ママたちへのメール(17) | とりあえず

すでに私の当たり前の生活に、専門家ママによるママ友へのメールが入りこんでしまっているらしく、連絡がないことに不安を覚え、昨日はやけに落ち込んでいました。ちょうど今朝まとめて転送していただいたので、早速シェアさせていただきます。


結局、報道で見聞きする内容を再確認しただけなのですが、同じことであっても何かが違うのです。


自分の心境も考え合わせてみると、人は人とのつながりで生かされているのだろうという結論です。

もちろん報道を否定するという意味ではありませんが、特に私に向けられたわけではない情報と、誰かが私のために送ってくれる情報、その裏にある私に込められた気持ちが違うのだと思います。私自身、このブログを書きながら読んでくださる一人ひとりの方を思い浮かべ、同じような気持ちの方の助けになればと思っています。


たとえあらゆる側面から見て安全なところに避難することができて何不自由なく暮らせたとしても、人とのつながりがなかったら、とても心身ともに健康な暮らしはできないだろうと思いました。


被災された方が地元を離れて避難せざるを得ない環境においても、家を離れられないとか、避難するのは地域単位でとかいう話が出ていますが、本当にもっともだと思います。同時に、復興までにどうしても時間がかかってしまうと考えられることから、今しばらく辛抱していただかざるを得ないのだろうとも思います。


これからできることで大事なことをもう一つ、心を通わせること。自分の身の回りの方はもちろん、避難された方が少しでも人とのつながりで安心していただけるよう。。。当たり前すぎることですが、改めて大切にしたいと思います。




●17通目● 3月29日 7時6分送信


みなさま


本日のラインナップです。
質問を受けて数日たっての回答になってしまったものもあります。ごめんなさい!

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1. いろいろな食品の放射性物質って累積しないの?
2. 内部被ばくを避けるためのこと(外出時にマスク着用、水道水を飲まない、屋内退避する)といったことは、東京では今後も発生する確率はほぼないと思っていて大丈夫でしょうか?
3. 農薬と放射性物質とどちらが危険ですか?
4. 原発のリスクって一体どこまでを想定していたの?
5. 身うちは避難していないんですか?
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1. いろいろな食品の放射性物質って累積しないの?


まず、前提として、食品から放射性物質を摂取するというと、ものすごく恐ろしいことをしていると感じがちですが、10通目にも書いた通り、私達は普段からカリウムなどにより、放射性物質を体内に取り込んでいます。普段からゼロではないということを覚えていてください。カリウムは、人体に欠かせない重要なミネラルです。


そのうえで、個々に安全だといわれていても、通常よりも放射性物質に汚染されたている食品を複数食べれば被害がでる、あるいは年間1mSvを越える被曝をするのではないかとのご懸念ですが、たしかに、被曝を考える際は、累積数値となります。


ただし、規制値がそもそもかなり厳しい数値であること。また、現在の日本では、規制値を超えている/いないではない判断、すなわち自主規制による出荷停止までも行われており、市場に出回っているものは、規制値からはるかに低いという実状を考えると、累積についても懸念はまったく不要と考えます。


2. 内部被ばくを避けるためのこと(外出時にマスク着用、水道水を飲まない、屋内退避する)といったことは、東京では今後も発生する確率はほぼないと思っていて大丈夫でしょうか?


まず、水道水については、今後の福島第一原子力発電所の状況、気象状況等々に関係しますので、随時発表される値およびその報道に対応ください。


ちなみに、28日の地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターにおける測定結果は、金町浄水場、朝霞浄水場、小作浄水場のいずれもでヨウ素131不検出となっています。


また、外出時にマスク着用や屋内退避についてですが、こちらについても、福島第一原子力発電所の状況、気象状況等々に関係しますので、特に発電所内の状況を把握するためのさまざまな計器が使えていない、すなわちデータが乏しいなか、100%の自信をもって「ない」とは言い切れません。


しかし、複数の関係者が計算されている結果を見聞きし、また東京の距離を考えますと、そのようなことが起きることは、きわめてないに近いです。


3. 残留農薬と放射性物質とどちらが危険ですか?


いやぁぁぁぁぁ。農薬にもいろいろあると思いますし放射性物質とどのように比較すべきかもわからない私の回答であること、お許しください。


言えるのは、いずれも、安全をまもるための数値が定められていること。
ただ、無農薬野菜などがあるとおり農薬はゼロにできますが、放射性物質の摂取はゼロにはできないという違いはありますね。


残留農薬、添加物、放射性物質・・・食の安全といっても、いろいろあります。
大切なのは、これらについて、いずれか1つにこだわるのではなく、すべてをみながら判断することだと思います。
つまり!放射線を恐れるあまり、日本の野菜は食べないで輸入野菜にしてしまっては、残留農薬等の摂取量が大きくなって、よろしい判断ではないと思うのです。


わたしは原子力の人間なので(あるいは広島や長崎などに思いを馳せることで)、放射性物質による汚染についての暫定値がどれだけ厳しいかを理解しており、結果として、市場に出回っているものについての放射性物質については全く心配していません。


他方、農薬については専門ではありませんが、ただ私はこちらもあまり心配しておらず、無農薬や有機野菜を買うのはたまにで、普段はいわゆるふつうの野菜を購入し、洗って、食べている日々です。


こだわりがあるとすれば、旬でしょうか。
できるだけ旬のもの、国産のもので、鮮度の良さそうなものを購入するのが私のこだわりといえばこだわりです。輸入野菜を買う事はありますが、少なくとも冷凍の野菜はほとんど買いません。

って、冷凍野菜も安全基準は満たされているものですから、最後は考えやこだわりは人それぞれですねという話になってしまいましたが、是非、食の安全についても、なにかひとつにこだわらず、トータルな視点で考えていただけたらと思います。


4. 原発のリスクって一体どこまでを想定していたの?


今回の福島原子力発電所の事故のニュースでは「想定外」という言葉がたびたび使われました。
じゃぁどこまで想定していたの?ということなのですが、実はここについて細かに書いていたら、大変な分量になってしまい・・・、あっけなく却下(削除)しました。


とはいえ、簡単に説明を。
原子力発電所は、安全を守るため、さまざまあリスクを想定しています。
地震に対してもしかり。建設前の調査からはじまり、さまざまなことを想定しています。たとえば、今回、「制御棒は正常に挿入された」という言葉を何度も聞かれた方も多いかと思いますが、この制御棒については、もし正常に挿入できなかった場合どうするかという対策は講じられていました。


しかし!今回は、16通目で書いた通り、想定される最大の高さ(5.3m)よりもより安全性を確保した高さ(10.0m)を超える、すなわち想定していなかった高さの「津波」が発電所を襲いました。
津波が、発電所を浸水させると同時に、非常用発電機の石油タンクなどを流出させました。結果、電源喪失の事態となる等、現在に至ります。


5. 身内は避難していないんですか?


このご質問を受けて、そういえば、身内で避難した人はいないなぁ~と。そもそも避難したほうがいいかとも聞かれなかったですし、避難しておいでとも言われなかったことに気づきました。
ただ、わたしは親戚が首都圏以西なので、より冷静だったのかもしれません。


以上