九太郎くんは、九九が苦手です。「意味が解らない」と言います。



「同じ数字なら、ただ足していくのは煩わしいし、合理的じゃない、、、、だから、“掛け算”を以て、その手間を省くんだよ」



と、学校の先生は説明しますが、九太郎くんは納得できません。



「“九九”の必要性を聞いてるんだ。一桁の値段で売ってる物なんて、殆ど無いからね、、、チロルチョコだって、十円だし・・・」



そんな九太郎くんを、一番上の兄で在る大我は、次のように諭します。



「お店に陳列してあるチロルチョコを、レジの所まで、一つ一つ持って行くのは、めんどうだろ? 五個、買うなら、五個、一遍に持って行くのが、実際、効率的な訳で、、、、そういう事だよ」



九太郎くんは、全然、合点が行きません。



「結局、精算の段階では同じじゃん!? “九九”を活用するって事は、つまり、記憶しているパターンに当て填めるだけで、、、、それは、計算じゃなくて、暗記だし、歴史の年号を覚えるのに似ていて、到底、算数の主体するところとは違うように、思う・・・」



こんな時、必ず、九太郎くんのお母さんが口を差し挟んでくるのですが、、、、



「あんたがミートボールを食う時、一度に、五個も、六個も口に入れて、頬張るのと一緒だよ」



どうやら、九太郎くん、、、、疑問は氷解したみたいです。




「昨日よりも、空が近い、、、、迫り来るようだ。天変地異・・・?」


羽柴 九太郎 12才。。。ここ半年で、身長が10cm以上も伸びた、成長期の真っ只中に在る小学6年生です。




「このホルスタイン柄のワンピース、美味しそうだね」


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突っ込みどころ満載なんですが、、、、先ず、ホルスタイン柄では無く、ダルメシアン柄だと思われ・・・。次に、、、、“美味しそう”というのは、恐らく、牛肉をイメージしているに違いないけど、ホルスタインは、一般的に乳用種ですから・・・。


「・・・牛乳大好き!」


・・・まぁ、言いたい事は分かりますがね。でも、そういう連想したにせよ、普通、同意を求めたりはしないんじゃないかと・・・?


「何で?」


大抵の人には、そういう発想力が伴わないからです。


「そもそも、普通じゃない想像を働かせる人に、通常の対応を期待する事自体、意味ないんじゃない?」


ごもっとも・・・。じゃあ、ワンピースそのものが“美味しそう”みたいに聞き取れる事に関しては、如何思われます?


「そんなの、受け取る側の屁理屈じゃん」


そこは、通常の感覚なんだ・・・?