メンバーのお名前や雰囲気をお借りしたお話です。
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えっ?
まさか落ちたの?
「大丈夫か?」
「早く上がれ。」
ざわざわと人が集まってくる。
「俺の手につかまって。」
若い男性がホームから手を差し伸べているけど、
落ちたショックなのかどこか痛めたのか、
線路上の男はうずくまったまま動かない。
「おじさん。 手を出してって!」
ホーム上の男性がじれて声を張り上げる。
男は声の方をぼんやりと見上げるけど反応は薄い。
どうやら酔っ払っているようだ。
トンッ!
男性が線路に飛び降りた。
えっ? まじか。
「大丈夫?」
声をかけながら酔っ払いの体を支えて起き上がらせる。
「う~・・・うぇっ?」
完全に泥酔状態だ。
「ほら、おじさん。立って。
電車にひかれちゃうよ。」
両手を脇に入れて抱え上げようとするが、
酔っ払いはだらんと脱力したままもたれかかっている。
自分の置かれた状況を全く把握していないようだ。
「ねぇ、そこの人。手伝ってくれない?」
「へ?」
男性が呼びかけているのはまさかの俺。
え~っ!
いやいや、線路に降りたら危険でしょうが。
いつ電車が来るかわからないし。
「早く! 電車が来ちゃう。」
周りの人の視線が一斉に俺に集まってくる。
は~? なんで俺なんだよ。
「早くっ!」
「わ、わかった。」
しょうがないな。
鞄をホームに置いて線路に飛び降りる。
「ほら、おっさん、しっかりしてよ。」
酔っ払いの両側から腕をとって立たせ、ホームの下まで運ぶ。
「持ち上げるよ。」
「うん。」
「せ~の。」
そいつの掛け声で、尻の下に肩を入れて酔っ払いの体を持ち上げる。
「ぐぅ~。」
人一人を持ち上げるのってすごく重い。
本人にその意思がなく、ぐにゃりと力が抜けているからなおさらだ。
俺、非力な方だしさ。
この男性も背は高いけど細いし、そんな力ありそうには見えないし。
「まもなく電車が・」
人々の騒ぐ声に混じって駅のアナウンスが聞こえてきた。
やばっ!
≪To be continued≫
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お知らせ記事はもう少し進んでから入れますね。
朝ってやっぱり落ち着かない感じがする(笑)。