「とりあえず忘れないでいてくれたら」~未来に残す“心”の震災遺構。 | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

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阪神淡路大震災から29年。

震災の年に生まれた人でも
もう29歳なんだと思うと、

随分経ったな~としみじみです。

(その分、年取ってる
 ってことですけどねぇ。^^;)


(あの時に泣いてた子たちがもう29歳!)


今年は期せずして
地震や天災について、
考え直す年の始まりになりました。


今日も“根っこを掘り出す”
堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。
あなたに感謝ですっ!




元日の地震で
ふと思い出したのが
ある地方の方がおっしゃってたこと。

「ここらへんは
 災害が(少)ないから」



そこは海も山も近く、
自然の産物に恵まれ、

人も冷たくなく
せかせかもしてなくて、
いいところ。


(イメージ)


豊かな自然、のんびりした気風、
それって何にも勝る美点だとは
思ったのですが、


ふと、裏を返せば、
海の災害、山の災害を
受けやすい地理である
ということかも・・・
と思いました。

 



また、自然の恵みが
ふんだんにある
(≒食べるのに困らない)
ということは、


“わざわざ備蓄(備え)”
という意識も少ないかも?とも。






しかし、歴史をひも解いてみると、
決して災害が少ないとはいえず、

近年も大きめの地震に
襲われたりしていました。


しかし、穏やかな日々の暮らしが
それらを見えにくくしてしまってる。






そんな話を大阪の知人にすると、
その人も身近でそういう声を
聞いたことがある、と。

「神社の石段とかに、
 『ここまで津波が来た』
 って刻んであるのに、

 『ここらへんは災害が
  (少)ないから』って
 言うてはるんよ。

 いやいや、それ違うでしょ、
 って言いたくなったよ」

 




「そうやんなぁ、
 災害に遭った人が
 生きているうちは
 多くが(語り)継がれて
 いくけど、

 その人たちが亡くなると、
 代を経る毎に
 『なかった』ことに
 なってしまうんよね」




そう話した後、ふと
朝日新聞の投稿を思い出しました。

昨年の「防災の日(9/1)」から
少しして投稿欄に載った

「被災者でない私にできること」

と題した一文。


東北の震災遺構を
訪ね歩いてるという
20歳代後半の投稿者さんは、

語り部さんから話を聞きつつも、

本当の意味で恐ろしさや
被災者の気持ちを理解してはいない
ことに悶々としておられたそうです。




そんな時、
宮城県内の居酒屋さんで
店主さんからこう声をかけられた、と。

「とりあえず
 忘れないでいてくれたら」





その店主さんは、
津波を受け、沿岸から内陸に
店を移して営業されてる方
だそうです。


忘れない。

本当にそうだな、と思いました。

 






人は覚えている限り、

いえ、忘れたと思っていても、
脳の奥深くに記憶が生きている限り、

思い出し、取り出して考え
行動することができる。



今まだ被災地は厳しい状況です。

現実を見るのは辛い。


でもその辛さを、
「こういうことが起こった」と
記憶に刻みつけておきたい。

29回目の1/17の今日、
未来に向けた防災として。





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