おはようございます!
今日もいい天気ですね!
パンナコッタ【panna cotta】
オリジナルはイタリアなのでフランス菓子が専門の私が話をするのは
「違うかな?」
とも思ったのですが、別ページで同じくイタリアがオリジナルのティラミスのお話もしたことがあるので
「いまさらいいか」
と…
フランスの家庭でも楽しまれているデザート菓子なので少しお話してみます。
ちなみにフランスでも
「パンナコッタ」
は
パンナコッタ【panna cotta】
です。
「ティラミスのページ」👈ですよろしかったら。
パンナコッタ
オーソドックスなレシピは
生クリームに甘さを加えバニラで香りを付けてゼラチンで固めます。
持ち運びには向かないという理由もありフランスのパティスリーではほぼ見かけませんが、レストランやブラッスリーなどではサービスされています。
その場合
『グラスデザート(ヴェリーヌ)』
としてグラスで冷やし固めた
パンナコッタに
〈フルーツのソース〉
を流したり
『皿盛りデザート』
としてプッチンプリンの様にお皿に出して、やはりフルーツとフルーツソースを使いサービスしたりします。
個人的な印象ですが
イタリアのレシピでは
〈柑橘系のフルーツ〉が🍊🍋
フランスのレシピではラズベリーやイチゴなど🍓🫐
〈ベリー系のフルーツ〉
が多めな気がします。
マンゴーなどトロピカル系のフルーツはどちらでも見る定番なような気がします。
🌴
他にも
〈コーヒー〉や〈カラメル〉
〈ピスタチオ〉
なども見かけます。
パンナコッタの生地自体とソースとでバリエーションを付けるのが定番ですが、レストランなどではベース生地は同じで、黒服(ウエイター)がテーブルまでワゴンで
〈パンナコッタ〉
〈ソース〉〈フルーツ〉
を運び、お客様のご要望をお伺いしながらその場で仕上げるようなサービスをする場合もあります。
パンナコッタ
は生クリームをゼラチンで固めるシンプルなレシピで
「濃度のある」
「ねっとりしたような食感?舌触り?」
も特徴です。
日本とヨーロッパとではそもそもの生クリームの質感が違うのでなかなか表現は難しいのですが、日本の生クリームの濃厚さとは若干ニュアンスが違うように感じています。
もちろんヨーロッパにも数多くのメーカーがあるので一概にすべてとは言えませんが。
日本で作るなら30~35%程度の生クリームを使用するか、更に1~2割くらいを牛乳に置き換えてもいいような気がしています。
日本の35%位の低脂肪生クリームを使うと個人的にはほんの少しですが違和感のある
「ねとつく感じ」
がします。
嫌だという意味ではありません。
※「ねっとり」と「ねとつく」では、伝わりにくいと思いますが
「若干印象が違う」
というところをお含みおきください。
O(∩_∩)O
フランスでは生クリームの何割かを牛乳に置き換えた、少しすっきりしたレシピも多く見られます。
乳風味については「好み」もありますし、そもそもフランスには個性のある生クリームが多くなかなか日本とは比べられません。
ですから個人的に
「日本とフランスどちらの生クリームが良いか?」
とは考えていません。
それぞれの特徴を生かす配合と技術を考えます。
きっとその方が楽しいと思っているので。
※フランスでも地方のその地域限定のメーカーなどがあり、それぞれ特徴があります。
日本では牛乳は地元の乳業メーカーのものがスーパーに並んでいますが、生クリームはやはり大手メーカーの物ばかりだと思います。
🐂 🐄 🐸
パンナコッタ
は日本では時々街のパティスリーでも販売されていると思いますが、大手企業の洋菓子店や製菓メーカーさんがテイクアウトやギフト用などに作られているパンナコッタは、温度に影響を受けにくいアガー系(寒天など海藻系)の凝固剤が使われています。
※ゼラチンと合わせている場合もあります。
※「ゼラチン」の話をしたページ👈よろしかったら。
ゼリーのページで「凝固剤」の話👈も少ししています。
更に原材料名を見ると生クリームを全く使わないケースもあるようです。
そのため食感と口溶けが本来のパンナコッタとは別物になってしまっていると感じます。
美味しくないとは言っておりません。
「ちょっと違う・・・」
と思っているだけです。
「こっこっこれは・・・パンナコッタではなくて
牛乳寒天・・・」
それでは皆さん
愛ある一日を!
「オレンジと梨(幸水)のパンナコッタ」
夏にもすっきりした印象になるオレンジと、食感がサクサク爽やかな梨で仕上げました。