草でワラジを編んだり、籠を作ったりなんて事は出来るようで出来ない。

ショーンの実家の近所で、竹籠などを売っている店があった。どれもべらぼうに高かった。お店の人に聞いてみると、今はこういう物を作れる人がだんだんいなくなっているゆえ、どうしても高くなるとの事。

ショーンが今日行ったちょっとした観光地で、竹、草製品を売っている店があった。若い女性店員が売り子。店の片隅にはじいさんが椅子に腰掛けていた。背中は丸まっている。

掃除のおじさんが休んでるのかな。

いやいや、このじいさんこそが竹、草製品を作っているのだ。

むくっと立ったと思ったら地べたに座り、ワラジを編み出した。手際よく、力を入れるべきところはしっかり入れ、かなづちみたいな小道具も使いこなし、ちゃちゃっと仕上げる。

じいさんの前には山のようなワラジや袋や団扇などが積み上げられていた。

団扇は5元だった。安いねえ。。。

草マントもあった。草帽子もある。友人いわく、この一式で雨の日も濡れないとの事。草雨ガッパなのだろうが、一体誰が使うのだろうか。。。

おじいさん、おいくつですか?

88歳。

いやあ、ご立派。日本に来れば人間国宝になれるかもしれないよ。

中国人は列に並ばないのか?

いや、最近は結構ちゃんと並んでいる。

しかし、横入りの技術も優れている。

ショーンがスーパーで卵安売りタイムサービスに並んでいた時の事である。

まだ始まったばかり。おおー、結構並んでるじゃん。

横入りに狙われやすいのは、携帯などをいじくって注意散漫な人。

まさにその日のショーン。

彼らはそんな一瞬の隙を逃さない。

後ろのおばちゃんが言った。

「ほら、前、前、」

見るとショーンの手押しカートの先に、横から手押しカートが突っ込んで来ていた。押し手はおばちゃん。

むむ、これは手ごわいぞ。

しかし、まだ横向きのおばちゃんの手押しカートの上に、その前に並んでいたお姉さんの買い物カゴがさりげなく乗っている。ん?この二人は親子か?

だとすると、「列に並べよ。」みたいなことは言えない。

おばちゃんはお姉さんとその彼氏らしき人と自然に話している。その前のおばさんとも話している。どこまでがつながってんだ?

結局そんな事を考えてるうちにお姉さんの番になった。

お姉さんはおばさんを待たずに行ってしまった。なんだよ、やっぱり他人なんじゃーん。

 

以前に紹介したように、卵は大抵その場で袋に詰められ量り売りされる。

おばさんは自分で卵を選ぼうとして、店員に怒られていた。それでもお構いなしでまた卵カゴに手を突っ込む。

いやあ、やはりおばちゃんですなあ。

 

日本は列に並ぶときに、皆隙だらけである。それぞれの世界に忙しい。しかし、横入りしにくい。すべての人が「いれません」というオーラを出している。まして、一体誰が横入りする人と会話をするだろうか。

 

そんなわけで、中国もだいぶ列に並ぶようにはなったが、まだまだ詰めがあまいのである。

「麦からビール、サトウキビから味の素」

なんて言葉があっただろうか。

「えだまめから大豆、大豆から豆乳」

えっ?そうなの?と思ったあなた、都会育ちですか?

ショーンはなんちゃって都会育ちである。

大豆から豆乳は知っていた。でも、えだまめと大豆が同じ豆であるという事を知ったのは結構最近である。

先日ある女の子から山ほどの大豆をもらった。彼女に上記の事を述べたところ、

「えー!知らなかったのー?」

と大変驚かれた。彼らは毎年ある光景を見ている。ショーンは昨日始めて見た。

コンクリートに、根こそぎ引っこ抜かれたえだまめが大量に干されている。

よく見ると、さやから豆がこぼれ落ちている。確かに緑が抜けて大豆色に近づいている。でも形はまだえだまめ。さらによく見ると、、、あった!大豆が転がっている。

そうなのかあ。。。なんだか、えだまめが大豆に進化してゆく過程を見たかのようだった。

「キャハハ!!」

その周囲を子供たちが駆けずり回っている。そしてもちろんえだまめの上も踏む。

こうして脱穀されていく。

2週間ほどで出来上がるという話。

うーん、陽の光をたっぷりあびたお豆、確かに栄養があるわけだなあ。。

大豆をミキサーで粉にしてもらい、ショーンは毎朝豆乳を飲むようになった。

ただ鍋に水と大豆を入れ、沸騰したら終わり。濾して絞って飲む。出来たおからも料理に使う。大豆生活。なんか元気になったような気がする。

都会の皆さんも大豆生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。