『探偵ガリレオ』 東野圭吾 | ぱぶろの読書感想文

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読了したミステリ小説の感想文をアップしていきます。
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おそらく、日本で最も知名度の高いミステリ作家宮部みゆきさんと東野圭吾さんでしょう。
そして福山雅治さんが主演し、映画化・TVドラマ化が大成功した
『ガリレオ』シリーズは東野さんの代表作の一つと言えるでしょう。
シリーズはこの『探偵ガリレオ』から始まります。


探偵ガリレオ



いざ読んでみると、“さすが人気作家だなぁ”と思わせてくれます。
作品の属性としては『ミステリ専門誌以外に掲載された連作短編』という印象です。
ミステリとしてのマニアックさは感じられません。

ここが東野さんのウマいところではないでしょうか。
国民的な人気を博すというのは、つまるところ
“ミステリファン以外の読者を楽しませる術を知っている”のです。

この本に収録されているのは
『第一章・燃える(もえる)』
『第二章・転写る(うつる)』
『第三章・壊死る(くさる)』
『第四章・爆ぜる(はぜる)』
『第五章・離脱る(ぬける)』

の五作品です。

いずれも摩訶不思議な怪事件を、物理学助教授である湯川学が
彼の持つ専門知識を用いて論理的に、そして科学的に解決するというパターンです。

ミステリ小説には
“特別(専門的)な知識を必要とする謎の解決は好ましくない”
という風潮があります。

しかし、東野さんは全編通してそれをやってしまうのです。
すると読者は「犯人当て」を諦め、湯川の活躍・論理展開を追うことになります。
その論理にしても、ツッコミどころがあるのかどうかすらわからない
“そういうことが起きるのかぁ”と感嘆に終始します。

徹底的に“読む”ことに集中するワケです。
小気味良い文章と手品のような謎の解明が、
ミステリの要でもある“考える”ことを省いた作風でも読者を退屈させません

とにかく“読めばいい”んです。
特別な知識も要らないし、ミステリに精通している必要もありません。
だからこそ、多くの人が気軽に読めます

多くのミステリ作家の方は“読めばいい”という作品にならないよう
気を配って筆を進めることだと思います。
しかし、それを逆に作品の強みにしてしまうのが人気作家たる所以ではないでしょうか。


次々に繰り出される“世界一受けたい授業”的な解決
小学生の頃に味わった理科の実験でのワクワク感を思い出しました。

スラスラ読めるライトなミステリ
息が詰まるような長編ミステリを読み終え気分転換をしたい方から
ミステリを読んだことは無いけど興味はあるといった方まで、
幅広い層にオススメできる作品です。





湯川学のイメージ元でもある佐野史郎さんの解説も面白かったです