1月2日・クラウジウスのエントロピー | papirow(ぱぴろう)のブログ

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1月2日は、『正法眼蔵』を書いた道元禅師(どうげんぜんじ)が生まれた日(正治2年)だが、物理学者、ルドルフ・クラウジウスの誕生日でもある。「エントロピー」の概念を打ち立てた人である。

ルドルフ・ユリウス・エマヌエル・クラウジウスは、1822年、当時プロイセン王国だった、現在のポーランドのコシャリンで生まれた。父親は牧師で学校の校長だった。
ルドルフは歴史学を好んだが、やがて物理学を志した。大学を出た後、ギムナジウムや大学で教えながら、物理学の研究をし、論文を発表した。
彼がはじめて「エントロピー」の語を論文で使ったのは、43歳のときだった。
それまでに、熱力学の第一法則である「エネルギー保存則」がすでに知られていたが、クラウジウスはこれに第二法則「エントロピーの法則」を加えた。
チューリヒ大、ボン大など、数々の大学の教授を歴任し、ロンドン王立協会の外国人会員でもあったクラウジウスは、1888年8月、貧血症によりボンで没した。66歳だった。

熱力学の第一法則は、こういうものである。
「ある閉じた世界のなかで、エネルギーの総量は変化しない」
たとえば、ものが燃えて灰になると、物質のエネルギーが減ったわけだが、それは周囲の温度が上がるという、べつのエネルギーに移しかえられたので、全体として見れば、エネルギーの総量は変わらない、ということで、究極的に言えば、こうである。
「宇宙が閉じた世界ならば、宇宙のエネルギーの総量は一定である」

一方、クラウジウスによる熱力学の第二法則は、こうである。
「外に何も変化を与えずに熱を低温から高温へ移すことは不可能である」
これは、平たく言えば、こういうことである。
「エネルギーは、高いほうから低いほうへ流れるので、その逆はない」
「閉じられた世界のなかでは、エントロピーはつねに増大する」

クラウジウスが導入した「エントロピー」というのは、なかなかつかみづらい概念だけれど、「乱雑さ」「広がり具合」とも翻訳することができる。
熱いコーヒーに氷のかたまりを入れると、それは混ざり、ぬるいコーヒーになる。その逆(冷たい氷部分と、熱いコーヒー部分とに分離するなど)はあり得ない。
宇宙が閉じた世界だとすると、熱はつねに低いほうへと流れつづけ、ついに全体が同じ温度になり、熱の移動がない「宇宙の死」が訪れる。
整理整頓された部屋は、ほうっておくとどんどん乱れ散らかっていき、その逆(部屋がさらにきれいになっていくなど)はあり得ない。

こうしたクラウジウスの提議は、その後の人類にとても大きな影響を与えた。
地球の環境汚染や温暖化など、地球の生態系にとって、もっとも悪いことをしている種族はおそらく人間で、そうしてみると、人間こそエントロピーそのものだという気がしてくる。でも、地球環境に対してろくなことをしてこなかった人類のなかにクラウジウスのような人もいたのだから、まだ人間も捨てたものではないのかもしれない。
(2016年1月2日)


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