「始動」 | 吉祥寺の時計修理工房「マサズパスタイム」店主時計屋マサの脱線ノート

吉祥寺の時計修理工房「マサズパスタイム」店主時計屋マサの脱線ノート

東京都武蔵野市吉祥寺でアンティーク時計の修理、販売をしています。店内には時計修理工房を併設し、分解掃除のみならず、オリジナル時計製作や部品製作なども行っています。


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さてさて、年末から引きずっていた風邪も治り、痛んでいた奥歯の治療も済んだ。
 

今年もようやっと戦闘体制に入ったと思ったら、、あー、もう1月も下旬。
 

2019年も既に12分の1が終わろうとしている、、。
 

 

先週からずっと、パスタイムでは昨年末に搬入した工作機械のコンプレッサー設置→作動試験が続いている。

 

昨年末のブログに書いた通り、昨年末に新たに大型の工作機械を購入、設置した。

 

しかし機械を動かすために必要なコンプレッサーが馬力不足だったため、今年に入って大型のコンプレッサーと交換。

 

メーカーの設計者の立ち合いのもと、そのまま作動試験に入ったのだが、。

 

 

設計者のKさんが機械を動かすが、、何度やっても意図した動きをしない。

 

プログラムを見直したりデータをチェックしたりすること丸一日。

 

どうやら機械的な問題というより、入力されたプログラムに何らかの不具合があるか、指令を与えるソフトウェアとのマッチングが上手くいってないのか、、。

 

 

一日で完了する予定だった作動試験は2日目に入ることが決定し、浜松から来ているKさんは、急遽ホテルに宿泊することに。

 

しかし翌日も、翌々日も、、、そして4日目も。

 

機械を一部分解したりプログラムをいじったりするがどうにも思うような結果は得られず、2人とも疲弊してきた。

 

 

「ビーン ビーン」

 

テスト用の金属片を切削しては、寸法を測る岩田。

 

心配そうに横から覗き込むKさん。

 

しかしどういう訳か、出来上がった品物の寸法はソフトウエアから吐き出されたものと違う。

 

例えば、天辺から1ミリ削れ、とロボットに指令しているのに、、相手はその度に1.2ミリ削ったり1.5ミリ削ったりするような。

 

機械の精度がそんなに悪い訳はない。

 

ロボットの脳みそが何か混乱していて、こちらの命令に素直に従わないのだ。

 

 

何日も予定外に泊まり込みしているKさんには気の毒だが、、、こちらも、使えないロボットをそのまま放置する訳にはいかない。

 

一旦浜松に戻り、翌週に応援を連れて再度上京してもらうことになった。

 

 

「お店の新しい機械、どうなの?」

 

うちに帰ると、食事の用意をしながらカミさんが聞いてきた。

 

「ダメ。 全然ダメ。 なんだか知らないけど、思うように動かない。 頑張ってはくれてるんだけどなぁ、、。 応援も頼んで来週もう一度来てくれることになってるんだけど、、先方も赤字になっちゃうだろうな。 」

 

「ふーん。 でもちゃんと動かないんじゃ、いいですよって訳にいかないしね、、。」

 

確かに、、。

 

 

で、休み明けの今週火曜。

 

設計者のKさんは別の技術者2人を伴って、パスタイムにやってきた。

 

早々に、ロボットの脳みその分解。

 

新たに加わった技術者2人は、指令を与えるパソコンのソフトウエアとは別に、ロボット本体に入っているコンピューターのプログラムをチェックする。

 

こうなると、私は元より岩田も手を出しようがないから、その間は時計の修理をやったり来店客と話しをしたり。

 

そんな感じでその日は終了したが、、、翌日から少し状況が変わってきた。

 

 

プログラムの問題点、少なくともその一部を発見した技術者が手を加えると、動きは改善した。

 

「こんなの全然ダメ。 話しになんないっすよー。 」 と言っていた岩田の表情にも少し生気が戻り、切削試験を再開。

 

縦方向からの切削、横方向からの切削。

 

端から見ていると、今まで使っていた同社の機械と違って今度のはかなり複雑な動きをするが、、少なくとも一部のテストでは、指令通りの動きをし出したよう。

 

 

そもそもこの機械は、歯科の義歯の切削用に同社が開発したもので、既にそれなりの導入実績があった。

 

それを以前からお付き合いのあるKさんが、完全にうち用にカスタマイズしたのだ。

 

つまり、同じ機械は同社にもない。

 

ほぼほぼ 「ワンオフ」 の機械ということだから、先方にも初めての部分がある。

 

同時に、機械を操る岩田にとっても、全く初めて。

 

双方にとって初めての部分が多いから、結構な擦り合わせや手直しは必要になるだろう。

 

ある程度はそう覚悟していた私も、正直、ここまで大変なことになるとは予想していなかった。

 

 

「あー、なんだ。 さっき入れた数字が違って吐き出されてるじゃん。」 「あはは。 なるほどね。 それじゃ、今度は大丈夫だな。」 「でもこの部分はもう少し書き換えないと、ちょっと心配かなー。 そういう使い方をするとなると。」 「頼みますよー。 完成直前の金の時計ケースにエンドミルがどっ突いたりしたら、全部パーになっちゃうんだから!」

 

 

今日、そして今この瞬間も、そんな作業は続いている。

 

このままいくと、来週もまた出直してもらわなければいけないだろう。

 

もどかしいことに、コンピューター音痴の私自身は全く蚊帳の外。

 

何とか無事に、ロボット野郎が岩田の言い付けを聞くようになるなるのを祈るだけなのだ。

 

 

 

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