アステアとロジャースのダンスの素晴らしさ | 洋菓子よろず引き受け人のブログ

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 戦前、ハリウッドが映画の都として輝いていて作品を量産していたいわば黄金期にミュージカル映画を代表する名コンビとして一世を風靡していたG・ロジャースとF・アステア、エレガントなペア・ダンスはビデオで今見ても素敵、とため息ばかりです。

 簡単にこの2名の経歴を調べてみると、アステアは1900年アメリカ、ネブラスカ州生まれ、ダンス学校でアカデミックな教育を受けて姉とコンビを組んでプロダンサーとして全米を巡業し、1931年姉が結婚で引退後映画界入り、1933年にG・ロジャースと映画共演、ダンスが評判を呼んで以後6年共演した映画は大ヒットして映画会社の赤字を解消した、とさえいわれ、名コンビと絶賛される。その後はJ・ガーランド、ラナ・ターナー、オードリー・ヘプバーン、エリナー・パウエル等とも共演、ジーン・ケリーのダンス競演も印象に残ります。引退作はテレビ番組で、バリー・ジョーンズが最後のパートナーである。

 ロジャースは1911年、アメリカ、ミズーリ州生まれ、チャールストンコンテストで優勝したのをきっかけにブロードウエイの舞台に立ち、映画界入り、1929年にデビュー、ミュージカル映画以外の映画にも多く出演、主演女優としてアカデミー賞も獲得

 アステアとロジャースのダンスは燕尾服にロングドレス、紳士と淑女の優雅でムードあふれるペア・ダンスはロマンチックでほかのミュージカル映画には見られなくて、このダンスを見るためだけでも映画館通いをしたくなります。早いステップにターン、タップ、と軽快な動きも素晴らしく、振り付けも完成度が高くて見どころだらけです。

 この二人はいずれもアメリカ出身、ロジャースはダンスの正規教育を受けていなかった、ということに驚きました。

 アステアが一番動きがよくて完成度の高いダンスを踊れた時期のパートナーがロジャース、若さがありこちらも全盛期ということでしょうか。

 名コンビ、といわれましたが1+1が2ではなく無限大にもなる、お互いを引き立てあい、輝かせる、そして男女の恋愛も表現できるパートナーだったから歴史に残る名コンビで、他の女優さん、例えばオードリー・ヘプバーンだとエレガントさはあり美しいがダンスコンテストのファイナリストのペアダンスでラナ・ターナーは妖艶でドキッとさせるきわどさはあっても恋愛の要素は感じられない、と私には思えます。ジュデイ・ガーランドとでは先生と生徒にしか見えない、と思います。

 ロジャース以外でのパートナーはジーン・ケリーが似合っていたと思います。

 しばらくはアステア、ロジャースのペアダンスを鑑賞して楽しめそうです。

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