父が亡くなったあと、荷物を整理していたら、このような物がたくさん箱に入っていました。
これは父が亡くなる五ヵ月前。父の日に買ったケーキの包み紙についていたものです。
妹があげたプレゼントやカードも同様に全部しまわれていました。
そんな事は亡くなる前に知りたかったです。
そうしたら、もっと喜んでもらえる事ができたかもしれないのです。
父にケーキを届けられなくなった昨日の父の日、息子と夫をお寿司屋さんに誘いました。
「これ美味しそう、頼む?」
「いらない」
「これは?」
「いらない」
誘って迷惑でしたか?
例え、苦手なものであっても気持ちを受け取る事を知っていたら、もう少し違う態度をとれそうなものですが。
寿司は好きなのに、何が気に入らないのか楽しんで戴く事が終始できませんでした。
息子が可哀想でした。
やっと頼んだかと思ったら、かっぱ巻き。
そう言えば夫と外食すると、
「何にする?」と聞くと
「一番安い物」と必ず答えていました。
結婚当初から30数年間。
ですので、旅行に行っても外食しても嫌な気分にしかならないので、同席したくありませんでした。
昨日の「かっぱ巻き」も私たちへのあてつけだったのかもしれません。
「美味しいね」も「今日はありがとう」も「ご馳走さま」もなかった父の日の食事。
父親を亡くしたあと、父の日に思い出す事が私と息子ではずいぶん違うのが気の毒です。