『トニー滝谷 』2005
出演 イッセー尾形 宮沢りえ 西島秀俊 監督 市川準
75分。ナレーションの西島秀俊が生立ちやらその時々の心情や状況をナレーション的に語る。
それに合せて尾形と宮沢が喋る。父とトニー滝谷の二役を尾形。滝谷の奥さんとバイトの子の二役を宮沢。盛上がりのないまま淡々と話が流れていく。
これが村上春樹の小説でなければ、どうだったんだろう。彼の小説という事で必要以上に価値がついたり評価されてしまった感がする。これが村上春樹でない他の作家だったら、映画自体それほどの評価はうけていないだろう。でも、逆に言えば、村上春樹の小説だから映画になったというのもあるだろう。
私が見る限りレビューに関してはかなり好意的に書かれている。でも、それは映画ファンというより村上春樹好きの映画ファンのレビューな気がする。
春樹ファンというのは他の春樹ファンの意見や考えを認めつつも、もう少し私の方が理解している分かっていると思う気持ちがある。そんな春樹ファンの人が作った映画に感じる。