館山市 沼層の化石 【 イタヤガイ科 】 | 関東化石採集の旅

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皆様、こんにちは。(^-^)/
熊本県内や大分県内が震源地となっている大地震が九州、四国、中国地方で今も続いており、大変な被害が出ている模様ですね。
1日も早く、このような天変地異が沈静化することを祈っています。

さて、今日は題名のとおり沼層で採集した【 イタヤガイ科 】の四種類を一挙に公開いたします!
比較をしやすいように概ね同じ大きさの個体を揃えてみました。



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イタヤガイ科
和名 : ニシキガイ
学名 : Chlamys ( Azumapecten ) squamata ( Gmelin , 1791 )
殻長 : 44.10mm
殻高 : 47.74mm
産地 : 千葉県館山市正木 ( 平久里川 右岸 )
産出頻度 : 普通
特徴 : 殻は扇形でやや小型。やや縦長で、膨らみは弱い。足糸湾入は深く、櫛歯は退化しない。右殻はやや平らで、不規則な強さの放射肋がある。左殻では数本の放射肋が他よりも太く発達し、扁平で大きな鱗片をそなえる。
現生種は、白色や赤褐色の個体か多く、房総半島以南のインド・西太平洋の水深5m~40mの岩礫底に生息。





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イタヤガイ科
和名 : アズマニシキ
学名 : Chlamys ( Azumapecten ) farreri nipponensis ( Kuroda , 1932 )
殻長 : 42.12mm
殻高 : 48.20mm
産地 : 千葉県館山市正木 ( 平久里川 右岸 )
産出頻度 : 少
特徴 : 殻はやや縦長の扇形でやや大型。左殻は右殻よりも膨らむ。足糸湾入は深く、広く開口する。櫛歯は退化しない。多数の放射肋があり、特に左殻ではやや不規則な間隔で顕著な鱗片をそなえた太い肋を交える。
現生種は、紫褐色と橙赤色の個体が多い。東北地方から九州、朝鮮半島、沿海州の水深以浅50mの岩礫底に生息。






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イタヤガイ科
和名 : キンチャクガイ
学名 : Decatopecten striatus ( Schumacher , 1817 )
殻長 : 47.20mm
殻高 : 51.72mm
産地 : 千葉県館山市正木 ( 平久里川 右岸 )

産出頻度 : 少
特徴 : 殻は縦に長い扇形で中型。ほぼ等側。殻質は厚質。背縁が短く、殻頂角は小さい。足糸湾入は浅く、櫛歯は退化。弾帯の両側に数本の歯が発達する。右殻に4本、左殻に5本の太い波の放射肋があり、全面が無数の細肋で覆われる。一般に成長休止輪が強い。
現生種は、濃黄色ないし赤褐色で雲状斑のある個体が多く、内面も濃彩される。房総半島・能登半島以南・熱帯西太平の水深50m以浅の砂礫底に生息。







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イタヤガイ科
和名 : ヒオウギ
学名 : Mimachlamys nobilis ( Reeve , 1852 )
殻長 : 39.78mm
殻高 : 44.28mm
産地 : 千葉県館山市正木 ( 平久里川 右岸 )
産出頻度 : 普通
特徴 : 殻はわずかに縦に長い扇円形で大型。殻質はやや厚質。膨らみは比較的弱い。足糸湾入は深く、櫛歯は強く退化しない。20本~23本の放射肋は強さが一定で鱗片が良く発達し、腹縁で強く噛み合う。
現生種は、単色の個体がほとんどで、赤・橙・黄・紫・褐色の遺伝的変異がある。房総半島から沖縄の水深20m以浅の岩礫底に生息。









上記の四種類を同じ画像内に並べて比較します!


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右上 : アズマニシキ
左上 : ニシキガイ
右下 : ヒオウギ
左下 : キンチャクガイ





それぞれの種類別に放射肋の違いを拡大して比較します。



【 ニシキガイ 】

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※ 太い放射肋上に鱗片あります。中央部になると間肋はありません。



【 アズマニシキ 】

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※ 『 ニシキガイ 』に似ていますが鱗片が小さく、太い放射肋が多く、間肋もあります。



【 キンチャクガイ 】

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※ 細い放射肋がほぼ等間隔で並びます。鱗片はありません。



【 ヒオウギ 】

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※ 太い放射肋が等間隔で並び、肋上に鱗片があります。間肋はありません。




如何ですか?
違いが良くわかりましたか?

なお、イタヤガイ科は、この他にも数種類採集できます。