「ブッダの直接の教えを受けて進む患者様1」の続きです。
中国系米国人の患者 A様のこのご相談は、セラピストや支援者にはなじみの深い質問であり、良心があればあるほど一度は向き合う課題です。ブライアン・ワイス先生の前世療法のトレーニング(5-Day Past Life Therapy Professional Training)でも毎回話題になります。ですから、セラピストとしてお伝えできることは様々ありそうでした。
でも、と私は思いました。この方にとってブッダとのつながりがこれほど深いならば、ブッダに直接スピリチュアル・ガイダンスをいただいてみたらどうだろう?ブッダは彼女の質問にどう答えるのだろう?
ブッダのスピリチュアル・ガイダンスは次のようなものでした。
「君は苦しんでいる人の感情にシンパシー(sympathy)を感じるんだね。それで、自分ではどうにもならないと感じて、あきらめそうになって疲れてしまうんだね。あなたの問題は、人を助ける時に喜び(joy)を感じつつも、喜びに満たされないことです。その原因を、自分レベルの視点、(君が助けようとする) 集団(population)レベルの視点、地球レベルの視点で3つ答えてみなさい。」
Aさんは深呼吸をして考えました。そしてまず、自分レベルの視点について
「私は自分が人を助けるのに十分ではないと感じるのです (I do not feel good enough to help people.)。」
と答えました。ブッダは、「その通り」と認めた後、「でも僕は、君は十分だと思っているよ」と答えました。A様は目に涙を浮かべて俯きました。
(A様が助けようとする) 集団(population)レベルの視点についてA様は、
「私が、世の中の苦しみには終わりがない(endless)と感じていることです」
と答えました。それに対してブッダは再度「その通り」と認めた後、「でも僕は、君は十分な数の人を助けてきたし、十分に成し遂げてきたと思っているよ」と答えました。
A様はブッダの答えに心打たれました。ブッダはスピリチュアル・ガイドとして、A様をちゃんと見ていてくれたのです。
A様はより深く深呼吸をし、最後の地球レベルの視点について考えました。それからゆっくりと、
「私が、ブッダをとても到達しえないほど大きな存在で、自分自身をとても小さな存在だと感じていることです」
と答えました。
この答えに対してブッダは何と答えるのか。私は祈るような気持ちで見ていました。
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