沼津ワシントン靴店は
昭和22年創業、今でも根強いファンが通う
地味ながら実力のあるお店です。
靴屋に実力って何よ?
ってとこなのですが、それはのちほど。
ワシントン靴店は私が高校生の時に
リーガルのローファーでお世話になりました。
去年息子の高校入学の際にも、ここでローファーを購入しています。
今回はスニーカーを求めて、
2階にスニーカーあるっぽいなと
初めて2階へ上がったのですが
思った以上の品揃えで驚きました。
特に日本人の足の形にフィットしやすい
new balanceのラインナップが素晴らしかったです。
店員さん「大手の靴屋さんと代わり映えしませんけど」
って控えめですけど
海外ブランドだと形が合わないとか、
デザイン気に入ったのにサイズがないとか、
靴選びに困ってる人なら瞬時にわかるであろう
種類とサイズの豊富さに、たいへん高い満足感が得られました。
息子が選んだのはこちら↓
相変わらず手堅い色味です。
もうひとつ形が似ていてお値段も少し高いものと迷ったのですが、お店の方の
「これの方が先が少し細めに出来ていてスマートに見えるしデザインが若い」
という的確な言葉で決断しました。
で、靴屋の実力についてです。
わたくし去年、こちらで母のお出かけ用の靴を購入しています。
ここには足の小さな大人の女性が履く
チェリーサイズの靴が数点置いてあるのです。
スーツや落ち着いた系のお洋服に合う
21センチ足の大人女性がジャストで履ける靴って
田舎にはなかなかないんですよ。
子供用は?って言われるけど、
そもそも大人と子供では足の骨格が違うし、
デザインも求めているものと全く違います。
人生で靴というものを諦めて靴屋なんてイヤイヤしていた母に
ジャストサイズの靴をプレゼントしたい!
という思いがあり、それをお店に伝え、
チェリーサイズの靴を存分に試着させていただきました。
最終的に選んだパンプスは
残念ながらチェリーすぎる母の足に形が合わず
ほんの少し大きく歩くと踵がカポカポ抜けてしまい、
くるぶしがあたるおまけ付きでした。
これがいいんたけど惜しい、やっぱりね
とションボリする母を見たお店の方が
「少しお待ちくださいね」と
あたかもあたりまえのように靴をいじり始め
そして数分後、見た目変わらぬ靴を差し出し
「これでどうでしょう?」と。
履い歩いたらお見事!
求めていたジャストサイズの靴になっていました。
後から自分で中敷きとかを入れるんじゃなくて
買う時にジャストの靴!
靴につられないから歩く姿もカッコよくなります。
花が咲いたような嬉しさ全開の母の顔、
これが「中敷き買って入れるといいですよ」
だったら(シューフィッターあるある)
「やっぱりそうですよねー」ぐらいで終わっています。
つかず離れずの程よい接客、
求めているものを速やかに的確に掴み提供する技術、
目先の小さな上乗せ利益よりも信頼、
これが沼津ワシントン靴店の実力です。
こんな喉から手が出るほど欲しいもの揃えて出されたら
買うに決まってます。いや買わせてください。
息子スニーカーの会計時にも、
隣の台で新しいローファーが加工されていました。
この春に沼津ワシントン靴店で
お店の人に相談しながらローファーを買った新入生は
きっと「新しい靴は痛い」とは無縁だろうと思います。
「次に靴買うならここで決まりだなー」
という息子の言葉が聞けて、私も満足です。
いつも靴選びに困っていてる、
靴屋は敬遠しがちという人におすすめしたい
田舎町の実力派沼津ワシントン靴店、
地味ながらとてもよいお店なので末永く続いてほしいです。