<ニュヨークでもランドマーク的古本屋さん、ストランド(STRAND)>
結局、ニューヨークを離れる友人のピーターには彼が引っ越してしまう二日前に会う事が出来た。
友達が多いピーターは連日お別れディナーやいろいろで予定が詰まっており、私のスケジュールとなかなかあわなかったのだ。
でもなんとか、7月の最後の月曜日、わたしが音楽教室に行く前のちょっとの隙間時間に会う事が出来た。
彼のアパートのリビングでいろいろ話をした。いかにも、もう引っ越します状態で、あちこちに段ボールや、ベッドのむき出しのフレームなんかも見える。
お別れのプレゼントに、前もってバーンズ&ノーブルで買っておいたしおりを上げるとストレートに喜んでくれた。
”ありがとう。ロースクールで役に立つよ。本をたくさん読まないといけないからね.”
”ハグしよう” といってお別れのハグをした。
”もう当分会えないねー”というと、
”そうでもないよ。来年の、5月くらいにはまたしばらくニューヨークに来る予定なんだ。”
”え? ロースクールのインターンシップで?”
”そうだよ。”
もう今からインターンシップの場所まで決めているとは。やはり本気でニューヨークに戻って弁護士になるつもりだ。
最初は、就職のときの事も考えて、ニューヨーク内のロースクールに行く事も考えたが、そうすると学費から何から、コストが高く、生活を支える為に勉強のかたわらアルバイトもしないと行けなくなる。勉強に専念する為に、故郷の州のロースクールに決めたようだ。
”よかったら、もっていきなよ。どれでもどうぞ。”
といって見せた段ボールの中には、読書家の彼の愛読書がいっぱい。
”でも、売れるんじゃない? ストランドとかで。”
”もう売りに行ったんだけど、古いのは引き取ってくれなかったよ。”
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ストランド(Strand)とは、地元の本好きの間でも有名な、大きな古本屋さんです。読書家で、洋書がお好きなツーリストにとっても、すごく楽しい場所になると思います。
ふるい本だけでなく、新刊として発売されたばかりの本までよく売られています。そのへんのバーンズ&ノーブル(ニューヨークの大手書店)とかで買うよりお得ですよん。
すぐ近辺に大きなユニオンスクエア公園やオーガニックの巨大スーパー、わたしのごひいきのファッションブティック、Forever21もあります。バーンズ&ノーブルの大型店舗もあって、ぶらぶらするにも楽しそうですね。
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なかをのぞくと、なんという偶然、次回のブッククラブの課題図書である”Things fall apart"があるではありませんか。これも何かの御導きかしら、と思ってその本をいただく事に、それとあと二冊、ピーターが強力推薦した本をいただく事にした。
私がもらったのは以下です。
”Things fall apart" by Chinua Achebe
"One hundred years of Solitude" by Gabriel Garcia Marquez
"Les liaisons Dangereuse" by Choderlos De Laclos
最後のは映画化された事でも有名だとか。真ん中の”100年の孤独”の作者はノーベル文学賞も受賞した人です。いつかは読もうと思っていたのでラッキー。
何度もグッドラックといってお別れした。
次回会うときは、いろいろな話を聞きたいですな。わたしも胸をはっていろんな楽しいお話が出来ますように。