まっすぐ | チェンコーンの安宿 喫茶&民宿 パパイヤヴィレッジ

チェンコーンの安宿 喫茶&民宿 パパイヤヴィレッジ

タイの北部、メコン川沿いの小さな田舎町チェンコーン。
メコン川の向こうがラオスです。
夫と娘とここで暮らして、丘の上で小さなゲストハウスをしています。



           



自分の道をまっすぐ行く。
それだけなのかもな。

夫のシンさんとは
チェンコーンで私がたまたま泊まった宿で出会った。

チェンコーンの人かと思いきや、
ラオスの山奥の川沿いの何も無い村出身の
インドシナ難民だった。
無国籍者だった。

付き合うようになって、
子どもを産んで育てたい気持ちになって、
結婚しようと思って、
役所に行ったら、
結婚出来ませんと言われた。
悲しくなった。

無国籍者は書類がほとんどなりたたない。
どうにかしたくて、
どうにか出来ると思って、
ありとあらゆるところへ相談に行って、
タイの外務省で入った無国籍者の部屋、
そこで、
私がどうにかしたくて出来る問題では無いと
あきらめがついた。

臨月の大きなお腹でヴィエンチャンまで夜行バスで行ってもらったツーリストビザ、
東京のタイ大使直々に、もうビザは与えません、と言われてパスポートに赤ペンで書かれたこと、
思い出したら
笑っちゃう。

バカげてる。
世の中もっと優しくなったらいい、って思う。
ダメなことは無いってお客さんから聞いたことがあって、衝撃的だったけど、
今はしみじみそう思う。

最近、昔の私のような人が来てくれた。
好きになった人が無国籍者。
どうすることも出来ないもどかしさ、凄くわかるし、来てくれて、話してくれて、嬉しかった。

まっすぐ行ってもいいし、逃げてもいいし、
行きたいように、行くしかないんだと思う。