今朝は
戦いの中にいた

武士だ
身体が重い
武装しているようだ

真夜中だ
寒い
雪だ

表門へ回れと声が掛かる

裏門にも
別の仲間たちが走り込んだようだ




高い塀だ
厚い門だ

梯子が掛かる
先導がそれをよじ登り
中から門が開けられた

討ち入りだ

吉良を探せ

真っ暗で見えない

見えない影から
敵が襲って来る

左腕を打たれが
鎖キャタピラを羽織っている
痛みはあるが大丈夫だ

敵はそこに倒れている

暗闇だ
敵か味方か分からない

気配がすれば
山と言葉にする

味方ならば
川と戻る


討ち入り


収まったようだ
仲間たちは無事か

分からない
済んだようだ

泉岳寺までの道のりは
そうだ
いつか歩いた道だ

どの橋を渡る?

いや
僕ひとりだけ
わからずに彷徨っている

追手が来た
仲間たちはいない

さあどうする?
刀は
いや
槍を持っている

大勢だ

仕方ない
やるか!

そこで目が覚めた

討ち入り


今朝は
なんだか
覚えていたけれど

誰だ?
四十七士の中にはいたが

昨今
そんな夢ばかりに
うなされて起きる


横川