「なんの事かしら」

「異世界から誰かを召喚して魔王様を倒そうとしていることよ、無駄なのよ、倒せるわけないでしょう」

「わからないでしょう」

「わかってるわよ、絶対に倒せない、魔王様にたどり着く前に我々四天王に勝てないから、わかる妹、だから諦めて妹も魔王様に従いなさい、そして我々姉妹でこの世界を壊しまわるの、楽しいでしょう」

「………………でもエイタなら………」

「確かにあの子には可能性を感じるが、まあ0・001%位かな」

「そう言うお姉さんも元に戻ってよ、憧れていた女神のお姉さんに…………」

「だからそのお姉さんは死んだの、目の前にいるのは別人、はあ〜もう話し合いは無駄みたいね、早く殺してエイタを追いかけないと」

闇姫は抜刀するとゆっくりと近づいてくる

「私がお姉さんの目を覚まさしてやる」

女神も詠唱を始めた








「なあ無音………少し休まないか」

街からはかなり離れている

ふとサテラを見ると肩で息をしていた

「そうだな……そうするか」

「じゃ俺はトイレに………」

「わかった、あまり遠くに行くなよ」

こう言っておいたら誰もついてこないだろう

少し離れ、誰もついてきてないのを確認して

「いるんだろ妖精、出てきたらどうだ」

その直後肩に現れて

「いい気分で寝ていたのに………起こすなんて最低です!死んで下さい!」

あまりの迫力に

「ごめん………………」

謝ってしまった

それにしても死んで下さいって……何?

「妖精………一体何者なんだ?」

「あなたの小さな脳では私の事なんてとても収まるとは………馬鹿ですし」

「…………………………………………………………」

「そんな糞くだらない事で私を呼んだんですか?ほんとにくだらない事で私を呼んだんですか!くだらない事で私を呼んだんですか!!」

「何も3回も言わなくても」

「3回言っておけば、どんな馬鹿でも理解できるでしょう」

「それはどうもありがとう」

「別に褒めなくてもいいよ」

「褒めてない」

「そうなんだ、喜んで損した、で?」

「はい?」

流石に[で]一言ではわからない

「わからないの?馬鹿なの?少しは足りない頭で考えなさい、それでもわからない時は地面に頭と……」

その先は聞かなくてもわかる

「なんのようで呼び出したかだな」

「(ちぃ)つまらないや」

今舌打ちしなかったか

そんなに土下座させたいのか

もしかして土下座マニアとかかな

それよりこのままではこいつのペースに巻き込まれてゆく

「いちいち妖精と呼んでいたら大変だろ、名前とか無いのかな」

「人じゃなくて妖精に名前を聞く前に先ずは自分の名前を名乗りなさい、小学校で習ってるはずよ…………あっごめんなさい、あなた小学校どころか幼稚園も卒業していなかったんだ」

