先日の記事「親への手紙１６」では、リバーサイドメンタルクリニックの患者様のＦ様がお母様にお手紙を出そうとしたときのことについてお話しさせていただきました。
今日はその続きです。
Ｆ様の体調を優先して、なるべくご実家との葛藤を避け、Ｆ様のこれからの人生により焦点を当てていく、という観点から考えると、手紙にはさらりと「実家から連絡が来ると体調が悪くなってつらいので、しばらく連絡を控えてください」などと必要最小限書いて送ることもできました。
ご実家への手紙の原稿を書いた時点でＦ様は体調を崩してしまわれたため、この選択肢は濃厚でした。ですが、この選択肢ですと、どんどんご実家との距離が開き、ご実家との断絶になる可能性が高いと考えられました。
Ｆ様のお気持ちがお母様に届くという保証のない中で、体調を崩してもＦ様がお伝えしたいことを手紙に書くか、さらりと用件のみ書いてご実家との距離を取り続けるか。
Ｆ様は悩み続けました。
続きます。
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