​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所 -235ページ目

​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。





幼い頃
病弱ゆえに武術を禁じられていた子は

天津一の武人だった父が
敵にとどめを刺さない訳が
わからなかった

母が諭す言葉の意味も
わからなかった



子は、勝つことだけを求め
天津一を誇るまでに
「強く」なった。
そして、



すべてをなくした。
とどめを
刺してしまったのだ



・・・倒した敵を尻目に
祝杯をあげ家に戻れば
老いた母とひとり娘はすでに息絶え



怒りにまかせ敵方へ乗り込めば
敵の亡骸のそばで泣き崩れた母子と
「俺がやった」
とだけ告げて自害する息子



・・・誰よりも強くなったはずの男は
満身創痍で
天津を離れた・・・






周りの言葉に耳も貸さず
突っ走る姿は
観ていて怖かった

流れ着いた山中の村で
彼の名も聞かず訳も聞かず
面倒をみる老婆と盲目の娘がいい。


「思いきり泣けばいい
涙が枯れたら元気になる」
「身を清くすれば、潔く生きられるわ」
「人も(稲と)同じね。
互いに敬えば仲良く暮らせる」



戻ってくるよと
言い残して去った男は
上海へ向かう。


史上初の異種格闘技戦は
一対四の不利な試合。

弟子達の不安と
敵方の疑問をよそに
彼の表情は誰よりも穏やかだった・・・



失うまでの彼が
憎しみや勝ちたいという思い
だけなのに比べて、

戻ってからの彼は
相手に負けを
「認めさせる」戦い方だ



本当に、敵は
自ら彼の手をとり
高々と上げてしまう。

「参りました」ってヤツだね。



相手を倒す「勝ち」ではなく
自分なりの「勝ち」方がお見事です。

そして、最後の戦いは
涙なくして観れないよ。
泣けなかった方がいたら、おしえてね。













自分の命が
あと一年や半年だとわかったら・・・
どうする?



30年勤め上げてきた市民課長

有給すら使わず
部下にからかわれるほど「真面目な」男は
自分が癌だと知って落ちこむ

妻には早くに先立たれ
同居している息子夫婦とは会話もない

誰にも言えずに男は
毎朝時間通りに家を出ながら
役所へは行かずに
時間をつぶすようになる



飲み屋で居合わせた
見知らぬ男と遊び歩き

役所を辞めた部下に会えば
高価な靴下を買ってあげる・・・

何をしていいかわからず、ただ以前の
 “自分の椅子を守るために時間をつぶす”
毎日へも戻れず
役所中に流れる憶測や噂話が
くだらなくあればあるほど
男は真剣にさまよっていた



「このままでは死ねない」
・・・思いつめた男はやがて
ある決意を持って
職場へ戻る



まぁ今時なら
闘病記の方が映画として成立するんだろうけど。
「癌=死の病」の時代ならではなのかな。



五万円て
今のお金じゃどれぐらいなんだろ?
公務員の友人などいない者なら
役人を大っ嫌いになれる映画だ(笑)。

それに、おっさん!
口下手も過ぎるよ
ぱっと言ってしまえば
なんちゅうこともないって思えるシーンがたくさん・・・



下手だから
いいのかもしれんけど。

下手だから
同僚も部下も上司も関係なく
頭を下げてまわる姿に
皆、根負けしたのかもしれないけど。



でさ、一生懸命生きた時間は後日談なのね。

役所へ戻った次のショットは
もう遺影なの。
早っ!



