「おんな城主 直虎」大河ドラマ館と井伊家龍潭寺を訪ねる(2017/09/17)その① | パンダの音楽

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静岡在住のセレクタ兼チャーターです。

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かなり久しぶりに遠鉄バスツアーに参加したことを記事にします。今年(2017)は大河ドラマ「おんな城主 直虎」で浜松が舞台となり、地元浜松はそれなりに活気づいている。私が時々参加する「さわやかウォーキング」でも直虎に因んだコースがあったのだけれど、今年はどうも出不精が続き、自分の中で企画倒れが続いていた。遠鉄や天浜線を乗り継いで、直虎ゆかりの土地を訪れる1Dayパスもあったのだが、友人を連れて歩くこともあり、高くつくが遠鉄で企画しているバスツアーに参加することにした。

↑↑↑↑↑バスツアーのHPイメージはこんな感じ。ホームページはこちら→バンビツアー直虎ゆかりの地めぐり。さらに、バンビツアーのメインホームページはこちら→バンビツアー。龍潭寺と大河ドラマ館がメインスポットとなるようなツアーである。

↑↑↑↑↑コース図がこちら。浜松駅が発着となる1日コースに参加。浜松市民なのに地元周遊のバス旅行で¥6,500の出費!、地域貢献である。これとは別に舘山寺観光協会が発着となる半日コースがあり、こちらは¥2,800。ただし、こちらのコースは食事がなくて、浜松城など浜松市街での周遊はない。

集合地点は遠鉄百貨店南側のバス乗り場で、バス出発時刻は9:00。当日は台風16号が日本列島を通過しているところで、ツアーそのものが中止になるかもしれなかったのだが、特に連絡が入ることもなく、バスツアーは実行された。

バスガイドさんが名簿と照合で乗客の受付、運転手さんがバンビツアーの目印になるバッジを配布。2人とも気さくで優しく声をかけてくださりましたが、(当たり前のことだけれど)手慣れた感じでした。

ツアーで乗るバスは「直虎ゆかりの地めぐり」限定のラッピング!!。赤いボディで家康くんと直虎ちゃんのイラストが印象的だが、車輛の後部には龍潭寺の画像がラッピングされていてキレイに仕上がっている。

なんと!、座席シートは直虎ちゃん仕様!!。ゆったりとした新しい観光バスで乗り心地上々。

バスは定刻で出発、舘山寺方面へ向かう。ガイドさんが旅程について説明してくれたのだけれど、当日は台風の雨雲は遠のいたものの強風が残り、「かんざんじロープウェイ」は運行中止。私は舘山寺に何度か足を運んだことがあるもののロープウェイには乗ったことがなかったので残念!。

遠鉄百貨店から50分ほど走って舘山寺観光協会に着く。半日コースのツアー参加者を拾うポイントだ。画の右端に写っているのが「おんな城主 直虎」の柴咲コウさんのポスター。今年の初頭から浜松の街のそこら中に貼ってある。

待ち時間のあいだに、再度バスの撮影。真後ろは満開の桜の中にそびえる浜松城で素晴らしいショット。バスの右後ろは浜名湖の眺望、おそらく舘山寺は大草山からの撮影と思われる。

バスの左後ろは龍潭寺の庭園の画。国指定の名勝でこれから訪れるスポットであり、期待がふくらむ。浜松市内の風光明媚な画でラッピングされたバスなのでした。

舘山寺観光協会を離れるときの画。浜名湖遊園地パルパルはまだ開いていなかったかもしれないが、ジェットコースターは台風の影響で人気がなく、いつになく寂しい風景。

龍潭寺に到着、雨はポツポツ降り続くが、傘をさす人は少なめ。直虎ブームですっかり有名になってしまったお寺だ。

ガイドさんの目印は赤い生地にくっきり「井」の字の旗。もちろん、井伊家の旗印であり、ツアーこだわりの演出。

↑↑↑バスの中でいただいたのが上の画のマップ、龍潭寺の中を散策するのに見所を詳らかに抑えて解説されており、非常にためになる。

↑↑↑上のマップの裏面、こちらは寺の建物の中の仏像に関する解説がメイン。かわいらしいイラストが添えられていて手作り感があり、心温まるもの。このツアーでしか手に入らないもので良い思い出の品である。

