日曜日は音楽教室でひさびさのレッスン、下町にあるので、ハリケーンの被害を受け、ほぼ一週間ぶりにオープンした。
浸水とかは無かったけど、電気が通らず、電話も通じなければライトも付かなかったから。
来た生徒達に、ハリケーンの時の事情を聞いた。
一週間お湯も電気も無い生活で、たくさん服をきこんでお家で寒さをしのいだ子,
いつも使ってる電車がまだ走ってなくて、長い時間かけてレッスンに来た子。
ガソリン不足で、お母さんが苦労して長い列にならんでガソリンをゲットして、やっと車で来れた子。
安全区域の友達や親戚の家に一時滞在させてもらってなんとかしのいだ子達やご家族。
みんなたいへんだったようだ。ハリケーンのあと、急に冷え込んで夜はとても寒い。
このような事情で、病気になった人も多いのではないか。小さな子供やお年寄りなど、大変つらい状況だったろう。とても気の毒に思った。
わたしは本当にラッキーだった。
安否を尋ねた友達からもメールの返事が届いていた。
年上のアメリカ人の友人、フランクだ。ニュージャージーに住んでいる。昨日やっと電気が付くようになったけど、それまでは少し離れた、電気がかろうじて通っているマクドナルドなどでファストフードを買って暗闇の中で食べ、毎日飢えをしのいだ、と大きな字体でメールしてくれた。
お調子者のラテン系コンポーザーのカルロスも気の毒な状況にあった。この秋、念願だったウォール街のアパートに引っ越す事が出来たけど、この地域は、もっともダメージが大きかった地域。
ハリケーンで、今は友達のアパートを転々と泊り歩いている日々。
最近入居したばかりのアパートがまだ住める状況で無いらしい。
”でも守るべき家族や子供たちがいなくて、まだぼくは良かったよ。”などとメールで述べている。
”アパートに復活次第パーティーするから招待するよ。プールに泳ぎにきなよ。”
などといつものお調子者キャラが健在だ。
会うたんびに、”ねね、泊まって行きなよ、僕のうちに。”
”なんでよー。” ”それはねー、うふふふーーー”
などという会話をした。
からかってるだけなのは明々白々なので、本気にしてお泊まりしに行った事は無いけど、
(わたしは紳士がすき。)
ちょっとエッチな事を言ったかと思えば、時折真面目なモードで音楽の事を語ったり、憎めない男性でもある。
女友達もいっぱいいて、見た目も悪くないのにずっと独身。子供が好きで、いつかパパになりたいらしいが、いまだ実現していない。
ハリケーン直前にロサンゼルスからニューヨークに移住して来て、住いと職探しに奮闘していた友人のサンドラにやっと住いが決まった。
なんとわたしんちのアパートに来る事になった。わたしらのルームメートになったのだ。
つい最近も、女性の大家さんに
”友達が部屋を探してるけど、今住んでる誰か引っ越すとか言ってませんか”
と聞いていたけど、返事はネガティブだったのに、急に先日、
一番大きくていい部屋が一週間後に空く事になった。
まさかの急の展開。
彼女の好意で、それまで、リビングのように使っている場所に、サンドラが仮住まいで住んでも良いという好条件付きで。
今日,さっそく彼女は引っ越して来た。まだおめあての部屋は空いてないので、そのリビングみたいなとこに泊まっている。