

2000年代には韓流ドラマが、

次々と制作されては放送されました。

 

そして、ファンの側も、

新鮮さが必要なので、

似て非なるものを探し求めて、

喜んでどんどん購入するのです。

 

■ここからが、本題です。

 

というのは、

人材育成や組織開発の領域、

つまり、

研修会社やコンサルタントも

やはり、この2匹目のドジョウ戦略を

行なっている、ということなのです。

 

PDCAモデルが流行ったら、

その後は、OODAが良いとか……、

 

コーチングが流行ったら、

その後は、1on 1 ミーティングが良いとか……、

 

成果主義が流行ったら、

その後は、目標管理制度が良いとか……、

 

グループディスカッション型研修が流行ったら、

その後は、体験ゲームが良いとか……、

 

ビジョナリー経営が流行ったら、

その後は、クレドづくりが良いとか……、

 

こうした改善技法が

次から次へと、

書店のビジネス・コーナーを一面に埋め尽くすなどして、

複数のテーマが同時進行することなく、

行儀良く一つずつ、

みなさんのマーケットに流入して来るのは、

 

研修会社やコンサルティング会社が、

2匹目、3匹目、4匹目…のドジョウを握りしめて、

行儀よく、

みなさんの前に行列になって順番を待っているからなのです。

 

■一方、

現場の側も、

つねに課題があるので、

「コミュニケーションも大事」

「人事評価制度も大事」

「理念も大事」

「教育方法も大事」

「職員満足度も大事」

と、さまざまなテーマが入れ替わり立ち替わり目につき、

研究しなければならないと感じています。


その状況を知っている研修会社やコンサルタント会社は、

それを当て込んで、

ちょうど

パチンコ屋がしょっちゅう

新台入れ替えリニューアルオープンをやっているように、

「次はコレ」

「次はコレ」

と勧めようと、手ぐすね引いて待っているというわけです。

 

■さて、

組織にとっても、職員にとっても、

大事なのは、

「自分の置かれている状況を俯瞰する」

ことです。

 

俯瞰すれば、

これから自分がどちらへ向かえば良いか

一目瞭然だからです。

 

そこで、

そんなドジョウ戦略に踊らされる状況を俯瞰して、

この記事をご覧になっているみなさんには、

ぜひ、そこから脱却されることをお勧めします。

 

それはつまり、

何よりもまず、

「グランド・ビジョンを描くところから始める」

ということに尽きます。

 

「どこまで到達したいのか?」

それは、理念をもっと具体的にイメージすることです。

 

ほとんどの組織では、

これはなされていますが、

次の2点が、なされていません。

 

1つは、

「本当に到達したいのか?」

です。

 

夢や憧れではなく、組織を導いて進む以上は、

「絶対に実現する」

という本気がなければ、

負荷や無駄を生み出し

現場から不協和音が聞こえて来るだけとなり、

健全な組織経営にはなりません。

 

もう1つは、

「それはいつまでに、なのか?」

です。

 

実現してもしなくてもよい理念には期限は不要ですが、

絶対に実現する以上は、期限を設けなければなりません。

 

ここまで読んでみて、

「グランド・ビジョンとは、

まさに俯瞰図なのだ」

と、みなさんも気づかれたことでしょう。

 

だからこそ、

このようなグランドビジョンを描いた上で、

初めて具体的な手法を選択することが大事なのです。

 

そして、俯瞰してみれば、

いつ、どこで、

どのような順序で、

どんな施策が必要か?も、

明らかに見えてくるのです。

 

たとえば、

このように構成したグランド・ビジョンを現場に伝え、

職員にも俯瞰する目を持たせる作業が

「理念の策定」

です。

 

その理念を絶対に実現してほしいという意思表示が

「人事評価制度」

です。

 

その人事評価に適った組織づくりの第一歩が、

「管理職の育成」

であり、

それに付随して検討することになるのが、

「研修その他の施策」

です。

 

職員同士が学ぶだけではなく、

互いに協力し合い、総力を発揮できる組織体を作るステップが

「コミュニケーションの設計」

です。

 

■ところが、

もし、

研修会社やコンサルタント会社が売りに来た順に

取り入れてしまっている現場では、

そんな場当り的な取り組み方に対して、

現場職員からは

「え、またですか?」

と不満と反発の声が返ってきていることは

当然でしょう。

 

