母が亡くなって5ヶ月


まだ、5ヶ月??

なんだろ、もっと時間が経った感じ。



母が亡くなってすぐに

私の眼の手術

友人のお母さんの病気

本気のダイエット

初盆

人生初の尋常じゃない猛暑



思えば、

本気で悲しむ間がなかったのか、

あえて振り返らなかったのか?

そんな感じで今に至る。



職業的に

グリーフケアというものがある



身近な人との死別を経験し、悲嘆に暮れる人を、悲しみから立ち直れるように支援すること



今まで数え切れない方を看取らせて

頂いて、そのご家族ともお話をしたりしたけど、



自分自身を振り返ると

亡くなった直後は

何がなんだか自分の感情が

わからない。



時間が過ぎて、日常の中で

ふと、

あぁ、もう逢えないんだな

と実感する瞬間が

とても淋しい。

永遠に戻らない。



それが失うって事なんだと

実感する。



どんなに一生懸命やっても

もっとあの時、

もっとこうすれば、

タラレバはつきない。



まぁ、

グリーフケアも大切なんだけど

もっと助けて欲しい時もあるよ。



友人から

お母さんの具合が悪いと連絡があった


まさに今、病気のお母さんの介護を

在宅でしている真っ只中。

腎臓も悪いので

その食事を作るのも大変あせる

自分の体調が悪い時にも

色んな想いを抱えながらやっている。



悲しいかな。

時間は確実に過ぎる。



今、介護がしんどい、辛い

それも過ぎてしまうと

どんなにか愛おしい時間だったのか

と思う時がくる。



ひとりで抱え込むことはないし、

もう限界となれば

病院に頼れば良い。

どんな選択も間違いではない。



そう、背中を支えて欲しい時が

私にもあったから、



私は友人の背中をしっかりと

支えてあげたい。



毎日が幸せだよ。












 それは、ある日のこと


 一族でマッタリの昼下り


     



  ん?なんか臭い!



 なんか、不穏な臭い!

  手前のふたりも 

 ちょっと微妙〜な顔


 まさか!
 どこ?
 コレはまさかの
 ウンチ臭予防


 臭いのもとを辿る




 お前かぁ~!

 ウンコを踏んづけて
 肉球の間に
 ウンコがっ!!(反対の足裏)

 ネコって自分のウンコ踏む?

 なんだよー!の顔から
 お風呂場で足を洗われて絶叫。


 汚れた足であちこち歩いたよねガーン


 家中の床に這いつくばり
 ウンコらしき汚れを探しての
 拭き掃除。 
 今までになく綺麗になったかも

 でも、なんか臭い気がする〜
 という思いに苦しむもやもやもやもやもやもや


 マッタリの時間が
 真剣なお掃除の時間になって
 ホント、疲れたガーン

 
 やれやれ
 何とか終わったか?
 の時に
 やって来たもうひとり。


  ん?なに?

  

  うっ!
  クサっ!
  お前もか〜びっくりびっくり

今日は友達とプチ旅行。

日帰りで友達の懐かしい町へ。


秋空が気持ちが良い〜



 いや〜!前に住んでた時より
 随分と変わったわ〜!

 え?
 前って、何年前になる?

 う〜ん、30年位かね?

 まじかー!そんなに?!ガーン


お互い、歳を取ったものよのう。


18歳で出会い40年。

お互い色んな事があったけども
中身は昔から成長してなくて

自分たちが
あと2年程で還暦を迎えるなんて
本当に信じられないよ。


 昔は、こんなに蔦がなかったよ


 傘もぶら下がってるし


 港町は海鮮と硝子が有名で
 今はたくさんの観光客で
 いっぱい。


 町並みを歩きなから
 28歳の頃に戻って
 昔話に花が咲く笑い



 ここに来たら
 やっぱりお寿司だよね。



 卵と雲丹をかき混ぜて
 そこにイカを投入という
 贅沢なイカソーメンを頂きます。



私と彼女は
40年の付き合いだけど、
不思議と同じ街に住んだのは短い。


18歳の看護学校の入学式で
席が隣同士だったあの時から
5年間だけ、同じ街に住んだだけ。


それ以降は
お互いの人生を生きてきた。


でも、ずっと繋がっていて
離れていても、お互いの生きてきた
道をわかっている。


今、
彼女は病気のお母さんの在宅介護
をしている。

ほんの束の間の息抜きで
列車に乗って
懐かしいこの町にやって来た。

仕事、生活、介護、日々を過ごす中で
息苦しい、辛い、
色んな感情に押しつぶされそうになる。

短い時間でも、思いきって
いつもと違う環境に身を置くのは
とても大切。


すごく楽しかった!
またね~

と、駅で別れてお互いの街に帰る。

明日から、また頑張ろう飛び出すハート






どうしたの?

