わいん・玉ねぎ・ぽるとがる(是月次郎著)
是月次郎(これつき・じろう)氏は1992年、52歳のときに家族3人でポルトガルへと移住した。
それまでの日本での生活はまさにモーレツ、もうくたくた。
あやうく交通事故で死にそうにもなったことも。
そんなこんなで、これから人生、とにかく田舎生活をめざした。
せっかく行く田舎なら条件がある。
・空気のきれいなところ。
・自給できる広さのあること。農園をやりたい。
・温かくて海に近いところ。
・危険の少ないところ。基地や原発、地震のないところ。
・大都市に2,3時間以内で行けるところ。
さらにせっかくだ、海外はどうか・・・。
では、海外の条件。
・酒の飲めない国は除く。
・戦争、内乱、飢餓、政治不安のある国は除く。
・強烈すぎる宗教国、共産国、人種差別の国も除く。
・寒い国、暑すぎる国は除く。
・緑の乏しい国は除く。
・・・そんな国あるのか。
どうやらポルトガルがそれに近いらしい。
そしてポルトガルの片田舎に移住。念願のワイン作りの開始となった。
ポルトガルは時間はあってないような国。すべてユックリといい加減に過ぎていく。
いいこともあれば悪いこともある。
典型的なお役所しごと、いやポルトガルしごと。
いろいろな手続きは1,2時間の話ではない。1,2週間、事によっては数カ月、半年だったりする。
しかし、「エ・ア・ビータ」(それが人生さ)。
ポルトガルでは時がゆっくりと流れていく。
そしてポルトガルの人はタマネギが大好き。
人生は
玉ねぎのようなもの
一枚一枚むけてゆく
そして時には涙する。
やさしい国、ポルトガル。
エ・ア・ビータ。
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