それは、

職員からの組織不信を招くことになり、

モチベーションが低下、

業務は最小限労働となり、

職員間の人間関係が悪化する結果、

失望から退職につながってゆくことになります。

 

「ドジョウを売り続けるな」

は、研修会社やコンサルタント会社へ向けた言葉ですが、

組織を運営されているみなさんには、

「買い続けないでいただきたい」

と願っています。

 

■なので、

まずは

「グランド・ビジョンの策定」

から始めることをお勧めします。

 

なお、患者サービス研究所では、

  • グランド・ビジョンと従来の理念の違い
  • その具体的な実現指標の言語化
  • 「いつまでに、どこまで実現するか?」の目標設定
  • その結果検証の方法

……などを、

上層部・幹部職員の方々との打合せを経て、

進めてゆきます。

 

そして、

そのグランド・ビジョンを基礎にした上で、

適切なタイミングで、

適切な施策を展開し、

結果を検証しながら進めてゆきます。

 

なので、

研修会社やコンサルタント会社の売り込みや

流行りの施策に振り回されることもありません。

 

なにごとも、

つねにグランド・ビジョンを起点に考えるので、

職員にも

「一貫している」

「トップは本気だ」

と感じるので本気で施策に取り組むようになります。

 

■一日も早く、

職員全員参加の総力経営を実現するためにも、

ぜひ、

研修会社やコンサルタント会社のドジョウ戦略を見抜き、

本当に意味のある施策を展開されることをお勧めします。

 

■みなさんは、不思議に思ったことはないでしょうか?

 

なぜ、

多くの病院や企業が、

組織づくりの知識をたくさん知っていて、

さまざまな研修を行なっているにも関わらず、

思うような素晴らしい組織を

実現できていないのか?

 

なぜ、

本やセミナーで学んで実践したり、

コンサルタント会社に頼んでリサーチさせたり、

研修会社をつかって職員を教育しているのに、

それによって

組織が変わった!ということがないのか?

 

しかし、

その一方で、

なぜ、

施策に着手したばかりなのにも関わらず、

すぐに現場に新しい変化が起き、

組織が活性化して、

生産性を上げている病院が存在するのか?

 

■これまで、

数多くの病院やクリニック、施設の組織開発に

関わってきましたが、

 

わたしが見たところ、

うまくいかない病院には、

2つの共通点があることが判りました。

 

■【組織開発がうまくいかない理由 1】

 

まず、その1つは、

「トップの信念が、組織に伝わっていない」

ということです。

 

昭和の時代ではないので、いまは

「集めて話す」

では、伝わりません。

 

言葉は理解しても、

「ぜひやってやろう!」

という気持ちにはならないのです。

 

では、どうすれば良いか?

 

職員が

「どうやらトップは本気だ!一緒に頑張ろうじゃないか!」

と感じて行動するように伝えるならば、

  • タイミング
  • 場面
  • 内容
  • その他の要因

……を組み立てて、

精密にコミュニケーションを設計すれば良いのです。

 

因果関係の連鎖を川上に遡って設計すれば

最良のコミュニケーションを設計することができます。

 

逆に言えば、

「集めて話す」

というのは、横着極まりない伝え方で、

伝わらないのも当然だということがわかるでしょう。

 

■【組織開発がうまくいかない理由 2】

 

もう1つは、

「現場の情報が、上層部に上がっていない」

ということです。

 

平均在院日数や病床稼働率、診療報酬収入、返戻率などといった

数値的な報告は、

黙っていても上がってくるでしょう。

 

しかし、

そこからは、職員の気持ちはわかりません。

 

ヒヤリハットやインシデントレポートも上がってくるでしょう。

 

しかし、

そこにも、職員の想いは書かれていません。

 

これは、

「業務を管理している」

とは言えますが、

「組織を管理している」

とは言えません。

 

みなさんも、

業務の成果である数字ばかりを見られて、

自分の気持ちには耳を傾けてくれない組織や上司のために、

「ぜひ、もっと頑張りたい!」

と思うことはないのではないでしょうか。

 

つまり、

気持ちや想いを把握できずにいて、

「モチベーションを上げたい」

「永く勤務する気になってもらいたい」

「もっと意欲的に働いてもらいたい」

と願っても、できるはずがないのです。

 

では、どうすれば良いか?