名乗るも何も俺の名前くらい知ってるだろ

「そうだ、私が何とかしてあげるから小学校に入学する?」

こいつならやりかねない

「断る!小学校どころか大学も卒業しているよ」

「大学?馬鹿でも卒業できる大学………ばかだ……」

俺は慌てて

「その先は言わないの」

妖精の口を塞ぐと思い切り噛まれたからすっと手を引いた

指先から血が少し出ている

それにしてもこいつほんとに妖精なのか

実は怪物とか化物ではないのか

「不味いもの噛んでしまった、病気になったら責任とってね」

女神……とんでもなく口が悪い妖精を押し付けたな

もし次会うことができたら文句を言ってやる

大丈夫………女神なら闇姫に勝てる………筈

「用がないなら私眠いから………それと私の名前は………妖精ちゃんでいいよ、じゃ次つまらないことで起こしたら殺すから」

そう言うと妖精は姿が消えた







「話すと思いますか」

闇姫は上を少し見上げて

「まあ………話さないわな」

「お姉さん………」

「まだそれで呼んでくれるんだ」

「お姉さんはお姉さんだから」

「そのお姉さんはもう死んだんだよ、今目の前にいるのは…………別人だ」

「………………………………」

向き合う姉妹の間に沈黙が降りてきた

まるで時間が止まったような…………

聞こえるのは………風の………音と二人の息遣いだけ













目が覚めると

「エイタ大丈夫か、生きているか」

駆け寄る無音の姿があった

「まあ何とか………」

慌てて立ち上がるといきなり

「下僕の分際で…………無茶して闇姫に………挑むなんて………次からはあたしを頼りなさい………まあ……生きているから…………い………」

サテラが抱きついてきた

そういう事になっているのか



「サテラ………苦しいから離れて」

「…………」

無言で離れるサテラ

「ところで………闇姫は?」

「えっと…………闇姫な………」

なんて説明したらいいのか

女神はなんて言っていたか

……………………………………………

そうだ!何も言っていない

どうするんだ

ふと肩を見ると妖精が小さな手を振っているのが見えた

「エイタ、肩を見て、調子でも悪いのか」

「なんでもない」

俺以外には見えなかった

俺は妖精にしか聞こえない声で

なあ……なんて言ったらいい

勿論答えなんて期待はしていなかったが

「答えてを求めるなら、先ずは大地に膝をついて頭と両手を地面につけるべきかと」

はい?

要するに土下座をして答えてを求めよ………と言っているのか

そんなことしたらサテラと無音……周りの人達には、変な人と思われてしまう

断る

「じゃ自分で考えなさい」

そう言うと妖精は姿が消えた

「闇姫………は………用事を思い出したらしくどっかに行ったよ」

どうだ…………少し苦しいか………

「そうか………闇姫も忙しいからな」

何とか誤魔化せた…………かな

それより

「無音………急いでこの街を離れるぞ」

「…………理由は………聞かないでおこう、そうと決まれば早くしないとな」

先頭をゆく無音を

「サテラ……行くぞ」

「もう少し………この街を楽しもうよ」

「駄目」

ぐずるサテラを捕まえると無音を追いかけ街を出た











「妹…………もうこんな事……諦めたら」

沈黙を破ったのは闇姫だった






右の頰に痛みを感じた直後

「エイタ!何時まで寝ているんですか」

目を開けると焦っている女神の姿があった

「………おはよう女神」

「何を呑気なことを言っているんですか、時間がありません」

「何をそんなに焦っている?」

「焦るわ!エイタ!あなたはとんでもない者を連れてきた、わかる?誰か」

死ぬ直前を思い出してみる

闇姫に斬り殺された………いや………確か………死ぬ直前に………闇姫が…………

じゃエイタ、案内して、これをやっている人物の元にね]

と言っていたような

「まさか…………闇姫………」

「そうよ、まだ離れているけど必ずこの場所まで来る」

「そうなると闇姫は死んだ……」

「死んでいないわ………まあ闇姫なら死ななくてもこの世界には来られるでしょうね」

死ななくてもこの世界には来られる?

闇姫とは何者なんだ

「闇姫は私の……あなたには関係ないか」

そして目的はなんだ

「私を殺して、エイタの蘇りを阻止すること、私がいないと甦れないから」

…………それは………やばい………

「俺とサテラも戦おうか」

「やめときなさい、今の実力では勝てないでしょう、それより早く生き返りなさい、場所はエイタが斬り殺された直後、無音には奇跡的にエイタは助かった事にしてあるから」

「なあ俺のチート能力って何なんだ」

「時間がないのに!あなたの能力は左目に力を入れてみなさい、発動するから、それとこれを渡しておく」

小さな

「………この生き物は………妖精?」

「そう妖精……あなたしか見えないわ………私に万が一があったらこれに頼りなさい」

妖精はペコリと挨拶すると俺の肩に乗った

なんかとても可愛い

「もう生き帰れないのか」

「わかりません、その妖精に頼んでみて下さい」

「………………わかった」

「復活したらできるだけ早くその村を離れなさい、闇姫は………私が止めておくから」

「………………死ぬなよ女神」

「まあ負ける事はない………筈」

そう言うと女神はサテラを脇につれてきて

「さあエイタ行きなさい、絶対に魔王を倒しなさい………その前に仲間を探しなさい」

その直後意識が無くなった



その直後闇姫が現れ

「こんな所にいたんですね」

「……………お姉さん………」

「やはりあなたでしたか妹」

「お姉さん………なんの用かしら」

「エイタを何処に生き返らせたか答えなさい」