自民党側は経済政策の評価だと争点をとうぜんずらしてくると思いますが、自分は今回の選挙テーマは景気ではなく、ずばり「リセット」だと思います。自民党が悪くしてしまった状況を、その前の時点にもどす最後のチャンスだということです。
最大の課題は「特定秘密保護法の撤廃」です。これは民主主義の前提である国民の知る権利、発言する権利を侵害し、抑え込もうとするもので、改訂でなく、廃案にしなくてはならない天下の悪法です。この法律がある限り、言論は封じられ、必然的に日本は独裁、戦争へと傾いていくにちがいありません。これは景気がどうのこうのという以前の問題です。各メディアがそれを訴えないのが不思議です。
自分は、たとえ貧乏で餓死したとしても、自由にものを言えないまま奴隷のように生き長らえるよりはましだ、と考える者です。
リセットするべきテーマはほかにも、自民党が約束したのに実行しない議員定数削減、官庁や特殊法人のスリム化、そして安倍政権が極度に悪化させた近隣諸国との友好関係の修復など、たくさんあります。
安倍政権がやったのは、税金を思いきり使って(借金して)役人と金持ちを太らせ、大多数の国民を貧乏暇なしの状態に追い込んで思考力を奪い、戦争放棄を明記した憲法をないがしろにして海外派兵の不理屈をこね、世界の工場となった隣の大国にケンカを売った、そういうことだと思います。
ですから、自分は今回の選挙では、野党である民主党を応援しています。自分の意見も民主党側へメールしてあります。流行にこびを売るような民主党の政策も、自分から見ると歯がゆいのですが、ある選択肢のなかから選ぶのが現実的です。
もしも今度の選挙で自民党が過半数をとるようなことになったら、いまでさえ半分独裁者然としてふるまっている満州官僚の孫は、いよいよ独裁色、戦争色を強めてくるにちがいありません。彼が向かおうとしているのは「3年ほどのあいだなら極東で暴れて見せましょう(4年目以降は負けるに決まっている)」という勝ち目のない戦争だと思います。
圧倒的な生産力をもつ中国は計算と計画性のある国ですから、勝てると踏んだ戦争なら喜んで戦争に進むでしょう。とうぜん挑発してきます。
日本は、かつて世界一の生産力をもっていた米国を相手に奇襲攻撃をしかけた前回の戦争のときもそうでしたが、勝てる計算をして戦争には突入しない。圧倒的に物量で勝る相手に負けるとわかっていて、でも、戦争をはじめる異常な精神の国です。
安倍首相は子どもがいないので、将来的に実施されるであろう徴兵制度にも感じるところがないのだとはよく指摘されるところです。結局、命のやりとりをする羽目になるのは誰か? それをよく考えて、とにかく秘密保護法の廃案からはじめなくてはならない、それが今回の選挙だと自分は考えます。
景気の問題ではないのです。孤島の所有権だとか、あるかないかわからない地下資源だとか、サンゴだとかの問題ではないのです。目先の景気をとるのか、すすんで憎しみを買いながら膨大な数の戦死者を出す道を選ぶのか、それが問われているのです。
(2014年11月19日)
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