 

経営指標となる数値や

ヒヤリハット、インシデントレポートなどの報告だけでなく、

医療現場で起きている

良いことも、悪いことも、

必要なことも、それほどでもないことも、

急ぎのことも、急ぎでないこともふくめ、

大小さまざまな情報が、

現場の職員一人ひとりから管理職へ、

管理職から上層部へ、と

上がってくるコミュニケーションを設計すれば良いのです。

 

そして、

現場からつねに大小さまざまな情報が上がるような

コミュニケーションを創るには、

そのための設計方法があります。

 

考えてみれば、

情報が上がってこなければ、

上層部から現場への情報の一方通行となり、

上層部と現場との間での対話にはなりません。

 

一方通行の環境下では、

現場職員のモチベーションが上がるはずもないことは

明らかでしょう。

 

「そこをうまくやるのが管理職だ」

と思うでしょうか?

 

しかし、一般にそれができていないために、

いつも悩んでいるのが世の中の多くの組織の現場なのです。

 

■では、

「トップの信念が伝わるコミュニケーション」

と、

「現場の情報が上がってくるコミュニケーション」

を、

どのようにして設計するか?

 

組織開発をするには、

こうしたコミュニケーションを設計して、

組織の人的環境を整備して、

生産性の高い組織体質を築いてゆくための

「組織開発マネージャー」

または

「組織開発マネジメント・チーム」

が必要となります。

 

そこで、

患者サービス研究所では、

「組織開発マネージャー」

を養成するための方法を明確にするための

「HIT-Bit  1Dayセミナー」

を行ないます。

 

「HIT-Bit」

については、1Dayセミナーを行なっています。

 

本当に効果が永続する組織づくりを実現したい方は、

ぜひご参加ください。

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■自律進化組織が6ヶ月で生まれる方程式「HIT-Bitプログラム」

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1部800円となります。

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■多くの管理職は、部下を育てたいと願っているでしょう。

 

そして、たいてい部下が思うように育たないことを嘆いています。

 

そこには、

「昭和の時代のリーダーシップが染み付いている」

という原因があります。

 

■その誤ったリーダーシップを端的に言えば、

「目的地を明示せず、手段に介入する」

という性質です。

 

多くの管理職が、部下に仕事をさせるにあたり、

「目的地を明示しない」

傾向があります。

 

組織も同じです。

 

「なにを実現する」

という理念はありますが、

これでは、目的地が不明確なことは、明らかでしょう。

 

その理念に向かって、

「いつまでに、どこまで実現するのか?」

が欠けていることがほとんどではないでしょうか?

 

みなさんの現場では、理念の実現のために

「何年後に、絶対にゴールに到達するために、

今年は、なにをどこまで実現する」

という刻んだ目的地を明示しているでしょうか?

 

それがなければ、

「いつか」

「できた時ができた時」

「進んでいないわけじゃない」

と、漠然とした目標となり、

目的地に着くことは決してありません。

 

それを察して、職員も

「あの理念は、

絶対必達の目的地ではなく。

できたら叶ったらいいという経営者の夢」

と理解するようになってしまいます。

 

こうなると、理念に意味がありません。

 

「うちの病院にも美しい理念はあるけど、口だけ」

とさえ言われかねません。

 

「いつまで、どこまで」

の具体論がないからいつまでも進まないのです。

 

経営者も管理職も、

どうしても部下職員に遠慮してしまう傾向があるようです。

 

■部下諸君の負荷を忖度するあまり、

「絶対にここまで到達しよう」

と言い切れず、

意見を聞いてしまう経営者・管理職がよくいます。

 

それを民主的とかボトム・アップと履き違えているようです。

 

部下職員に、目的地を相談すれば、

人はそれぞれ自分に無理な負荷をかけることを避けたがるので、

無理のない意見しか上がってきません。

 

これでは、

「組織として絶対にここまd到達しなければならない」

という重要な目標も揺らいでしまうのです。

 

しかし、部下職員は従業員ですから

経営責任を負ってくれることはありません。

 

