ニューヨーク市長マイケルの弁明:君らの健康を思っているのだよ。 | ぞうの みみこのブログ

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ソーダ(こっちで言う甘い炭酸飲料の事。イギリスではフィズ:fizzと言うらしいですね。)がどんなに体に悪いかを強調する、我らがニューヨーク市長、マイケル・ブルームバーグ。

左手に見える積み上げられた白い角砂糖は、後ろにあるそれぞれのサイズのカップにいれたソーダに入っているであろう砂糖の量を示したもの。)

ニューヨーク市長

今日の午後いつものように近所のドーナツやで軽食をとっていると、学生風の若い女性がふらりと店に入って来て、カウンター越しに店員に話しかけていた。

”もうすぐ認可されるかもしれないブルームバーグ市長のソーダの取り締まりについて聞き取り調査をしているんですけど、どなたにお聞きしたら良いかしら。”

見た目10代~20代前半、カジュアルな格好から見て、学生で、社会学とかの専攻をしていて、自分の論文の為のリサーチかなにかだろう。この近辺で言えばコロンビアか、バーナード女子大といった所かな。

わたしも興味津々で,実際にどんな事をしているのか彼女に聞きたかったが、(逆調査ですかい)邪魔になってはいけないと思って思いとどまった。このへんが奥ゆかしい日本人ですな。アメリカ人は興味を持つと、いきなり他人でも話しかける。

彼女が言っていたソーダ(甘い炭酸水)うんぬんは、今週木曜日、ニューヨーク市の衛生局(Board of health)で認められれば、来年3月から施行される取り締まりの事。市長によって熱烈に提案された。

現行の案は、このようなカジュアルなチェーン店を含む外食店、レストラン、映画館での、16オンス以上の甘い炭酸水の販売を規制するとなっている。

また衛生局の委員はすべて市長によって任命されているので、認めるも何も、このままだと施行されるだろうと見られている。



目的は市民の健康。肥満や糖尿病を防止するため。

スーパーや食料品などの大きなボトルのソーダ類はO.K.

良いんじゃない,と言う声もあれば、このような飲食店サイドや炭酸飲料会社の激しい反対もあると聞く。

しかし、規制されるのは。16オンス(473ミリリットル)ですよ。特大サイズ。日本人から見ると、すごーい大きいサイズ。日本だったら、外食産業で、こんな大きなサイズのソーダなんて存在すらしないかも。でもこちらの国では中くらいサイズと見なされているらしい。

この法案に関して、ニューヨークタイムズによると、ニューヨークだけでなく、全米で注目を集めているとか。

なんでもニューヨークは公共の場所での喫煙を禁止したりトランス脂肪を取り締まったりと、今まで公共の衛生や健康に関しては全国で先駆けになり、その影響で、他の州が同じ規制を取り入れたり、ひとびとが関心を持ち出したりと、かなり影響力があるらしい。

このソーダ規制も、実行にうつされれば全米初となるらしい。みんな、また真似したりして。

彼が言い出しさえしなければ、甘い炭酸飲料と肥満との関係も、今までは象牙の塔の限られた人々の間だけで論議になって、一般の人は気にもかけなかったのに、

今では一般の人々も市長さんの熱烈なキャンペーンでだんだんそれらを知る事とになり、炭酸飲料会社も頭が痛いらしい。

マイケル・ブルームバーグは就任して以来、政治政策の要に公共衛生や健康問題を取り上げて来ていて、そのせいで、ナニー・ブルームバーグとからかわれる事もあるとか。(ナニーは子供の世話をする人。有名な例で、メアリーポピンズがそうです。)

人によっては糖分の含有量は天然オレンジジュースのパッケージの方が多い、ナンセンス、と言ったり、自分で飲む物は自分で決める、おせっかい、という意見もある。

どちらにせよ、私から見ると、これくらいの強制力を持っていしなければ行けない程に市民の健康問題は危険な領域に達しているのかな、と思ったり。

あんなにばかでかいサイズのソーダを習慣的に飲む食習慣や嗜好、文化にそもそも問題がある。(日本では、ソーダ類にはお砂糖がいっぱい入っていて、虫歯になったり、健康に良くないよ、というのは子供でも知っているのだが。こちらではそうでも無いようで。)根が深いなーとおもう。

でも、細かい事は抜きにして,マイケルの市民を思い、ソーダカンパニー(超大企業が多い)やそのロビー団体と戦う姿勢はちょっとかっこ良く見える。独裁者的、というニューヨーカーもいるようだけど。

論議を呼びそうだ。