「勇者たちの中学受験」と「中受離婚」 | 2025年に中学受験する娘と受験に失敗し続けた弁護士パパの奮闘記

2025年に中学受験する娘と受験に失敗し続けた弁護士パパの奮闘記

2023年の中学受験を完了した息子と、2025年(24年2月現在新小学6年生)の中学受験を目指す娘とパパの奮闘記。

 

  息子の中受が終わって1年

息子が第一志望に合格してから早1年

 

望んで入った学校に目一杯膨らませた期待をモチベーションに、勉強漬けの毎日を過ごしてくれると思っていたのですがニコニコ看板持ちニコニコ、学校行事やら、部活やら、放課後の集まり(要するに遊び)やらで、試験直前以外に勉強をしている形跡は全くありません

 

それでも、息子は毎日学校は楽しそうに通っており、中学受験の緊迫感から解放された我が家は、心の平穏をすっかり取り戻し、極めて平和に毎日を過ごしております(娘の中受が近づくにつれ、少しずつ、また燻り始めていますが。。。真顔真顔)。

 

そんな折り、どうも人ごとならざる本のタイトルが目にとまりました。

いずれも、おおたとしまさ著の「勇者たちの中学受験」

 

 

と、若干の時をおいて刊行された、「中受離婚」

 

 

です。

 

  幸せな中学受験とは?

 

おおたとしまさ氏の著書は、完全読破とまではいきませんが、かなりの数を読んできました。

 

氏の立場を、極めて雑駁にまとめるならば、中学受験というシステム自体に対しては概ね肯定的な立場に立ちながら(ご自身の中学受験に対するノスタルジーのようなものもあるのではないかと推察)、大手塾が扇動する偏差値至上主義や合格実績至上主義に対して、子供や親が振り回されてしまう(振り回された親が子供を振り回す)ことに対して警鐘を鳴らしています。

 

そして、幸せな中学受験は、その過程において子供と親が連帯することを通じて成長を遂げることと、親と子供が「納得して選んだ」学校へ進学出来ることにあり、個別の学校の入試における合不合という結果は、その幸せな過程と最終的な進学先への納得感により消化されるべきという考えを提示されます。

 

個人的に、おおたとしまさ氏の考え方に共感する点が多くあり、息子の受験が終わったノスタルジーを再度味わうべく、また、娘の受験に改めて備えるべく、氏の著書と読み漁ったおりました。

 

そんな折、次に読む本を探していたときに見つけたのが、この「勇者たちの中学受験」であり、その後に発刊された「中受離婚」でした。

 

  「勇者たちの~」と「中受離婚」を読んで

「勇者たちの~」は、それぞれ異なる中学受験を終えた3人(とその家族)の体験を、物語の形式で紹介するものです。

 

どこまでがフィクションで、どこからがノンフィクションなのか、線引きは曖昧ではあるのですが、どの物語の中にも、中学受験をする本人やその家族が解決しなければならない共通かつ普遍的な問題提起がちりばめられており、どのようにして娘の中学受験に活かすか、大変よく考えさせられる良書でした。

 

息子を第一志望の学校の校庭で送り出す場面(詳しくは2月の勝利~息子の中学受験振り返り④)や、合格発表の時の喜びなどを追体験するきっかけにもなり、涙なしでは読めない下りもあったりして、子供の思いを無視して前のめりになりがちな中学受験生の親にはお勧めの一冊です。

 

また、「中受離婚」は、子供を中学受験する過程で顕在化する「価値観の相違」や、「配偶者に対する不信感」がきっかけとなり、夫婦のあり方を再度問われることとなった3組の夫婦に焦点を当て、中学受験というものの意味を改めて見直す一冊です。

 

「勇者たちの~」と同様に、物語形式で紡ぎ出される「夫婦間の言葉の刃」の多くは、実際に我が家の夫婦間でも乱暴に取り交わされたことがあるものでした。

 

そして、我が家では、結果的に息子の受験の結果が望むものであったことから顕在化しなかった問題が、「もし結果として第一志望に合格していなかったらどうなっていただろうか・・・」と、あくまで結果論として離婚に至らなかっただけなのではないか、娘の受験の際に改めることはないかといったことを考えさせられました。

と、若干の時をおいて刊行された、「中受離婚」

 

 

 

  まとめ

あまたある中学受験の参考書の中でも、ある意味では異色である物語形式で書かれたものですが、そうであるからこそ色々と考えさせられる内容となっております。

 

まだ、お手にとられていない方は是非読んでみて下さい。

 

おつきあい頂けると幸いです。

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