しかしまあ
ここ数日は
夢に美女ばかりが現れる

もしや
心の奥底に
気付いたオーブたちの仕業かな
などと思ってもみるが
分からない




世界1の美女と言われた
ナタリードロンが去って3年

もう会えないのかと
諦めた フランス

そう
いつかフランスへと行けば
きっと会えると
根拠もないのに思っていたガキも
いつの間にか還暦を越し
孫まで出来た

あの頃ならば
無理せずに行けたはずのフランスも
もう
長い飛行時間は無理と
この人生ではと
次の世に回すことにした

みゆき座


ガキの頃に
名画座へと
こっそり入って観た映画は
大人の世界の入り口だった

そう
もちろん 
オードリーもいたけれど

妖艶さでは
ナタリーを越す者は
現れなかった

映画
個人教授のような
年上の女性と
あんな恋をしたいと願ってはみても

中学生がいくら背伸びをしても
追い付くはずはなく
月刊誌
ロードショーを買っては
遥か彼方の女優たちに憧れた

成人映画を観れる齢となっても
そちらに出向くことはなく
なんだか鼻から抜けるのような
心地良い言葉が流れる
フランス映画を追い掛けた

それでも
時遅し
生まれも遅く

リアルタイムでの
ナタリーの映画は
この国では観れなかった


さて
今朝は
いつもと同じ

そう
ナタリーはいつも
黄色いミウラで現れる

僕の前に付けると
乗らない? って

乗る乗る って僕

すると
いつものように
そこから事運んで
もう少し って場所で
夢から覚める

その続きをと願い
目を閉じても
もうその場には戻れない

そんなことの繰り返しなのは
相変わらず
背伸びをしたままだからか


そんな
♯526