* ポール・マッカートニーとリック・ルービンの両者は
Zoomでの3者インタビューに応じ、ドキュメンタリー
『マッカートニー 3,2,1』の制作過程について語った。
― あなたがたは2人とも、未来にフォーカスするという姿勢を
貫いています。過去数年間で、ポールは『Egypt Station』『McCartney III』という傑作を発表しました。
過去に囚われることなく、絶えず自身をインスパイアし続ける
秘訣は何でしょう?
ポール:“僕はここまで戻ってきて、自分よりも先にいる”
っていうラインを過去に書いたんだけど(「The World Tonight」のこと)、とても誇りに思っているんだ。
リックには共感してもらえるんじゃないかな。
君は好きなことに没頭して、気づけば大きなことを
達成していたけれど、勝因は自分でも把握していない。
でもそれって、音楽やコードに夢中だった僕と
同じケースだと思うんだ。
ソンドハイムと話した時に、
僕が「コード進行を考えるのが好きなんです」って言うと、
彼は驚いている様子だった。僕はそれまで、
誰もがコードを鳴らしながら曲を書いているんだと思ってた。
でもそれ以来、「他にどういう方法があるんだろう?
自然に思い浮かぶのかな?」なんて考えるようになって。
でも、考えすぎるのは良くないんだ。考えるのをやめて手を
動かす、その方がうまくいくと僕は思ってる。
― それは先ほど話題に上った、
マインドフルネスというテーマにも通じると思います。
今この瞬間を生き、自分の周りで起きていることに注意を払うということを、多くの人があなたの曲から学んだと思います。
ポール:うん、父からよく言われたんだ。
「今すぐ行動しろ。Do it now, D-I-N」ってね。
それってレーベルの名前にするべきだって、
以前からずっと思ってたんだ。
どうだいリック?
リック:今すぐやりましょう(Do it now)。
( ポールとリック・ルービンが語る、
『マッカートニー 3,2,1』とザ・ビートルズの普遍性 / 2021/12/28 Rolling Stone Japan )