前世療法で知られるブライアン・ワイス先生は、「前世療法の際には、その時に必要なことが起きる。自分が望むことが起きるとは限らない」と仰います。このことをご理解いただいてから施術をお受けになることは大切なことだと考えています。
例えば、患者様によってはおつらさから一日も早く抜け出したいと思われているためどの治療法でも起きうることなのですが、前世療法でも、患者様が治療をお受けになる際に大きな期待をしすぎてしまうことがあります。そのような場合、早急に自分が期待した結果が出ないと、まるで効果がなかったように感じることがあります。治療者から見て効果が出ていることが明らかであっても、患者様から見てそのように思えないときには、このようなずれが生じていることがあります。
前世療法の効果は、未来世療法を含め、数日のうちに生じる変化もありますが、大きな変化は数か月から年単位で、じっくり、じわじわ出てくる印象があります。また、前世を見るだけでなく、前世から学ぶことも治療の上でとても大切です。効果が出るのを焦りすぎないようにしましょう。
例え前世が見れなくても、催眠状態になることで体がリラックスし、症状が和らぐこともあります。その場合、その時のご自身には、前世を見ることより、体がリラックスすることのほうが大切だったということになります。
他の全ての治療法と同じように、病状や治療との相性のために、たとえ施術の効果を高めるような工夫を行い最善を尽くしても、全ての方で前世療法の効果が出るとは限りません。その場合、カウンセリングを通じて今の自分の状況を知ることが前世療法よりも大切なことだった、ということもあります。
以前、10年来うつ病をご治療中のある患者様にこのようなお話ししたところ、ほっとした顔をされました。前世を見て治療の効果を出さなければならないというプレッシャーがあったから、と仰いました。
前世療法を受ける上でおそらく一番効果的なのは、「何が起きるかわからないけれど、試しに受けてみよう」と考えるという、ポジティブですが結果にこだわらない姿勢だと言われています。
皆様、病気を治したい、という一心で前世療法をお受けになるのですから、「結果にこだわらずに試しに受けてみよう」という姿勢はまるでそれに反したことのように思われるかもしれませんが、実際には効果がありますので、ぜひ試してみてくださいね。
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