バナナの負傷 | ぱね便り(旧:V町便り)

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スウェーデン暮らし12年目。おかしいな、いつの間にそんな時間が経ったのだ?と、毎年同じことを考えています。

今週月曜日は、日中でも気温がマイナス2桁のままであろうという予想。それを先週の週末あたりに見て、ぱねは思った。

よし。この寒波を利用して、あれをやってみよう!と。

あれとは。

これ。 

 

 

「凍ったバナナで釘が打てるか」を、自分でも実験してみようと思ったのだ。週末の買い出しの際にちゃんとバナナを買っておき、それを(念のため3本)ベランダに出したのは日曜日のことでした。

予報通り、月曜日から気温は急降下。マイナス2桁に突入。月曜日の朝に、このタッパーの中のバナナをちょっと触ってみたら、

コチコチである。いい具合だ。うむ。明日(火曜日)あたりに釘打ちしてみよう。

天気予報によれば、火曜日は日中はマイナス2桁のままだけど、

 

 

夜には気温が上がり、マイナス2度くらいになるらしかった。そういうわけでぱねは、釘打ちを火曜日の夕方に実行してみることにした。

本当は、マイナス15度程度の生ぬるい気温ではなく、マイナス30度くらいの本当の厳寒下でやるのが正式なんだろうね。でも、このあたりではマイナス30度というのはめったにない(20度くらいなら時々あるみたいだが)。今の状況で冷凍バナナに最善を尽くしてもらうとしましょう。

というわけで午後4時。ぱねは、居間のテーブルの上に用意しておいた木製の板(木製のトレイ)に、釘(いうかこれはネジ釘?)を当てた。そして、手袋をした手に凍結バナナを握り、

そのねじの頭を叩いてみた。

ガン!

・・・おお、トンカチで叩いているのと違わない音がするぞ。

ガン!ガン!ガン!

・・・この騒音のレベルに関して言えば、トンカチで叩いているのと全く変わらない。どれくらいのレベルかと言えば、向こう側の台所で電話で話していたJ兄を邪魔したほどのレベルであるorz

10回くらい叩くと、ネジ釘は無事、トレイの中にめり込んだ。しかし、ぱねはそのあたりで、バナナが負傷していることに気がついた。ネジの頭に、バナナの皮の皮膚片がくっつき始めたのである。

そりゃそうよね・・バナナは凍っているとはいえ柔らかい有機物。相手は金属。マイナス15度程度の凍結では、やっぱり金属にはかなわないか・・

バナナがかわいそうになったぱねは、そこで実験終了。実験(戦闘)終了後のかわいそうなバナナの姿はこちらです。 

 

 

 

この木製トレイは、それほど硬い感じではない木質です。だからきっと、バナナでもこの意地悪なネジ釘を打ち込めたんだろうな、と思います。:-)

さて、この負傷バナナは、この後しばらく、台所に置かれていました。2時間後に触ってみると「ぶよぶよ」になっていたので、おお、これは食べてあげよう、と皮を剥くぱね。

皮はかわいそうな色になってたけど、中身はおいしそうな新鮮なバナナの色のままでした。そして、ちょうどいいとけっぷり。それを切って、フィールミョルク(なんというのか、ヨーグルトのような感じのスエの発酵乳)に入れて食べたのですが、

それを食べながら思い出したのだ。

そういえば、日本にいた頃は、ド暑い真夏によく「冷凍バナナ」を作って食べてたな、と。

いや、「作る」って表現は正しくない。単に、バナナの皮を剥いて、それをラップに包んで冷凍庫に入れておき、凍ったバナナをアイスクリームがわりに食べる、というだけだったのでね。あれ、おいしかったんだよなー。

そして、釘打ちに使われたかわいそうなその負傷冷凍バナナも、昔食べた冷凍バナナと同じ味がしたのでした。おいしかったー!:-)