2011年09月23日発売された新装版「スマグラー」をやっと読んだ。

やはり作者の真鍋昌平先生が描く漫画は漫画であって漫画を超越する恐怖が満載だ。
僕は今年になって勧められて読んだ大人気ヒット作品、漫画 「闇金ウシジマくん」の件はBLOG記事でも紹介した。
また漫画を読んで寝たら恐ろしい悪夢を見た件「僕の夢」も記事で書き、待ちに待った「闇金ウシジマくん 22巻 2011年8月30日(火)に発売」の件もサブBLOGで紹介した。
この作品は真鍋昌平先生の2000年5月から掲載された読み切りの全四話の単行本で、闇金ウシジマくんの人気が凄いから過去の作品に特別編「殺し屋」を更に1話プラスして全5話で新装版として発売された。
恐らく特別編は絵のタッチが闇金ウシジマくんと同じタッチになってるので映画化される事もあり新しく描かれたものだと思われる。
それにしても2000年、約11年前にかなりエグい内容の漫画を描いていたことに驚かされる。

これ新装板の裏表紙なんだけど、毎回出てくるキャラクターの存在感というか設定が有り得ないくらいどぎつい。
あまり内容には触れないけどヌンチャクを持った彼のあだ名は「背骨」でもう一人の仲間のあだ名が「内臓」というネーミングのセンスには脱帽だ。
その「背骨」と「内臓」はチャイナマフィア。
11年前から闇金ウシジマくんに媒体にあたる裏社会を既に描いてたことが凄い。
当然11年前なので現在の線のタッチが確立されてないにしても、裏社会の構図を漫画でここまで上手く描く作家はそういない。
以前、大ブームになった漫画「殺し屋1」が1998年の8月から連載開始で、山本英夫先生に関してはそれ以前の問題作「のぞき屋」が1992年から掲載で何と1993年に殺し屋1の媒体になる「1」(全1巻)は90年代前半に描かれていた。
僕が20歳~21歳の時だ。
のぞき屋を知ったのはやはりタイトルで、僕はてっきり言葉のまま受け止めていたが内容は違い心理描写に長けてた漫画だった。
読んだときは27歳とこれも知った時はかなり遅かった。
名作「殺し屋1」も漫画なのに残虐性は凄い。
映画化されたけど当然未見。
それはあの描写は映倫に引っ掛かる事が予想できる。
通常は漫画の方より映画の方がリアルになる筈なのに、山本英夫先生や真鍋昌平先生はその逆で漫画の描写の残虐性や裏社会、そして間合いは漫画の方が間違いなく超ヘビーだ。
そういう事を言うと、その後映画化されるスマグラーを否定してるオチになって申し訳ないが映画を観る人は原作を先に読んでから映画を観てほしい。
ここ最近で例えるなら20世紀少年の漫画と映画みたいな感じだろうか?
僕は大友先生の名作「AKIRA」も全て漫画の原作の方が好きだ。
宮崎駿先生に関しては風の谷のナウシカは漫画も持ってたけど、あれはアニメの方が好き。
それはルパンも同じく。
また話しが随分逸れてしまい元に戻すけど闇金ウシジマくんでハマッた人はスマグラー読むなら新装板の方が特別編が付くのでお得だ。
漫画コレクターでオリジナルが欲しい方はこっちの方になる。

ちなみタイトルのSMUGGLER(スマグラー)の意味は密輸入(輸出)者、密輸業者、また密輸船で、その関連を描かせたら断トツ日本ではトップクラスの作家が真鍋昌平先生だ。
闇金ウシジマくんでも恐い人達のあだ名のセンスも格別だが人間は何をされると精神的に壊れるのか、また最大の恐怖とは?を描写させたらピカイチだ。
なんか映画の「SAW」拷問と接点あるけど、僕は漫画の方が更に残虐性があるという印象だ。
拷問のレベルは僕が過去に観た映画より酷いイメージがある。
綺麗な社会と裏社会の陰陽の関係が漫画で簡潔明瞭に分かるから、ヘビーな内容でも読んでしまう。
今回もやはり凄かった。
寝る前に読んだから、夢の中に「背骨」と「内臓」が我が家にやってきてかなりテンパった。
それくらい説得力がある漫画。
漫画のタッチが現在とは違っても11年前でここまで徹底してる姿勢は本当にスゴい。
闇金ウシジマくんを読んで次回作を待ちわびてる人は新装板「スマグラー」をチェックしても面白いと思う。
読んだ人と意見を交わしたい気分だけど、周りに読んだ人がまだ少ないからもどかしい。
漫画でも、かなり学ぶものがある。
平凡過ぎて幸せに気付いてない方は是非オススメの1冊。
当然、闇金ウシジマくんも読むと自分がどれだけ幸せな環境や恵まれている立場なのかもしみじみと分かると思う。
是非!
そして僕が気になるのはこの作品「夜空のはてのはて 真鍋昌平作品集」

これも間違いなく、のめり込みそうだ。そして夢でうなされそうだ。
こちらのメインBLOG「PARANOIA TRAINの日々」も宜しく。
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以上。
ベリサンキュ。
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