一昨日、アメリカのデジタル大手が
“敢えて”紙のカタログを使い出した、
っていうことをチラッと書きました。
日本より遥かに広大なアメリカ。
デジタル大手となると、
顧客は全米に散らばり、
紙だと配る数も相当なもの。
デジタルプラットフォームの
権化のような会社が、
なぜ手間とお金をかけてまで、
そんなことをやり出したのか
今日も“根っこを掘り出す”堀美和子のブログに
お越しくださり、ありがとうございます。
あなたに感謝ですっ!
そのデジタル大手とは、Amazonです。
えぇ~~と驚かれたんじゃないでしょうか。
「あのAmazonが」って。
昨年のクリスマスイブの日経MJ紙、
「米国流通 現場を追う」という
米国在住の外部筆者のシリーズコラムには
こうありました。
「(歳末商戦に)
ひときわ目を引いた販促ツールが
我が家に届いた。
アマゾンによる紙カタログだ」
筆者さんはこの
「デジタル企業によるアナログツールという
意表を突く作戦」に、
思わずパラパラとめくって
内容を確認してしまい、(^-^;
「はからずもアマゾンの思惑通りの行動を
取ってしまった」と。
1845年のティファニーの
「ブルーブック」から始まったと言われる
アメリカのカタログ販売。
後には、シアーズや、JCペニーという
誰もが知ってる小売大手が追随し、成長しました。
しかしネットの普及と共に徐々に姿を消し、
メールにとって代わったのは
どなたもよくご存じのところです。
ところが、2019年あたりから
販促ツールとして紙カタログを復活させる企業が
増えてきているそうです。
上述のアマゾンや、
昨年はウォルマートやロウズといった
ディスカウントストアでさえも。
(ウォルマートの店舗。Wikipediaより)
不思議ですよね、
なぜ2020年代の今になって・・・(。´・ω・)?
“復活”の理由として、
筆者さんは3つ挙げておられます。
1)メール多過ぎ。(+_+)
日本でも同じですけど、「メール離れ」。
それに対して、紙カタログは少なくとも
筆者さんのように手には取る。
手に触れる=パーソナルタッチをより感じる
ということです。
2)Webサイトは本質的に
紙カタログのような
没入感や経験を
感じるよう設計できないから。
(フワフワモフモフって、画面で見るより
なぜか紙面の方がフワモフ感が増します。)
人間はやはり、リアルなものに
リアルを感じるようプログラムされてる。
持ち重りさえする紙のカタログを
眺めているうちに、ワクワク感を感じる
という経験は、メールやサイトでは
なかなか作れません。
3)これらのパーソナルタッチや
リアル感によって
インスピレーションを
与えることができる。
私、この3つ目の指摘がグッときたんですよねぇ。
「他人へのギフトを探すときに必要なのは、
単品訴求ではなくてひらめきやアイデアであり、
そういった目的のためには紙カタログの方が
優れている」
そっかぁ~って思った。
自分の必要のために買うのなら、
Webサイトでもメールでもいい。
でも、誰かのために選ぶとしたら、
そこには
【選ぶ理由/選ぶための言い訳】が要る。
そんな【セレクションジャーニー】と
呼べるような過程を醸すには、
手に持ち、めくりながら、
そこに書かれた「ストーリー」に、
自分の気持ちを“乗せて”いく必要がある。
筆者さんは更に付記要因として、
SNSマーケティングの効率の悪化も
挙げておられました。
広告費の高騰や、
クッキーレスへの突入等です。
「アナログツールはオワコン」と
切って捨てるのではなく、
この商品なら、このサービスなら、
どちらをどう使うのがいいか、
真剣に考える必要が出てきてます。
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