すでに私の当たり前の生活に、専門家ママによるママ友へのメールが入りこんでしまっているらしく、連絡がないことに不安を覚え、昨日はやけに落ち込んでいました。ちょうど今朝まとめて転送していただいたので、早速シェアさせていただきます。
●16通目● 3月28日7時25分送信
みなさま
土曜日に保育園の役員会があり、そこでちょっと私の送っているメールの話も出ました。
その中で、あぁ、そっか~と思ったことがあったりしたので、いただいたメールとそこで出た話を元に、今日は以下4点の回答をします!
本日のラインナップ
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1. 今回の福島第一原子力発電の問題は、地震によるものなの?津波によるものなの?
2. チェルノブイリ事故と同じ規模の事故になった場合、東京はどうなるの?
3. 食品の放射性物質の汚染は、ちゃんと適切には測定されているものなの?
4. 「ただちに健康に影響が出るものではない」って、長期的にはあるの?
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1. 今回の福島第一原子力発電の問題は、地震によるものなの?津波によるものなの?
原子力発電所が地震そのもの(揺れ)だけに絞った場合にどのような影響を受けていたかについて詳細な調査は行われていないので、あくまで正確ない回答ではなく、私の意見としてお聞きください。
私は今回の事は津波によるものと思っています。
その理由の1つは、地震後に“制御棒”という炉内で行われている核分裂を停止させるものは、正常に挿入されていたこと。
そして、もう1つは、発電所の設計・建設における思想における津波の扱いです。すなわち、原子力発電所は、設計・建設する際に、起こりうる最大の地震を「想定」します。そして、実際には「想定超えもあり得る」として、想定通りのものではなく、より強い発電所を作っています。
しかしながら、津波については、その対応が「揺れ」に対してよりも甘かったために今回のことが起きたと考えるらです。
具体的には、福島第一原子力発電所は、安全設計審査指針や津波評価技術(土木学会)の考えに基づき、過去の記録や想定される最大級の津波をシミュレーションし、評価し、結果として基準海水面+5.7mという数値がでました。+5.7mならだいじょうぶということです。
それにこれに対し、東京電力は、より安全を期するために+10mに発電所を作りました。
・・・と、ここで、5.7といわれるところに10とやったんだから大丈夫だろうと、10を超える津波がきた場合について対策を考えていなかったのです。
実際に今回、当発電所を襲った津波は14mでした。
原子力発電所だけではなく、今回の地震の被害の多くは揺れではなく津波によるもの報道されています。
たとえば、“津波防災の町”として知られる岩手県宮古市田老町では、1897年の「明治三陸津波」、1933年の「昭和三陸津波」と、二度の津波被害を受けている経験を生かし、総延長2.5kmにもおよぶ高さ10mの堤防を建設しており、その堤防は“日本一の堤防”と呼ばれ、1960年のチリ地震津波などでも活躍していましたが、今回の津波はその堤防を越え、防風林を越え、町を飲みこみ・・・町は壊滅状態と伺っています。
この週末も、子と「いろはかるた」をしました。その中の1枚である「天災は忘れたころににやっている」に、人はどうすべききいなのかと、いろいろ考えていました。
2. チェルノブイリ事故での立ち入り禁止区域ってどれくらいですか?
30kmが原則として立ち入り禁止区域となっています。
“原則”というのは、住みたい人や訪れたい人は許可を得てかと思いますが、住まれたり訪れたりしているということです。このあたりは、テレビのドキュメンタリー番組をはじめとする報道や書籍等でご覧になられたことがある方も多いかもしれません。
事故当時は、何百年も草木も生えない不毛の地になる等いろいろ言われましたが、実際に事故後26年を過ぎた同発電所をグーグルマップなどで見ると、まわりには緑もあることがわかります。
また、役員会時にも出た話で、参考までにみなさんにもお伝えしようと思ったことが1点。
チェルノブイリ事故での一般人に限った被害ですが、2008年に発行された原子放射線の影響に関する国連科学委員会の報告によると、一般住民に確認されている放射線影響は、高濃度に汚染した地域における小児甲状腺癌だけとなっています。また、小児甲状腺癌になった理由ですが、事故後に汚染された牛乳を飲み“続けた”ことが原因といわれています。
尚、そのような小児甲状腺癌の治療、研究には日本も大きく協力しています。
この小児甲状腺癌の事実をどのように捉えるかは人それぞれと思われますが、日本はかなり余裕をもった厳しい値で出荷停止等を行っていることと合わせ、検討ください。
私は心配していません。
3. 食品の放射性物質の汚染は、ちゃんと適切には測定されているものなの?
放射線は見えないので不安といわれますが、その測定技術は大変に高度です。見えない分、そして、その危険が判っている分、たいへんに技術が進歩しています。
また現在のような状況においては、こまめにな測定がなされています。安心ください。
とはいえ、すり抜けるものがあるかもと不安な方へ。
15通目にも書いた通り、1つのものに固執しない食生活=いろいろな食材をバランスよく取るのがリスク管理になりますので、ぜひ実行ください。
4. 「ただちに健康に影響が出るものではない」って、長期的にはあるの?
国からの発表にあるこの「ただちに・・・」の言葉に、かえって不安になられる方も多いようです。たしかに、このように言われると、長期的にはあるの?と疑ってしまいますよね。
「ただちに健康に影響が出るものではない」の真意は「この被曝によって、数カ月以内に引き起こされる症状はない」だと思いますが、ただそのようには言わない所をみると「この被曝をずっと続けたら100%保証できない」という意味を含んでいるのかなと思ったりしています。
ただ、是非注意していただきたいのは、国立がん研究センターがん対策情報センターの統計データによると、がんは年齢とともに罹患リスクが高まり、おおよそ2人に1人が一生のうちにがんと診断されると推定されるそうです。
ですから、がんになったからといって、今回の事故によるかどうかは、現在現場にいらっしゃる方を含め、冷静に判断ください。
ちなみに、私は祖父母4人ともが癌で他界しており、父も癌の手術経験者です(癌になったとは思えない元気な83歳ですが)。よって、きっと私も癌になるんだなぁ~と思っております・・・。
今日は以上です。