まるで、

   やるだけやったから
   後は誰が何といおうと関係ないね
   さよなら。


なんて、口下手さんが
腹の中で舌を出してるみたいな(笑)。



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島国で生まれ育った私には
わからないことがある。

移民。

一生わからないだろう。
親は昔、遠い国からここへ、やってきただなんて。
ザノとナイマはそんな二人。





・・・パリの街を見下ろす部屋で
 「アルジェリアへ行こう」
と言い出すザノ

ナイマは笑いだし、そして聞く
 「音楽はどうするの?」

 「やめる」
どこの壁だろうか
レンガを外し
穴を掘って
バイオリンを入れて
コンクリを流し
またレンガをはめてく。



まるでバイオリンのお墓。


両親を事故でなくしてから、
弾くこともなかったバイオリン。




スペインへ向かう無賃乗車の窓の外は
田舎の風景・・・を見ているかいないのか、
ヘッドフォンはテクノの爆音

途中出会うのは
二人と逆にパリを目指すひと達。
 「名前は?」の次に
 「宗教は?」
とくるのは土地柄か
いや“大陸”というやつか。





歩けば雨に降られ
野宿すれば靴を盗られる。

フラメンコ
浮気
喧嘩
・・・バイトをしてやっと乗り込んだ船は
モロッコ行きだった・・・

もちろん、ひき返すなど出来ず
陸路“国境越え”を目指す。



やっとたどり着いたアルジェは、
旅の間に起きた大地震の爪痕が
まだ生々しく残っていた。


首都を目指す二人を
阻むような人の流れ。


昔
こうして
この土地を出て行った
自分のルーツ・・・





ザノは懐かしい我が家を見つけ
今の持ち主にも暖かく迎えられる。
写真を見せられ涙するザノ。

一方、ナイマは
故郷に居心地の悪さを感じていた

懐かしさよりも
自分がよそ者だという疎外感
・・・土地の者はそれをちゃんと見抜いていた。




「リラ」と呼ばれる、土地の音楽に身をゆだねて精神を癒やすという儀式。
止まない音を声を浴びながら
二人は連れ出されていく。

そこは出口か、入り口か・・・




☆☆☆☆★



「モンド」を観た時
尺八みたいな笛の音が聞こえて
懐かしいような 不思議な気分になったものだが
同じ音が聞けて謎がとけた。





あっちの人って
なんで皆靴にお金を隠すのかな?
それで靴脱いで野っ原に寝てるし
そりゃあ盗られるさ(笑)





映画の原題は「EXILS(亡命)」



ルーツを辿るのは
自分を取り戻す精神的“亡命”なのか・・・



旅する二人が、不思議と
街ですれ違う若者の姿とだぶる。

片時もヘッドフォンを離さないところ・・・
あれをみてると
日本人て精神的に放浪してるのかも?
って思う。こだわりがないというか・・・




違うのは
土地の音楽があそこまで強くない
ということか。


いやあるとこにはあるんだろうけど
祭りは皆 観光地の出し物みたいになってるでしょ。

どこの家にもテレビがあって
全国民が“我が身に直接関係のない”同じニュースを
大事に見てたりするしさ。




・・・旅の始めは
パリっ子らしく(?)いっぱい重ね着して
バックをいくつも斜めがけしてる二人が、



旅が進むにつれ
どんどん身軽になっていくのが
なんだかうらやましくみえた。

どんどんいい顔にもなっていったし。




片時もヘッドフォンを離さない二人は
行く先々の土地の音楽も浴びるように聴く。

その先に故郷があって、
そこに根づいてる音も浴びて・・・



それもなんだかうらやましいよ。





そういうアタシ 間違いなく日本人(笑)
久しぶりに
ヘッドフォンつけて街をあるいてみようか?







-------
ネットもないサッカーゴールがある
野原みたいなトコで野宿するシーンが好き。

「Un,Dos,Tres Nada Mas」
聴きながらナイマが踊り狂う



で、目が覚めたら
ザノの所持金は
ブーツごと盗られちゃってんだよね(笑)



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祖国を捨て
相撲部屋に入門したシルラクを待っていたのは
先輩力士達のいじめ



逃げ場もない彼は耐え続け
「力道山」の名前をもらい
関脇までのし上がる



しかしそれから先は・・・
「朝鮮人だから」横綱になれないと
わかった時
彼はまげを捨てた。




酒場で荒れる元関脇をいさめた男は
プロレスを彼に教える。
出身など問われることのない新しさに惹かれて
アメリカへ渡った彼は
「プロレスの力道山」として
日本に帰ってくる。



力士として叶えられなかった成功を
プロレスラーとして手に入れる力道山。

しかし、自分と同じく海を渡ってきた弟子と友人の前でしか
心を開けなかった彼は

ファンがこっち向いて笑ってることすら
許せなかった。

自分が負けることも
我慢がならなかった・・・





「ALWAYS 三丁目の夕日」を観た時
テレビが家にやってくると心待ちにする子供の気持ちはわかる気がしたけど
そのテレビを、隣近所皆で囲んで
力道山見て盛り上がってるのは
正直よくわからなかった。




