私はいろいろな事を経験し考え方が変わりました。
しかし、どうしてもハッキリしないことが一つあります。
それは、やはり「子供」です。


どこをどう考えてもはっきりした答えが出てこない。
なぜなら、自分の力や科学の力を持ってしても
どうにもならない事だから・・・


私は本当に子供が出来るのがいろいろな「奇跡」が
重なって初めて「新しい命」が生まれると言う事を
治療体験を通じて気付くことができました。


この本当に神秘的な事を世の中の人たちはどのぐらい
知っているのだろう?とよく思う。


先日、あるTV番組で不妊治療について専門家や
コメンテーターが話し合いをしているのを偶然観ました。


みなさんも同じ事を思っているでしょうが、
当然のことながら討論しているのは「男」ばかり
そして司会者は中立の立場でなければいけないのに
治療に関して否定的な発言を連発する。


だからTVは嫌いだ!!


この番組で否定的な意見をしている人で
実際に治療を経験した人はいない。


私は思う。
「不妊治療」とは、非常にデリケートな部分であり
通常あまり他の人には知られたくないと思う人が大多数を占める。
そして治療を経験しなかった人は、治療をしている人を
傷つける権利はないし、討論する立場でもない。

「なぜなら彼らは何も知らないのだから」


今世の中では10組に1組の夫婦が不妊に悩んでいる。
しかし、それを重大だと考えているのはほんの少しの人間だけだ。


政治家はあてにならない。
TVも嘘ばかり。
法律も変わる気無し。


私は思う。
頼る人たちが頼りなければ
「自分たちで何とかしなければ」と
私は今の会社に入社したことが一つの分岐点だったと思う。

前の会社ではほとんど休みもなく、拘束時間も長かった。
休みの日も前の日の疲れがあり昼過ぎまで寝てしまうのもしばしば。

共働きというのもあり、すれ違う毎日。
家に帰ってきて夕食食べて風呂は入って寝るだけ。

仕事ではストレスが溜まり、休みの希望を出しても却下、却下。
日々不平不満が募り、どうしても家庭で些細な事でケンカを
してしまう。

その頃の私の希望は

  家では一人になりたい!!
  一人の時間が欲しい。
  妻の愚痴なんか聞きたくない。
  好きなTVをボーっと見ていたい。
  何も考えたくない。

夕食時に妻は話す。
「今日こんなことあったよ~・・・・。」
「ちょっと聞いてよ・・・・。」

私はとりあえずその場を早く離れようと適当な返事をする。
すると、ある時その時に話していた話題が出てきて
私が覚えていないことに妻は怒る。

これを繰り返すうちにお互い会話が少なくなってくる。
妻は、あなたはどうせ話を覚えていないし、聞いていないし
何度も同じコトを言うのはもう疲れたと、近況を話す事を
しなくなった。

忙しく一緒に過ごす時間が短いから・・・
一緒にご飯食べる時間や休みの日ぐらいは
楽しく過ごしたい。
だから私が今抱えてる悩みや相手を困らせるようなことや
ケンカの原因になるようなことは心の奥にしまっておこう

いろいろな事がどんどん崩れていくような感じだったと今は思う。

当の私は、逆に余計な話を妻がしてこなくて
すごくすっきりした気分だった。
しかし、何かが違うことにうすうす気付きだした頃でもあった。


今だから言える。
時間は大切だ。

内容の濃い短い時間もあるとは思うが、
やはりそれぞれそれ相当の時間の長さが必要だと思う。
たわいの無い会話が夫婦には大切に思う。

親もしくは友達には、あまりにもくだらなすぎてとか
言うまでも無いことなどを、夫婦だからこそ言える部分が
あると思う。別に答えが欲しいわけではない。
ただ話しする事がしたいだけ。

そして「聞いて」欲しい。

女性のほとんどとは言わないが
女性は話すことが好きだと思う。

そして男はあまりくだらない事は口にしないものだ。
特に悩み事などは。

私がもし妻に相談する場合はもうすでに自分の中で
答えが出てからだ。
とりあえず自分で色々な事を想定して
自分だけで解決したことを話す。

当然、それを聞かされた妻は妻の意見を言おうとする。
しかし私は、自分で結論を出したことを変更などしないし
特に話も聞かない。

しかし、今は違う。
とりあえず、今考え中のことを話す。
そして相手の意見を聞く。
そして参考になりそうなのをピックアップする。

私は思う。
なんて簡単なことだったんだと。
一つの問題を自分とは違った見方で意見を言ってくれる。
そしてそれが問題解決を手伝ってくれる。
別に妻に相談したからといって何も自分自身無くすものは
何も無い。恥ずかしいも無い。


私は思う。
時間のゆとりが心のゆとりだと。

それは仕事が忙しい、拘束時間が長いから・・・
そうじゃない。
どれだけ「時間管理」ができるかだ。


最近私は忙しくても妻との時間を必ず取っている。
それは今までと変わらない会話の時間かもしれないが
自分の心の持ちようである。

私が「妻と話しがしたい。」
「一緒に時間を過ごしたい。」
そう自分の気持ちを持つことでその時間はすばらしい時間になるのだと
私は思う。
私はたまに妻と病院に行く。
大体一緒に行くときは仕事の都合上、土曜日や日曜日が多い。

私は治療始めた頃から、別に男がクリニックについていく事には
抵抗がなかった。だから特に感じてはいなかったのですが

妻が言うに、旦那がクリニックに妻と一緒に行く人は
まだ少ないのが現状だと。

確かに、平日の待合室には女性が多い。
しかし、土曜、日曜は付き添いの旦那さんも少ないわけではない。

私たちが初めてIVFをした時は今のクリニックではなく。
家から約2時間かけて通院していました。

しかし、IVFするにあたって通院の回数が半端じゃない。
ほぼ毎日通わなければいけない時期さえあった。

幸運なことに誘発剤は家から車で約1時間のところの
産婦人科の病院で打ってくれることになり
電車で2時間よりかは体力的に楽になったらしい。

しかし問題が・・・

やはり産婦人科だけに、病院に行くと当然のごとく
妊婦さんがたくさん・・・

しかも産婦人科になるととたん
付き添いの旦那さんの数が増える。


「どうしてだろう??????」

「なぜ? 子供が出来て奥さんのお腹が大きくなると
 とたん旦那は奥さんに対してやさしくなり、そして
 いたわるようになるのか?」

私は思う。
妊娠したいと願う妻を見て、そして体力的にも精神的にも
辛い治療をしてでも子供が欲しいと思う妻。
クリニックに通い、そして治療をするイコール
女性としてはかなりの屈辱を受ける。

「私は、ここまでしないと子供ができないんだ・・・」と

しかし、妻は強い・・・でも強いんじゃない!!
何%かわからないが、どうしても子供を産みたい!!
その目標に向って必死に歩きだすだけなんだ!!

そこで、横にいる私はそんな妻を見て
本当に心が締め付けられる思いだ。
必死に妻は子供を授かりたいと思う。
しかし、産婦人科には簡単にできたか苦労してできたか
わからないが、少なくとも妊娠して子供を授かっている時点で
私たちとは違う人たちだ。

そんな中、妻は待合室で順番を待っている。

妻はよく言っていた。
「体力的にはすごく楽だけど、精神的にはすごく辛い・・・」

治療は夫婦二人でするものだ。
協力ではない。目標に向って二人でそれを掴みにいくんだ。
そんな気持ちでいれば、一人で病院に行かせるのを
平気に思うことはできないはずだ。

私たちはこれからも二人でがんばっていく。