おはようございます!
今日もいい天気ですね!
カラメル
【caramel】
あらためて説明する必要はあまりないと思いますが一応…
砂糖を焦がして作られます。
フランス菓子の中でよく使われる
「砂糖を焦がす」
という工程には幾つか方法があります。
ひとつは
クレームブリュレの仕上げやミルフィーユなどパイの湿気止めの為に施される
「表面に砂糖を振りかけバーナーや高温のオーブン又はサラマンダーなどで焦がす方法」
👇サラマンダーの話も少ししてます。よかったら。
ひとつはクロカンブッシュ、サントノーレの組み立てやプラリネ、ヌガチンなど
「砂糖を鍋で加熱し焦がす方法」
もうひとつはシブースト、サンマルクなど
「焼きごてで焦がす方法」
👇連続して使う為に2本以上必要です。
写真はガスで加熱して使用する焼きごてですが、電気で加熱するタイプもあります。
いずれにしても加熱により白い砂糖が溶けて一度透明になり温度の上昇とともに色が入り徐々に色濃くなっていく。
一般的に茶褐色になった状態を
「カラメル」
と呼びます。
👇温度による砂糖の変化などお話してます。よかったら。
洋菓子の中では
「ムース」や「アイスクリーム」
🍦
パフェや皿盛りのデザートに使う
「カラメルソース」
そして
「プリン」
など、カラメルは多くのお菓子に利用されます。
※クレープシュゼットなどもカラメルソースを使うデザートの仲間です。
👇シュゼットの話もしています。よかったら。
👇🍮プリンの話をしたページです。よかったら。
※最近は商品の均一化と作業性を求め、タブレット状になったカラメルを仕入れてプリンを仕込んでいるお店が増えました。
(^_^;)
ネットなら小分けで家庭でも購入できます。
🏡
カラメルはそのまま冷えるとガラスのようにパリンパリンになりますので工程の中で水や生クリームなどを加える事で濃度を変化させます。
それぞれのお菓子に合わせて
「その焦がし具合」
「濃度の調節」
そのための
「材料(生クリームやバター+α)」
更に欲しい「風味」など考えると組み合わせは膨大で中々奥深いものです。
「甘い香り」から
「ほろ苦さ」まで
引き出せるカラメルは乳製品はもちろんフルーツやナッツそして塩味とも相性が良く洋菓子素材として使いこなせると、かなり有効で幅が広がります。
🍍
1つ課題としては
常に同じ状態にしないと出来上がったお菓子が安定しないという事です。
砂糖の焦がし加減はタイミングのちょっとしたズレでかなり変わってきます。
目的のお菓子によっても理想の焦がし加減が違います。
理想のタイミングは一瞬なので
「使う鍋」「仕込む量」「火加減」
などはなるべく毎回同じにした方が安定します。
※少ない砂糖より少し多めの方がタイミングが見極めやすいです。
パティスリーでもカラメルの作業はある程度経験のあるパティシエが担当することが多いと思います。
👨🏻🍳
焦がし方が足りなければ当然風味は弱く色も薄く、焦がし過ぎれば苦く色濃くなります。
どちらにしても他の素材とのバランスは崩れ商品としては価値を失います。
※「これはこれで美味しいよね!」
はありますが
「いつもと違う」
は商品としては問題です。
と、ここまでは概ねプロの話をしてきましたが…
家庭では?
家庭のキッチンでのカラメルの仕込みはハードルが高いと思います。
理由としては、難易度や味云々ではなく危険な事。
初めての人は一人でやらない方が良いと思っています。
そして期待しているようなカラメルにはなかなかならない事も。
もしトライするなら経験豊富な人に傍に付いてもらって教わりながらしないとあっという間に失敗に終わる恐れがあります。
Attention!
それから大事な事。
特にマンションの場合
「火災報知器」「スプリンクラー」
などが設置されています。
これが反応すると大変です。
仕込む量と焦がし具合にもよりますが、しっかり焦がすカラメルの場合取りあえず換気扇を回したぐらいでは煙は吸いきれない事もあるのでまず警報機が鳴ります。
ヒューイッ!ヒューイッ!ヒューイッ!
火事です!火事です!
と散々ビビらせるような話をしているのは実際そんな話を何度か聞いたことがあるからです。
ちなみに私の知り合いでホテルで働いていたシェフは、カラメルの仕込みや焼きごてを使ったキャラメリゼの時にはあらかじめ管理室に連絡してから仕込んでいたそうです。
黒電話
別の友人はカラメルとキャラメリゼの作業の前には煙センサーに箱をかぶせてテープで貼っていたと話していました。
絶対だめです!
カラメルを仕込む作業。
私も試しに家でやってみましたが、正直に言うと慣れていればできます。
家庭でも少しの量を作るなら(煙は出ますが)一瞬なので窓を開け喚起をよくして換気扇の下でやれば行ける事は行けます。
パティスリーでは下のような丸い銅鍋でカラメルを炊きます。
※銅は熱伝導率が良いです。
砂糖を焦がす時は一度ではなく少量ずつ加えるので溶けた砂糖が底の中心部分に集まるので向いています。
※底が平らな鍋は角があるのでヘラが当たりにくかったり対流にムラが出来たりします。
最後に生クリームや水を加える時も広がるように沸くので状態が分かりやすく作業性が良いです。
※この鍋でジャムも炊きます。
※フランスでは日本よりもIHコンロが普及していて多くのパティスリーでも使われています。しかしこのような銅製や底の丸い鍋を使う為にガスを残しているパティスリーが多いです。
カラメルの焼き菓子も風味に独特のメリハリを持たせられてとっても美味しいです。
カラメルは液体として考えるケースが多いので趣味の人の中には「レシピにしにくい」という人もいますが
(※その時点で上級者です。)
色々なレシピを参考に自分の好みのレシピを見つけてください。
やりようは色々あります。
いかがでしょうか?
講師としてカラメルのレシピは製菓学校では実習で作ってもらった事がありますが、お菓子教室ではやったことがありません。
プロにとっては重要な技術ですが、先にも話ましたが家庭でのお菓子作り初心者や浅い経験者にとって危険だと感じるからです。
※技術的にも仮に教室で一度教わって、家のキッチンで一人で出来るのは少数の人だと思います。
それでもカラメルの事を知っているとお菓子屋さんを訪ねた時、少し見るポイントが増えて楽しいと思います。
カラメルのヴァバロアや焼き菓子など新しい興味を持って見る事が出来るかもしれません。
それでは皆さん
愛ある一日を!
~おまけ~
家で普通の鍋を使いカラメルを炊いてケーキを焼いてみました。
もしかしたら簡単そうに見えますが、トライするならそれなりの準備と覚悟でお願いします。笑
じゃあナゼ動画にしてるんだ?となりますよね!
私は家庭用(趣味の人向け)に出したレシピは自分自身の資料として一応全部撮って残してます。📹