過分に尊重しすぎても、

結局は、経営者にとっても組織にとっても

良いとは限らないのです。

 

つまり、経営者は経営責任を負う以上、

部下職員の意見を尊重して良いところと

尊重してはならないところを、

適正に分けて考えなければならないのです。

 

そして、目的地をどこにするか?は

部下職員の意見を尊重してはなりません。

 

■その一方で、

反対に、手段に介入する管理職がよく見受けられます。

 

部下に頼む反面、負担をかけてしまうことへの

気兼ねが働くこともあり、

「どのようにやるか」

を逐一、報告させ、管理することが管理職の仕事だと

考えがちです。

 

ところが、その中で、

「こうすればもっと良くできるだろう」

とアドバイスをしてしまいがちです。

 

経験や知識があれば、どうしても

「もっと良くできるはずなのに、なぜできないのか?」

と、もどかしく感じてしまうのも無理ありません。

 

そこで助言してしまう結果、

部下にとっては、後からハードルを上げられた格好に

なります。

 

部下には部下の想定するクオリティややり方があるので

「そこまでやらなくても良いのではないか?」

と鬱陶しく感じるだけになります。

 

部下からすれば、

与えられたミッションを、

「自分にとってのベストパフォーマンスでやり遂げよう」

と思って取り組んでいたのに、

 

途中で上司が現れて

「それでは合格点ギリギリだ.

こんな風にすれば、もっとクオリティの高いものになるぞ」

と言われるようなものです。

 

100点満点を目指していたら、

後から120点満点だ、と言われるようなものです。

 

「だったら、最初から120点満点だといって欲しかった。

なぜ、目的地を明確に言ってくれなかったのだ?」

というのが部下の本音です。

 

しかし、前述したように、

「いつまでに、どこまで」

を明示していない管理職が多いので、

後出しの目的地を押し付けられた部下との間で、

関係が悪くなり、

パフォーマンスも落ちるということになるのです。

 

■正しくは、

その逆でなければなりません。

 

つまり、

「目的地は明示すること」

で、この目的地については、

部下の考えを尊重して、譲ってはなりません。

 

上司が部下に何かをさせる以上は、

「組織にとって絶対に必要なこと」

でなければならないのです。

 

そうでなかったとすれば、それは部下にとっては

「上司のこだわりに付き合わされる」

ことに他ならず、

こんなにモチベーションが上がらないことはない、と

みなさんも感じるのではないでしょうか?

 

そして、必達目標だけを伝えて、

「どんな手を使ってもやれ!」

と解放しましょう。

 

組織にとって絶対に必要なことなのですから、

(犯罪や人を傷つけたり社会的非難を受けない限りは)

どんな手を使ってもやるべきでしょう。

 

つまり、

「いつまでに、どこまで」

を言語化することにほかなりません。

 

そして、さらに、

必ず、できたかできなかったかを検証しましょう。

 

それだけ組織が真剣であることを示すことが、

部下職員を本気にさせることになることであり、

「部下職員を本気にさせてでも、

絶対に実現しなければならないこと」

だからこそ、組織として取り組むことであるはずです。

 

■そして、もう一つ。

 

目的地を明示して、部下に任せた以上は、

「手段には口出ししない」

ことが重要です。

 

そうすると、部下はのびのびと考えるので、

とんでもない知恵が飛び出すことにもつながるのです。

 

部下職員を尊重して良いのは、

「手段」

の方です。

 

どちらでも良いならば、

部下職員の意見やこだわりをどんどん尊重して

やらせれば良いのです。

 

予期しなかった問題提起や改善提案が飛び出し、

思いがけない成長や成果を生み出してくれることでしょう。

 

その結果、120点をとれないこともたくさんあるでしょう。

 

しかし、

部下職員のモチベーションははるかに高いはずです。

 

また、

時には管理職の指導の域を超えた視点と発想で、

180点が飛び出す可能性もあるのです。

 

■みなさんの現場では、管理職はどちらのタイプでしょうか?

 

「目的地を明確に伝えず、手段に介入する」

タイプか?

 

「目的地を明確に伝えて、手段に介入しない」

タイプか?

 

もし前者だったら、

いますぐ切り替えることをお勧めします。