誰かが何かを起こした時
当たり前のように
自然に出てくる言葉。


それがやらかした場合

どうしてそんな事をしたの?

という責めるニュアンが濃い言葉にもなる。



認知症患者さんが
真夜中に濡れたオムツを外して
そのオムツを破いて
吸水ポリマーをぶちまけているのを
見つけた時。


どうしたんですか!
どうしてこんな事しちゃったの!



暗闇で悲痛な叫びガーン


何が何だかわからず
しょんぼりしながら枕で陰部を
隠している患者さん。


どうして?
そんなことを聞いても仕方がないのに
やっぱり
癖のように口から出てしまった。


認知症患者さんには患者の理由ある。


もしかしたら
オシッコがしたくてオムツを外して
汚れたので捨てようと思ったけど
オムツが大きかったので、
小さく破って捨てようと思ったのかもしれない。

看護師を呼ぶなんて事を
理解出来ない人もいる。

そんな事はわかっているのに
思わず言葉にしてしまう。



すみません


謝る小さな声に
チクリと罪悪感ショボーン
一番哀しい想いをしているのは

真夜中に
シーツ交換やら掃除をしなければ
ならない私ではなく
この患者さんなんだよね。


大丈夫ですよ
すぐに片付けますからね
先に着替えましょうおねがい

気を取り直して
優しいナースに変身しよう愛


何事かとやってきた同僚が
うわっ!
っと、入口で立ち止まる。


ダメダメ!
その先の言葉は言っちゃダメ!

思わず、シーッと声を出さないよう
合図を送って

ベッドの隅っこで、リスのように
小さくなってる患者さんの着替えと
オシッコを吸ったポリマーで
汚れたシーツを交換して

粉雪が降った床掃除を
粛々と行った。















忘れたくないけど、
いらないものってあるんだね。


想い出ではなく、
記憶だけに留めたいこと。




猫用のビデオカメラで
病床にあった母を撮っていて
亡くなる当日朝の様子が入っていた。



私はずっと
母のベッドの側で寝ていて
母の呼吸や異変に気づけるよう
スマホから見守っていた。


ある一定の期間、
クラウドで保存されるので、
夜中の様子を見直しては
苦しそうな様子はないか?
何か見落としてることはないか?
チェックしていた。


その事を思い出し
確認してみたら保存されていた。



母はもう動く事は出来なくて
口からは栄養ゼリーを
かろうじて極少量飲み込むだけ。


脳に腫瘍が広がり、言葉は話せず
どの程度、周りの認識がされているのかもわからない。


お水のむ?
私がわかる?
苦しい?


いろんな問いかけにも、
微かにうなづいたり、じっと私を
見つめるだけだったり。

でも、始終母の表情は穏やかで
苦痛のある様子はなかった。


朝になって目を開ていたら
1日の始まり。
オムツ交換をして、顔を拭いて
僅かでも水やゼリーを摂らせる。


その日朝は快晴で
「朝だよ〜すごく良い天気だよ~」
私の声だけが録音されている。


カメラを違う場所に移したので
撮影は中断されていた。


その時の母の様子から
もうその時は近いと思った。


いやいや大丈夫!
と思いたい娘の私と、
呼吸、表情からわかってしまう
看護師の私。


不安しかなかった朝の様子。


それまでの母の病床の様子も含め
映像として残しておこうかなとも
少しは考えたけど止めた。


記憶は時間が経つと
良くも悪くも薄れていくものだけど、
映像はいつまでも現実として
そこにある。

振り返り思い出すのと、
見返すのでは、私の感情を揺さぶる
度合が違う。
良い感情なら良いけど、
そんなはずはない。


これは要らないもの。



母と最期まで過ごして見送った。
その記憶で充分。
まだ、想い出にはならないしね。

病気の母より、元気だった頃の母を
いつも想い出したいガーベラ



今はまた、猫用として
毎日、大活躍のカメラたち


私の目となり
母を見守ってくれた同士お願い