・・・力道山て日本人じゃなかったんだ。
元関脇だから力道山なんて名前なのね。
・・・てくらいに無知なまま(笑)観たんですが。



つい女の目線でみちゃうんだけど
力士時代しか共に過ごせなかった綾さん
つらいなー
あんな結婚生活キツいよーって
つい思っちゃう。

そのくせ、不思議なほど
最期まで寄り添っているのね。



「自分の運命は自分で決める」
と言ってまげを切り落とした男は
最後まで自分で決めてた。

それが正しいとか正しくないとか
そんなことはどうでもよくて
とにかく自分で決めることが大事だった
・・・ように見えた。

何もかもうまくいかない時でさえ
その中で選び続けていた。



いろんなことを「選べない」人は多い。
力道山に声援を送ったひと達の目には
彼の「勝利」を選び続ける姿が
何より眩しく映ったのだろうか。



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リチャード・バックといえば
「かもめのジョナサン」だけど
読んだのはこれだけ・・・



実はm-g経由なんだよ。

初めて読んだ時は
ちょっと呆けて
ちょっと嬉し泣き、した。




自慢の複葉機で
10分3ドルの空の旅を売り
その日暮らしを送るリチャードは
その夏、トラベル・エア4000の機体を見つける。

パイロットはドナルド・シモダ。



 「じゃまなら消えるけど」
 「いや、待ってたのさ、君をね」
 「そうかい、遅くなってごめんよ」



・・・エンドレンチを放れば
目の前で宙に浮かせ
高所恐怖症の子供を
空の旅に連れ出し喜ばせるドン。

何者なんだと聞くと
“パートタイムだ”と答える救世主。




人は、違うものに惹かれる
それが、ありえないことをやってのける人間だったりすると
「かみさま」と呼んだりする。
預言者
救世主
もっともらしい呼び名は沢山ある。




 「自由が欲しい時は他人に頼んじゃいけないんだよ
  君が自由だと思えばもう君は自由なんだ
  このことのどこが一体難しいんだ?」





“秘密”を知りたがるリチャードに
ドンが見せた「救世主入門」テキスト
・・・リチャードは
ドンが見せる“奇跡”を自分も、と
彼を真似る。



「飛行機に乗りたい」という車椅子の客に
手も貸さず飛行機に乗せるドン

リチャードは彼に怖さも見てとるが
それでも、友達の居心地の良さと好奇心から
彼と飛ぶ毎日を続ける・・・



やがて、小さな町でラジオ局に招かれた二人は
その“商売”を疑われ
ドンは「いかさま」呼ばわりされる。

“奇跡”を望みながら
それを受け入れられない
そんな群衆に取り囲まれて・・・





初めて読んだ時には
水の上を歩くところにやたら惹かれたけど
今ならそうだな
“あつあつのホットピーチ”をごちそうになりたいよ(笑)



“テキスト”は、どこを開いても
自分が一番知りたいことが書いてあるという。



 家族の絆は血ではない。
 一個の家族が
 一つ屋根の下で成長し合うことは
 ほとんどない。




あぁ、そんな昔からそんなこと悩んでいたのか、と目に留めた。



ドンは、ラジオで非難を受けた後
リチャードに言う



 「自分の話に他人が関心を持つだろうって期待するのは
  他人に自分の幸福を依存するのと同じだって言ったよ君は
  それが正しいっていうのがわかったよ・・・」




夏と一緒に、彼は
いってしまう・・・




・・・人ひとりに起こせる“奇跡”は
自身が満たされて生きること。それぐらいだ。

“奇跡”を起こすのが
救世主だけだというなら
世界は救世主だらけだ。




“テキスト”の言葉は
いちいち
ひとつひとつ
来る。




  いつも君は白い紙を持っている。
  それはほとんどの場合、計算のための用紙として使用される。
  しかし、もし君が望むなら
  そこに現実を書き込むことが可能だ。
  意味のないこと。嘘。
  何でも書き込むことができる。
  そして、もちろん、
  破り捨てるのも自由だ。





・・・私は
私の望む現実を書こう。