(今回のブログはいつもの趣とは異なり、レポート風にマジメに書きたいと思います♪)
1.表題に至った経緯
グロムオーナー達が答える、グロムの不満の上位に『お尻が痛くなる』があります。しかし、ワタクシのガブリエルには、新車購入時から『バイパス ホンダ コンフォートシート』(←リンクします。:以下BPHシート)が付いていますので、お尻が痛くなるという感覚が判りませんでした。純正シートとは異なり、BPHシートは結構フカフカです。しかし、装着より約一年、走行距離が1万キロを越えた当たりから、シートがヘタっている様に思い始めました。とは言っても、見た目がヘタっている感じで、乗り心地の悪化や尻痛の症状がある訳ではありません。あくまでも見た目がヘタっている感じです。
比較画像①
上:バイパスホンダのHPより。新品時のBPHシート
下:ガブリエルのBPHシート。
白い丸で囲んでいる所がヘタっている所です。コレだけヘタっていますが、純正に比べると、まだまだフカフカです。
比較画像②
上:純正シート(ネットオークションで格安で仕入れました)
下:へたったBPHシート
純正シートはスタイリッシュではありますが、正直、通勤の片道6kmが限界です。一度、BPHシートに股がると純正には座りたくありません。
そんなある日、下記の商品広告を見つけてしまいました。
キタコのアイディアルシート。ウンチクはどうあれ3万円します。しかも、見た目が好みではありません。
このシートは、半年ぐらい前の雑誌にて『開発してます』と記載がありました。半年掛かってそれですか? 正直キタコにはガッカリです。同じ高いお金を払うのであれば、車種の設定はありませんが、デイトナのコージーシート(←リンクします)ぐらいのインパクトが欲しかったと思います。
この商品広告がワタクシのハートに火をつけました。まだまだ使えるBPHシートですが、キタコシートに3万円を使ったと思って、自分でアンコ盛りをしてみたいと思い始めました。幸いな事にスペアの純正シートを持っています。仮にアンコ盛りに失敗しても、また新たにバイパスホンダや、シートの張り替え屋さんにシート加工を出せばいいだけです。
これが今回、アンコ盛りをしようとした経緯です。
2.アンコ盛り作業に必要な物
アンコとなる衝撃吸収材 (詳細は作業工程にて)
うすくて大きなスポンジ
ビニル袋
大根擂り下ろしの板
タッカー
型紙用の厚紙
はさみ
カッターナイフ
マイナスドライバー
定規
3.作業行程
まず作業を行う前に、どういうアンコ(クッション)を使うかを検討します。
色々なグロムオーナーさんのHP(ブログ等)を見ていると、ゲルザブ(←リンクします)という衝撃吸収材が一番魅力的だと感じました。
(参考文献:tsugataku屋.com グロムログ )
しかし、BPHシートの中身がどうなっているのか判りません…。ゲルザブの埋め込みができるかどうかも判りません…。
シートを裏返し、タッカーの針(ホッチキスの針のような物)を、マイナスドライバーとペンチを駆使して抜き取り、シートの表皮を剥がします。
表皮を剥がすと、シート全体を黄色くて薄くて大きなスポンジで覆われていました。デコボコしたシートのアンコに被せて、シートの表面を段差無く、滑らかにする役目だと考えられます。
このスポンジをめくると、いよいよBPHシートの心臓部です…。
白くボカシがある所には、バイパスホンダ特製のアンコが盛られていました。
材質・形状等の全貌をお見せしようかと思いましたが、今回は公開する事を控えたいと思います。
お見せできない理由として、大手企業の製品ではなく、いち、街のバイク屋さんが創意工夫・努力・経験を積み重ね、たどり着いた商品だと感じました。それを安易に公開する事はできないと思ったからです。お見せできませんが、物凄く丁寧に作り込まれており、かなり考えて作られた商品だと思いました。
アンコを取り除くと、シートがえぐられていました。
ここまで削られていると、ゲルザブを埋め込むことはできません。
ゲルザブはジェル状の中身を、薄いゴムシートで覆っています。ですので、好みの形にカットすることができません。中身のジェルがハミ出て来るからです。
ゲルザブを埋め込むには、ゲルザブの形に四角くシートをくり抜き、そこにゲルザブを埋め込みます。
イメージ図:こんな感じ。(たぁ画伯)
ゲルザブの埋め込みができないので、次なるアンコを物色します。候補に挙がったのが『ボディドクター ザ・シート』です。
ボディドクター ザ・シート 滑り止め無しタイプ【100%天然ラテックスフォーム】 ブラック/グローバル産業
¥3,331
Amazon.co.jp
ボディドクター ザ・シートはコチラのノザワホンダ(←リンクします)のシート加工でも使われています。中身は普通のスポンジのようなので、コレなら好きな形にカットできそうです。
早速、アマゾンでポチりました。
黒いカバーを外すと白いスポンジが出て来ます。
軽く指でつまむと、簡単に潰れます。
こんなに柔らかいスポンジが腰痛や尻痛に効くらしく、不思議でタマりません。
しかし、アマゾンではなかなかの高評価です。
3年間のへたり保証もあり、アマゾンで3,300円は魅力的です。
また、ボディドクター ザ・シートとは別に、定番の高反発ウレタンチップマットも購入しました。
近所のホームセンターで300円でした。ウレタンチップマットは、へたりに強いとの事。
ボディドクター ザ・シートとウレタンチップマットの二枚重ねで、今回はアンコを形成したいと思います。
全て揃ったところで、作業開始です。
まずは、今までのBPHシートより後方へ2cm削って、アンコ部分をより広くしたいと思います。
アンコを二枚重ねて、後ろまでしっかりガード!!
