こんにちは、弁理士バッカスです。
今日は雨が降っている上に、風も強めなので、傘をもつてが冷たくてつらい!
さて、今回は、弁理士が行うコンサルティングについて、自分の思うところを。
最近、弁理士の中でもコンサルティングをやりたいと希望している人が増えてきているようです。
弁理士のメイン仕事であった出願がピーク時の半分になっているうえに、弁理士人口は増加の一途ですから、出願関連業務だけでは食えなくなるという危機感からでしょうか。
でも、コンサルティングといっても、人によって考えている内容はマチマチ。
それでお金をもらうというのは難しいのでは?と思うものがほとんどです。
典型的なところでいうと次のパターン。
・特許出願とか商標出願などの業務の延長線上でコンサルティングを考えているタイプ
特許出願とか商標出願での経験を活かして、新しいスキルを特に習得することなく、報酬をもらいたいと考えているタイプです。
出願関連のアドバイスを行うことで報酬をもらおうと考えているようで、いわゆる相談対応とほとんど同じようです。
無料相談も一般化してきている現状では、お金を払ってまで依頼するというのは考えにくい気がしますね。
そもそも、出願関連業務だって、資格をとっただけでできるわけではなく、いろいろと勉強や経験を積んで初めてお金をもらえるレベルになるわけで、虫がよすぎると思います。
・特許などの知的財産に関する社内の体制作りの支援を考えているタイプ
確かにお金を払ってくれる企業もあるかもしれません。数は少ないでしょうが。
あるべき姿に近づけようとするアドバイスになりがちで、セミナー一つを受ければ学べてしまう内容になってしまうのではないでしょうかね。
税務とか社会保険とか、義務的な業務に関するコンサルティングのイメージを抱いているタイプが多いようです。
でも、知的財産は、義務的な業務ではないので、需要は少ないように思います。
他にもいくつかタイプがあるのですが、楽して業務メニューに加えたいという考えが透けて見える場合が多い印象です。
そのくせ、他の分野の方の参入障壁があることを望んでいるのも伝わってきます。
でも、コンサルティングの分野に参入障壁なんてもともとありませんし、楽してできるなら、みんなが参入して価格競争になるのは目に見えている。
なんて都合の良いことばかりを考えているのかな、と思います。
もっとも、そんなことはわかっていて、だから実際には業務にするのは難しいよね、と考えている弁理士がほとんどなんですけど。
でも、実際にコンサルティングを業務としてお金をもらっている弁理士もいらっしゃいます。
そういう方はちゃんと独自のスキルを磨いている。
楽して業務になんて考え方は捨てて、きちんとスキルを磨いて、業務に加えていく心構えが必要なんではないでしょうか。
こうした業務に批判的な考えも分かるので、それはそれでよいのですが、それなら自分はその業務を行わなければよいのに、他人が参入することを止めようとする方も多いんですよね。
それで気になって、今回はこんな記事を書いてみました。
あくまで個人的な見解ですので、ご勘弁を。