システム開発はなぜトラぶるか No5要件定義が不明確
システム開発も物作りです。ですから、何を作るのか明確に定義する必要があります。
しかし、システム開発は、過去に同じシステムが存在しないものでしたら定義することはおそらく大変難しいものでしょう。
そもそも、お客様自身が開発会社にどういう機能を開発してもらえば良いかがわからないのです。
最近は、分かっているつもりのお客様も増えていますが多くの場合一部はわかっていても、わかっていない部分も結構有るのです。
そのため、要件定義のための打合せを時間をかけてやっても、どうしても途中で追加や変更が色々出てくるのです。
それから、初めて新規に開発するのですから、やって見ないとわからないことも当然有るわけです。
それなのに、請負型のシステム開発案件は要件定義ができていない段階、すなわち初期段階で費用、納期が決まってしまいます。
ですから、お客様と開発業者がモメたり、トラぶって当たり前ですね。
日本IBMとスルガ銀行が訴訟で戦う事態になっても当たり前ですね。
対応策としては、
・両者がこの辺を理解し、互いに他方を尊重する姿勢が大切なのです。
・一方、要件定義を両者で厳しく相互チェックし、しっかり実施すること。
・口頭での約束はダメです。要件定義書、仕様書、設計図面など曖昧性が排除された書面で客観的に定義し、印鑑、サインをすること。
・建築分野では、当然の事としてやっているのです。手抜きや設計ミスなどでモメることがそれでも有るのですが。
・業者を信用、信頼、中身、実績など総合的に評価し決定すべきでしょう。
見積価格重視で業者決定することは問題ですよ。