多い日も安心
すいません、思わずいつもの癖が出てしまいました…。
真面目に書きます…。
しかし、ここで問題発生しました。
今まで使っていたバイパスホンダのアンコの厚みが35mm。
それに対し、今度使用するボディドクター ザ・シートが25mm・ウレタンチップマットが20mm、二枚合わせて45mmありました。今までより1cm厚くなります。その為、純正シートのスポンジを全体的に限界まで削ることにしました。
大根おろしの板(100均)のSST(スペシャル サービス ツール)
端っこを折り曲げて、角ばったシートの根本も削ります。
限界まで削った為、シートのプラスチック樹脂のベースがうっすら見えています。
削った後に、厚紙で型紙を作り、ボディドクター ザ・シートにマーキングします。
ボディドクター ザ・シートの黒いカバーを外すと、中身はこんな感じです。
ウレタンチップマットも、型紙を作りカットします。
そして、それぞれを面取りします。(黄色斜線部分)
そして、最初に登場した黄色のスポンジを敷き、防水の為にビニールを被せます。
シート裏でガムテープで固定します。デコボコしていたマットや、段差が出来ていた部分もスポンジのお陰で滑らかになりました。
いよいよ最終行程です。タッカーにて、シートの表皮を固定します。
タッカーは、ダイソーの100均が使いやすいとの事。針の足の長さは6mmがおすすめです。8mm・12mmだと、打ち込み時に針が曲がって失敗しやすいそうです。
(参考文献:STDスタンダード張り替え )
初めてのタッカーで少々苦戦しましたが、満足の打ち具合です。
ちなみに、最初にフロント側に2カ所打ち込み、シワが入らない様に後方に引っ張りながら、右打ち・左打ち・右打ち・左打ち…。と打って行きました。
最後にはみ出たビニールをカッターナイフで切り取り、完成です。
シワも入らず、デコボコした段差も目立たず、綺麗に表皮を被せる事ができました。
以上で全作業工程が終了です。
せっかくなので、命名しました…。
超 ウルトラ スーパー ネオ デリシャス ブラック エデション リミテット ヴァージョン 多い日も安心 シート!!!
↑↑ マジメに書きたかったのですが、コレだけは譲れませんでした…。
4.比較・装着・実走
純正シートと比較したいと思います。
比較画像③
左:純正シート
右:超 ウルトラ スーパー ネオ デリシャス ブラック エデション リミテット ヴァージョン 多い日も安心 シート
比較画像④
左:純正シート
右:超 ウルトラ スーパー ネオ デリシャス ブラック エデション リミテット ヴァージョン 多い日も安心 シート
純正シートより、全体的に丸みを帯びています。
比較画像⑤
上:純正シート
下:超 ウルトラ スーパー ネオ デリシャス ブラック エデション リミテット ヴァージョン 多い日も安心 シート
横から見ると傾斜がなだらかになり、純正シートより高さが増した感じになりました。
実際に股がると、純正シートとの違いにスグに気付きます。
多い日も安心シートは物凄くフワフワです。BPHシートと比べても、格段にフワフワです。
走行すると、純正シートは前にズレますが、多い日も安心シートはズレる事はありません。座面が深く沈んでいるからだと思います。
その後、南畑ダムまで走り、約30km程走行しましたが、お尻が痛くなる予兆はありませんでしたが…。
まだまだ走りたかったのですが、午後から用事がある為、テスト走行は終了です。
5.総括
バイパス ホンダ コンフォート シートが装着されてあったので、アンコ盛りに躊躇しましたが、とある商品広告に触発されてしまい、アンコ盛りを実行しました。アンコ盛りの作業自体は、初めてにしては良く出来たと思います。基本的には大成功です。アンコの位置を後方2cm延長した事も正解でした。姿勢を変えたい時などに後方にずらしてもフワフワです。
ただ、作業途中で純正シートのベースを限界まで削りましたが、その必要は無かったと思います。適度に純正スポンジを残しておけば良かった思いました。あと、もう少しスポンジに固さ(コシ)があっても良かったのかもしれません。次回、シートを作る時は改善したいと思います。
また、全ての作業・テスト走行を終えた時、『BPHシートを無理にアンコ盛りしなくても良かったのかな?』とも少し思いました。純正よりかはいいけれど・・・。って感じですかね(笑)
最後になりましたが、これから暖かくなり、いよいよバイクシーズンです。
今まで以上に、安心シートでイロイロと出かけてみたいと思います♪
そして、2ヶ月後…。
なぜか、 シートのアンコ盛りについてその2♪(←リンクします)へ続く…。
さらに4年後の2020・7・5追記
ワタクシ史上最強のシート完成!!(←リンクします)
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