-「教師の仕事はもう嫌だ」と思った時に読むブログ-
こんにちは!
「人生は、そして運命は、自分で作り出すことができる」
-日本から教師の自殺・うつ・過労死をなくす活動家-
教職歴25年、教師の転職コンサルタント/教師専門のキャリア・コーチ藤井秀一です。
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危機回避や管理理論など、現場ですぐに役立つ情報も網羅しています。
その一端を皆様にも当記事でお伝えしていきます。
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「ある生徒の気持ちがよくわからず、対応に苦慮しています」
こうしたご相談をよくお受けします。
理解するというより、まずは気持ちに共感してみることが大切かと思います。
おそらく彼らは 「自分で自分を理解できない」 恐怖心を抱えているはずです。
子どもたちはもともと不安定なもの。
「それはまだ子どもだから・・・」
と言ってしまえばそれまでですが、まずはこれが基本的な捉え方ですよね。
しかし近年、不安定の内容が変わってきているように感じています。
初めてそう感じたのは平成 一 ケタの時代でした。
子どもたちから純粋さというか、素直さのようなものが消えつつある。
そんな風に感じていたのです。
「情報化社会になって余計な知恵がついたから」
そう捉えている人々も多かったのですが、私には何だか釈然としませんでした。
大人たちが子どもたちを抑圧あるいは操作する社会に変わりつつある・・・
そんな感覚があり、のびやかに教育する学校や大人が減ったように思っていたのです。
おそらくはバブル崩壊による将来への漠然たる不安が大人たちを支配したため。
「いかにして損をせずに生きるか」 ということに過集中しているのでは・・・
人が自分自身の在り方・生き方をとらえるための根本的な自己存在の意識。
それを仮に 「自我」 と呼ぶことにしましょう。
その 「自我」 の捉え方は、実はこの日本では非常に不安定なものとなっています。
一神教の民族では神との契約 (例:洗礼) で 「自我」 の居場所と形が確定します。
つまり神の直下に自分が存在し、その両者を結ぶ線が世界の中心軸となるのです。
しかし日本は自然現象を司る八百万の神々により規範を策定される世界観を持ちます。
その神々の住まいを外した場所に人間が住み、その人間社会の中にも規範があります。
そうして他者の居場所や形が定まってのち、他者との関わりで自己規定していきます。
日本人の 「自我」 は、長い年月をかけて外界や他者による規制を受け続けてきました。
これは善し悪しの問題ではなく、長所短所でもなく、民族の特殊性を語る素材です。
国家の開闢以来、明治維新に至るまで、その歴史は続きました。
ただ、第2次世界大戦までは、まだ封建的な社会要素も残っていました。
「自我」 の精神的規制が完全に解かれたのは、終戦後ということになるでしょう。
しかしこの時、まだ日本は真の自由主義社会となる下地を持っていませんでした。
社会的背景に加え、「子どもだから」 判断つかない事象も多いとなれば・・・
「不安定は当たり前」 という前提から教育を考えなければなりませんね。
上記の社会背景と掛け合わせた時、現代は不安定の度が高まっていることに気付きます。
そしてその裏には、これもまた不安定になった大人たちの姿が見え始めてきたわけです。
そうは言いながらも、「仕方がない」 と済ませるわけにはいきません。
いかにして救済の方策を考えるか、これが教育者たる我々の使命です。
残念なことに、多くの学校が 「どうやるか」 に気を取られています。
あるいは 「何をやるか」 で済ませてしまっている学校も多いことでしょう。
理論理屈やメソッドも大切かもしれませんが、それらはあくまでもツールです。
教育の基礎基盤が確立されていない現場では、ツールが機能することはありません。
今回の講座はその基礎基盤を固めていくためのヒントとなるようお話ししました。
社会からも保護者からも受容されにくくなっていく子どもたち・・・
我々教育関係者には、「社会代表」 ・ 「身近な大人代表」 の自負が求められます。
だからこそ、受容 ・ 共感 ・ 承認の姿勢を堅持することが大切です。
長所も短所も、成功も失敗も、努力も逃避も、すべてその子ども自身です。
大人に都合の良い面だけを見ることなく、すべてを受容 ・ 共感 ・ 承認すべきです。
「受け止めてくれる大人がいる」 ことが、彼らの安心感を引き出していくのです。
「不安定だ」 と憤る前に、「不安定にさせる要素はないか」 を考えてみる。
親であれ、先生であれ、子どもたちに関わるすべての大人が気にしておくべきですね。
今回の講座でもしお気付きのことがあれば、ぜひご感想をお聞かせください。
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