お友達のピアニストが、マンハッタンのガーシュインホテルでリサイタルをしました。Gershwin Hotel (7 East 27th st)
名前だけは聞いていたんですね、ロビーでコンサートが出来るようになっていること。
時々知人のジャズギタリストがビッグバンドのコンサートをしていまして、フェイスブックのご招待をいただいた事があるけど、なんだかんだで行かずじまい。
今日初めて来ました。わお、おもしろい外装。ガウディ―のような。。。こういうスタイルを何と形容すると良いのでしょうね。
受付です。右手のカーテンの奥に広々としたラウンジがあり、ピアノが置いてあります。
全体的に、キッチュというか、バロークというか、そんな言葉が頭に浮かびました。インテリアといい色彩といい、面白いです。今日のプログラムは
Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ, BWV 177 J.S. Bach-Bussoni
Partita No.1 in B flat Major, BWV 825 J.S. Bach
Prelude
Allmande
Courante
SarabandeP
Menuet I, and II
Gigue
Piano Sonata No. 15 Op. 28 in D Major
L.V. Beethoven
I. Allegro
II. Andante
III. Scherzo: Allegro vivace/ Trio
IV. Rondo: Allegro ma non troppo
Ballade No. 3 in A flat Major F. Chopin
カーネギーやリンカーンホールでの世界のマエストロによるコンサートも良いですが、このようなアットホームな会場で行われる、お友達コンサートも良いものです。演奏後、こじんまりとしたレセプションで、音楽の事などいろいろお話ししました。
彼女は今年、ブルックリンのコンサバトリーを卒業してピアノ演奏の修士を取得、現在も音楽教室で指導する傍らこのようなコンサート活動も行っています。
わたしが一番最近、彼女の演奏を聴いたのがそのコンサバトリーの卒業リサイタルでした。
そのときは普通のリサイタルと言うより学校の学位を得る為の決められたコンサートであった為か、かなりの緊張気味、
普通なら間違わないような箇所までミスをしてしまい、思うような演奏が出来なかったよう。
今夜はその時と比べると、顔の表情にも余裕が見られ、一曲一曲に混めた彼女の思いも伝わってきました。短期間の間の成長ぶりに拍手です。
言うのは易しいんですよね、場数をふまなきゃね、とか、もっと感情表現を豊かにすればーとか。
それらはいわばわかりきったこと。自分の中で思い描いた理想の音を物理的に、それも人前で自分をさらした状態で、鳴らす事が本当はどんなに困難か。可能でもどんなに精魂込めた練習や試行錯誤や勉強が必要か私には少しはわかるから、そんなことは容易には言えない。
いろいろと見えない所で葛藤も合ったでしょうに。私にも良い刺激になりました。
ついでですが、このホテルの横っちょに、(ホテル付属と思われる)コじゃれたカフェを発見、今度本読みに行ってみようと思います。思わぬ副産物でした。