九太郎くん「女の子から気に入られるには、如何したらいい?」




この一言に、九太郎くんの、一つ年上の兄で在る雄太は驚いて、思わず、足を縺れさせながら、後方に飛び退き、後頭部を壁に激突させてしまいます。

雄太は、九太郎くんが通う私立小学校の、同系列の中等部に所属するのですが、一年生で在りながら、既に、数多くの浮名を流している、将来有望な(?)プレイボーイなのです。小学生の時には、もう、付き合っている彼女が居て、あちらの方も経験済、、、、という噂です。
そんな兄が身近に存在しているのなら、九太郎が相談を持ち掛けるのは、至極、当然の流れなのかも知れません。




九太郎くん「ごめん、、、、急に声を掛けちゃって・・・」

雄太 「いや、、、、それで、驚いた訳じゃないんだけど・・・。こんなに早く、お前が異性に興味を持ち出すとは、、、、予想外だったもんで・・・」

九太郎くん「雄太にだけは、相談事を持ち掛けてはいけない、、、、そう言われてたんだけど・・・。でも、他に適当な人材が見当たらないし・・・」

雄太 「・・・案外、お前、人を動かす、使用者の側のタイプなのかもな、、、、まあいいや・・・。ところで、さっきから、何で、自分の頭を掻き毟り続けてるんだ?」

九太郎くん「女の子から、僕の頭は、『手入れされていない芝生を見ているようで、イライラする』って言われたんだよ。でも、だからって、どうしたらいいものか、全然、分からないし・・・」

雄太 「男は、“力”を追い求めるが、女性は、“優しさ”を追い求める、、、、飽く迄も、一つの傾向に過ぎないが、でも、核心的なメンタリティーには違いない。“優しさ”の度合いは、相手を気遣い、如何に配慮できるか、、、、装飾したがるのは、相手が如何思うか、自分が見られている事を、常に意識するからだ。又、そういう価値観を以て、逆に、相手を断じようとする場合も、時に生ずる、、、、<等価交換>とも言うべき見識で、男の側を値踏みし出す。つまり、男の身なりを見定め、嫌悪感を示すタイプは、自らの努力に見合うだけの、最低限の均衡を求めているんだろう。だからといって、これに応じて、やり過ぎてしまうとアウト、、、男のメンタリティーの基本は、飽く迄も“力”なので、それを蔑ろにして、迂闊に放棄すれば、結局、『男らしくない』との評価を下されがちだしな」

九太郎くん「・・・要するに、自分の髪型とか、着ている服とか、少なからず気遣っている、、、、そんな姿勢を打ち出すだけでも充分で、かなり違うんだ、って事だね?」

雄太 「相変わらず、理解が早く、察しも良いよな、、、、お前は・・・。うん、そう、、、、洗練されたセンスに加えて、野性味も醸し出す。大事なのは、バランスだよ」

九太郎くん「じゃあ、早速、床屋さんに行って、丸坊主にしてくるよ」

雄太 「・・・何で?」

九太郎くん「鬱陶しい髪から丸坊主に、徹底的に短くしてしまえば、それなりに気遣っている事は伝わるし、一旦、そういう評価を貰えば、後、髪が伸びて、今みたいになっても、次からは、無頓着にしている訳じゃなくて、『敢えて、そうしている』っていう風に、思って貰えるんじゃないかな?」

雄太 「・・・あながち、間違ってないようにも思えるもんな・・・」

九太郎くん「雄太、ありがとうね。じゃあ・・・」

雄太 「あ、そうそう、、、、俺にだけは、相談を持ち掛けてはいけない、って言ったの、一体、誰?」

九太郎くん「・・・大我兄ちゃんたよ」




本当は、お父さんです・・・。




エピソードⅠ 

修学旅行先で、他校の高校生から、ガンを飛ばされた。

(※補足情報→私立の小学校に通っているので、制服着用。因みに、サイズが無いので、オーダーメイドの物)


エピソードⅡ

自分で投げたブーメランが戻って来ても、受け取らず、避ける。


エピソードⅢ

明日でも、明後日でも、「未来」と呼ぶ。

(※用例→「明日の未来の休み、如何する? じゃあ、明後日の未来の日曜日は?」 二度手間、三度手間・・・)


エピソードⅣ

遠投記録、(マイナス)60m


エピソードⅤ

寝る時の姿勢がファイティングポーズ


エピソードⅥ

起きた時の第一声は、「シャキーン!」 若しくは、「誰だ? 私を呼び起こす者は・・・」





九太郎くんは、勉強が嫌いなだけで、頭の方は、決して悪くありません。

探究心は豊富で、世の中の、あらゆる事象に惹かれ、疑問を呈します。



「幽霊? ある程度の知能を有した魂じゃなければ、肉体から切り離された場合、その実体を保てないとしても、、、、お前らさぁ、人類の歴史上、どれだけの命が失われている、と思ってるんだ? 現在の、世界中の人口を合わせても、到底、おっ付かない位、過去に、人は死んでるんだぜ? そういう、全ての魂が残っているのなら、此の世の、一体、何処に収まっていられるんだよ?」



心霊現象についての話題なんですが、、、、小学生のクラスメイト達では、とても、このレベルには対応し切れません・・・。



「えっと、、、、つまり、信じないって事だよね?」



同級生の一人は、早々に切り上げたいみたいですが、九太郎くんは容赦なく、話を展開させます。



「生きている人は、眠っている時間よりも、起きている時間の方が長い。死んでしまった人は、屹度、起きている時間よりも、眠っている時間の方が長い状態なんじゃないか、と思う。活動の範囲、又、その時間帯が違うのに加えて、人の魂の質量は1g程度らしいし、今のところ、此の世の中にも如何にか収まっているから、余り目立たずにいるだけで・・・。でも、ちらほら、幽霊の目撃されるケースが増えているんであれば、バランスが崩れ掛けてきているとも言えるし、近い将来、生きている人の生活領域にまで、大幅に侵食してきて、何れ、死者の魂だけが支配する世界に成らない、とも限らないけど・・・?」



九太郎くんは、一応、冗談として語っているのですが、同級生達の反応は、、、、



「へぇ~、そうなんだぁ。凄いよね・・・」



そもそも、死≒眠っている状態、という(拙くも、可愛らしい)解釈での、論理的な脆弱性が自体、丸で伝わっていないのですから、如何ともし難いでしょう・・・。

でも、中には、こんな反応を示す女子もいたりして、、、、



「えぇ!? 怖いよぉ・・・。でも、誰かが何とかしなきゃ、、、、どうすれば、世界を救えるの?」



突然ですが、九太郎くん、、、、初恋です。