パンナコッタ今昔 | 洋菓子よろず引き受け人のブログ

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京都伏見でお菓子・パン・シュガークラフト教室を主宰しています

 20世紀末にブームをおこしたイタリアのお菓子・テイラミスですが、その際に白いデザート・パンナコッタも同じく注目されました。レシピはまず、生クリームに香り用のバニラやレモンの表皮等を加えてから煮立て、砂糖で甘みをつけ、ゼラチンで固めたこってりとした生クリームゼリーとして紹介されたものが殆どで、パンナ(panna)生クリーム、コッタ(cotta)火を通すこと、という通り(煮たクリーム)という名のイタリアン・ドルチェですが、筆者が本でみつけたそのレシピでは陶器のココットにまずカラメルを底に流してから上記のようにして作ったゼラチン生地を流し込んで冷やし固め、お皿にひっくり返してのせると丁度おなじみカスタードプリン白いバージョンといえるデザートが出来る、というもので、その時はなんでわざわざカラメルを底にながすのだろうか、と思っていました。


 ゼラチンでクリームを固めるのは比較的新しいやり方でもとは卵白の熱凝固性を利用しつくられる白いプリンだったと知ったのは昨年のことでした。この古いやり方ではカラメルを流した陶器のお皿に厚さ2cm程度に生地を流してから蒸し焼きにするというものでした。生クリームの乳脂肪率で口当たりはさまざまです。筆者は35%と48%を混ぜるのが好みです。



 白いココットに生地を流して蒸し焼きにし、さめてからお皿にひっくり返してのせてみたのが手前、右奥はゼラチンで固めた今のパンナコッタです。