バレエでピルエットって難しいですよね?ただ回ればいいっていうレベルを目標にしているわけではなく、プロのバレリーナで回転が得意な人のように何でもなく自然にシュっと美しいフォームで回れる・・
そんな姿をイメージできるような自分になりたいとずっと子どものころ思っていました。
同じようにプロのバレリーナなのように美しいフォームで回転をしたいと思いませんか?
ピルエットではいろいろ注意する一般的なポイントもあります。
バレエの先生にはそういう「一般的な」だれにでも共通するポイントだけを注意するお教室が多い。
そういう一般的な注意だけで自分ピルエットがなかなかうまくできない。
途中で軸がずれてしまったり、勢いに任せて何とか回り切ったり・・
なんとか克服したいと思いました・・。
フランスでバレエをやり直し、体の使い方が違うことに気づき、本格的にバレエ学校やバレエ教師の学校で学んでいる際のちょっとした気づきから、ピルエットの回転中に特に足の〇〇に注目すると、落ち着いてピルエットが安定してできることを体験しました。体が感じたというべきか?・・
今回はそのピルエットの足に注目して安定したバランスでピルエットを回るコツについて情報公開していきます。
フランス流ピルエット:成功するための最後の小技
ピルエットって最後まで気が引けない。最後の着地直前にバランスが崩れてしまうこともあります。
そしてバレエで回転系がちょっと苦手だな~と思う人は、「回転」の回数を回ろうと意識しないことがポイントです。
よ~くプロのバレリーナのピルエットの動作を観察してみましょう。
↓2回転目のピルエットで3/5~3/4回転の瞬間
(オペラ座バレエエトワール、アリス・ルナヴァンさんがオペラ座バレエ学校卒業試験)
どうでしょう?
何か気づくことはありませんか?
つまり、いかにピルエットでは着地を確実に安定して降りるか?
にかかってきます。
(他のポイントもいっぱいありますが、今回は安定してピルエットを最後まで成功させるための足だけに着目してます。)
そう、完全に回転数を回りきらないところにピルエットの成功のヒントが隠されているわけです。
ピルエットで回転させる前にちょっとイメトレしてみてください。
1回転でなく、半回転で上半身を引き上げながら、形を崩さないまま降りてくる用意をする。
2回転なら1回転半で上体を引き上げながらパッセの足をゆっくりと軸にまきつけておろしてくる。
↑これをできるようになると美しいピルエットのフォームを壊さず、回転数もすごく回る!って構えなくて、優雅に降りてくることができるようになります。
バレエのピルエットで使う駒の法則=角運動量保存の法則?
なんでピルエットを成功させる方法の一つとして「最後の着地直前の足を下すタイミング」にこだわるかというと、物理的に正しく証明されているからです。
フランスンバレエ教師の学校では「角運動量保存の法則」をピルエットで成功させるためのイメトレとして学びました。
カンタンに話すと、コマがずっと回っているイメージをすればいいってことです。
駒が回転するところ上からみているところを想像してみましょう。
駒が安定して回転し続けている理由は3つ
- 回転軸が床からまっすぐ
- 回転軸をまっすぐに保つために重力の方向が床に対して垂直(=鉛直といいます)
- 回転軸をまっすぐに保つために床から受ける力(垂直抗力といいます)、つまり重力が働く力と真逆の力が同じ軸に重なり合っている
図をみると分かりやすいですか?
ピルエットを回っている状況ってこういう床への軸の重力の方向と、床から発生する重力にテイクする力が一緒に重なり合うことでピルエット回転が続くようになってます。
その回転を<終わらせる>=安定してピルエットを成功させるように見せるには、この回転が回っている間にゆっくりと回転にブレーキをかけていくことが必要です。
そのためには、回転を全部回らずに最後の3/4またはちょっと後ろ向き加減の3/5回転の時にパッセを「ゆっくりとおろしてくる」ことで、コマの回転軸の角度がほとんど変えずに優雅におりてくることができます。