比喩でも何でも無く、僕の目の前に、突然、天使が現れたんだ。




天使「あなたに会いに来ました、多々良太郎さん」




それ、隣の家のじいさんじゃん・・・? 人違いかよ・・・!




天使「え? 違うんですか?」

 僕 「いえ、何を隠そう、僕が多々良太郎さんです」

天使「あぁ、、、、間に合って、良かった・・・」

 僕 「ん?」

天使「実は、あなたの寿命が尽き掛けているので、お迎えに上がりました」

 僕 「・・・・・・」

天使「何か・・・?」

 僕 「それ、僕の事じゃないです・・・」

天使「いえ、多々良太郎さんで間違いないんです」

 僕 「だから、僕、多々良太郎じゃないんで・・・」

天使「でも・・・」

 僕 「一寸、勘違いしてて、、、、多々良太郎は、右隣の家の爺さんの事だよ。つるっぱげで、白い髭を生やした、厳つい顔の・・・」

天使「えぇ、その人から、多々良太郎さんの家はこっちだって・・・」
皆さん、熱を計るのに、体温計を如何使いますか?


ある男は、一度だけでは不安らしく、その都度、舌下体温腋下体温直腸体温の全てを一回ずつ試していた。


順番は、最も手軽な腋下体温を行い、次に、舌下体温、その次に、直腸体温としていたが、「脇に挟んだ物を口に含むのは不衛生だ」との指摘を受け、腋下体温と舌下体温の順番を差し替えるようになった。


しかし、その内、腋下体温の方法は、計測結果のばらつきが大きい事に気付き、『不必要なんじゃないか』と思い立って、次第に、それを省くようになっていった。


ある時、風邪を引いたらしく、いつものように、舌下体温直腸体温の順番で、熱を計った。どちら共に“38.5℃”、、、、『間違いない、これは安静にしとくべきだな』と判断し、寝込んでいた。


高い熱に魘されている所為か、体内の水分が奪われ、冷たい物を食べたくなった。朦朧としながらも起き出し、冷蔵庫を開ける。アイスキャンディーが買い置かれていので、それを取り出し、口に含んだ。


暫くは機械的に舐め回していたが、多分、ボーとしていて、無意識だったのだろう、、、、凡そ一分後、その、口に含んだ棒状の物を下半身の方に運んでいき、何の躊躇も無く、肛門の中にブスッと・・・。
家電の類は定期的に買い替えたくなるけど、他の日用品なんかは、結構、古くなっても平気で使っている・・・。

家で、普段、用いている箸なんか、気が付けば、十五年以上前の物だったり・・・。

特に、愛着が湧いている訳でも無い、、、、ただ、買い替えるタイミングが・・・?

家電なんか十年が限度、、、、五年くらいで、多少、がたつき始めるし・・・。

いつ、本格的に壊れるか? 気に掛けながら使用するのが嫌で、精神的に重荷になる・・・。

改めて箸の事だけど、、、、十五年間、どういう使い方をしてたものか、二本の長さが、1cm程度、違っている・・・。

これはこれで、味わい深い、、、、ボロボロのジーンズ、クラッシック・カー、古典落語、的な?(趣味になさっている方には、何とも失礼な比較対象でm(_ _ )m)

とはいえ、やっぱ、一切、感慨は湧かないし、、、、又、買い替えたいとも思わない・・・。

後、十年は、、、、いや、折れるまで使い続けるな、屹度・・・。