「Tiffany&Coのアンティークウォッチ」 | 吉祥寺の時計修理工房「マサズパスタイム」店主時計屋マサの脱線ノート

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東京都武蔵野市吉祥寺でアンティーク時計の修理、販売をしています。店内には時計修理工房を併設し、分解掃除のみならず、オリジナル時計製作や部品製作なども行っています。


先日、アメリカから 「TIFFANY&Co」 のアンティークウォッチ(懐中時計)が届いた。


TIFFANY&Coの時計といっても、、、「一般的なもの」 とはちょっと違う。


ご存知の方も多いと思うが、、、TIFFANY&Coは元来時計メーカーではないから、極一部の 「例外」 を除いて、時計自体は業務委託した時計メーカーの製造したものだ。


つまりTIFFANY&Coは、その時計に 「自社の銘」 を入れてもらって販売しているに過ぎない。


これが 「一般的なTiffany&Co」 の時計だ。



そもそもジュエリーブランドの時計とはそう言うもので、、、これは 「カルティエ」 や 「ブルガリ」 「エルメス」 や 「バンクリフ」 なども皆同じ。


しかし先述したように、、、、TIFFANY&Coに関しては 「例外」 が存在する。


何故なら同社は1874年から4年間ほどスイスに時計製造工場を持ち、、、、「自社製の時計」 を製造した期間があったからだ。



これがいわゆる 「TIFFANYムーブメント」


しかし何しろ140年も前の話しで、しかもたった4年程度で止めてしまったものだから、、、今となっては現存数が極めて少ない。


まあ疲れ切った状態のものは別として、、、「内・外装ともに満足な状態のもの」 は、アンティークウォッチの中でも希少な部類に入るのだ。


嬉しいことに、今回入手した時計は過去に入手したものと比較しても相当に保存状態が良く、「久しぶりのヒット」 と言えるものだし、大振りな18Kのゴールドケースに包まれたそのムーブメントは、、、まさしく19世紀後期 「機械式時計黄金期」 の高級時計のそれである。



ところでこの 「TIFFANY自社製懐中時計のムーブメント」 アンティークウォッチファンの中には一見して 「おやっ」 と思う方がいるかもしれない。


どういうことなのか?、、、、その訳は、時計の写真やエピソードと併せて来週お伝え致します。


ではまた来週お会いしましょう!



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