少し前の話になるが、ショーンは大都市で夜行バスに乗っていた。高架線を走っていたバスは停車のため、いったん側道に下りる。

既に他の公共バスの時間が終わっているため、停留所にはタクシーがずらっと並んで客の奪い合いをする。

「どこ行くんだ?こっち乗れ、乗れ!」

皆忙しい。

ショーンはその光景をボーっと眺めていた。すると突然大雨が降った。

「バシャッ!」

いやぁー、雨かぁ、と思ったらすぐやんでしまった。

なんだったんだろう。まるでお芝居の偽者の雨のようだったな。

その通り。それは偽者の雨だった。

上の高架線清掃車からの水だったのだ。

客引きの運転手、客、皆ずぶぬれになっていた。

こんな全身濡れた客も乗せてくれるんだろうか。。。

ああ、良かった、ここで降りなくて。

胸をなでおろしたショーンだった。

先日香港に行った。

香港は中国の一部である、と言い張る中国人は思いのほかあまりいない。

ショーンの中でも香港は中国とは別世界と理解していた。

ところが。

安いホテルに泊まってみると、そこに「中国」があった。

団体で申し込んであったので、代表者はきちんと部屋割りをしてあったのだが、着いてみると部屋割りはめちゃくちゃになっていた。

それはあるビルに虫食いのように間借りされているゲストハウスだった。

ゲストハウスって言うか、普通に生活感が感じられる部屋だった。冷蔵庫には私物が入っており、風呂場にはパンツが干してあった。タオルはある部屋とない部屋があった。

ショーンが部屋に入ろうと鍵をガチャガチャしてると、全部屋の鍵をジャラジャラ下げたおじさんとばったり会った。

「だいじょうぶか?」

おじさんは自分の鍵束からさっとショーンの部屋の鍵を出し、開けてくれた。

「ありがとうございます!」

見ると、おじさんは一瞬にしてトイレに入っていた。

まさかトイレに入りに来たんだろうか。。。

「安かろう」でも、香港なら大丈夫と思っていたが、中国になってしまっていた。

そういう訳で、香港に旅行に行かれる方、油断は禁物です。


久しぶりに友人とマッサージ屋に行った。先にショーンが終わり、友人を待つ事にした。トイレでも行くか。「トイレあります?」

「大ですか、小ですか?」

またその質問か。そんな個人的な事まで聞かなくたっていいのに。。。どっちだっていいじゃん。

でもこのような場面では一応「小」と答えるのが無難。「大」と言うと貸してくれない事もまれにある。

という事で、「小。」「ではこちらへ」

よしよし、この調子。お姉さんは4畳半位の個室に案内してくれた。

ぱっと見た感じ浴室?いや台所?倉庫?裏方なのは分かるが何の目的の部屋かよく分からない。

お姉さんがきれいな大きいプラスチックの洗面器を指差した。何かな?

「こちらにどうぞ」

は???そ、そこに???

「大丈夫です、いいんです、どうぞ、こちらです。」

1秒ほど便器をさがしたが、やはりない。て事はホントにここなんだぁ。。

「いや、結構です。」

「遠慮なさらなくてもいいんですよ。」

「いや、遠慮させていただく。」

いやあ、本日も驚かせていただいた。。。もう二度と行く事はないだろうな。