ガイドさんに引率されながら山門をくぐる。あいにくの天気ではあるが、9月半ばにして猛暑の中を歩くことを思えば雨の中の参拝も良いものだ。

龍潭寺は井伊家の菩提寺ということで全国区で有名になった。山門の瓦には「井」の文字が刻まれている。

直虎が亡くなった地である松岳院の跡。林の中にひっそりと佇んでいたであろう庵…直虎もこの地で静かに息をひきとったことが想像される。

林が少し開けて中庭をはさみ、本堂を目の前にして撮影。名刹らしく堂々とした構えが凛々しい。龍潭寺にある建物のほとんどは江戸時代に建設されたままの姿で残されている。

鐘楼の画、1631年の建造で龍潭寺にある建物の中でいちばん古い。立ち入って鐘を鳴らすことはできないが、煩悩を戒める響きは壮厳であろう…。なお、この鐘は除夜と正月5日間は自由に撞くことができる。

庫裡の手前の画。ここで拝観受付となり、本堂の中を歩くことになる。この建物は県の指定文化財である。

本堂の中の回廊にて。既に多くの参拝客が訪れていたが人が溢れかえるほどではなかった。うぐいす張りの廊下でどんなに静かに歩いてもきぃきぃ音がする。京都の二条城と同じだ。

どデカい大仏!、高さ3mくらいあるらしい、遠州最大の大仏!。本名は「釈迦牟尼仏」。戦国時代の混沌を乗り越えた証として、いくつものキズが刻まれているのが生々しい。

ご本尊の前にて。釈迦三尊(虚空蔵菩薩)が秘仏。井伊家の旗印「井」と紋章「橘」が左右に並んで掲げられ、歴代の御霊を崇めていることがひしひしと伝わる。

本堂の前の庭。方丈の庭園があまりにも有名だが、これもなかなか見応えがある。

雨で草木が洗われて厳かな空気が心を鎮める。「補陀落の庭」といわれ、手袋状の形に広がる白砂が浜名湖を表現している。

本堂の廊下の曲がり角に掲げられている龍の彫刻。伝=左甚五郎作の一刀彫り。龍は水神をあらわし、「井の国=水の国」の守り神となる。
再びご本尊のある広間を撮影。「直虎」の書は誰の作品かわからないけれど、以前、龍潭寺を訪れたときにはないものであり、観光ブームにノッているのは確かなこと。
開山堂に入る。朱塗りの楼閣が銀閣寺に似ている。この建物も県指定文化財である。
大河ドラマ「おんな城主 直虎」でおなじみの南渓和尚、傑山など代々住職の位牌が祀られている。
井伊家の籠。赤字に「井」のマーク。彦根城に展示されている直政公の兜も赤く彩られており、井伊家が好んで赤色を取り入れているような気がした。
御霊屋に入る。井伊家代々千年40代の位牌が祀られている。
元祖共保公、大河ドラマに出てきた直盛公、直政公の位牌がある。このお堂は1742年の建造である。
方丈の庭園、龍潭寺のメインスポット。回廊に人があふれ、なかなか座って眺めることができなかったが、いざ腰を下ろすとどっぷり瞑想と寛ぎに浸ってしまう。
10年くらい前に、奥山方面を親とドライブがてら龍潭寺を訪れたことがある。座る場所が空くのを待つくらい…こんなに人はいなかったなぁ…、同じ休日の訪問だったけれど、けっこう両親と3人で「独占」状態だったし。
庭園の中央にある岩が「守護石」、左の岩が「仁王石」、守護石の下にある亀の形をしたものが「亀出島」。
小堀遠州作の禅寺の名園。案内放送もあり、耳を傾けていると庭の造形の趣向に感心させられる。心が落ち着き、いつまでも眺めていたい光景だった。
 どっぷり庭園を眺めていたら、ツアーの団体から遅れてしまい、同行していた友人からスマホで呼び出される始末。急いで本堂を出て墓所へ向かう。

井伊家の墓所にて。正面に共保(向かって右)と直盛(向かって左)の墓石。

左側に直虎と直親の墓が隣り合い、結ばれなかった2人の魂を慰めている。

墓所を抜けるとすぐ宗良親王(むねながしんおう)の陵墓がある。

宗良親王は後醍醐天皇の皇子で、南北朝時代に南朝方についていたが、劣勢に追われる中、井伊家にかくまわれたことからこの地にゆかりがある。そのため、龍潭寺は宗良親王の菩提寺にもなっている。

井伊谷宮の画。こちらはそんなに人だかりがあるわけでもなく、約10年前に訪れた時と同様に、静粛にお参りをすることができた。

苔むした鳥居は歴史の深さを感じさせる。小雨の中の散策だったが、十分心の中のモヤモヤを洗い流してもらった。

上の画は井伊谷宮を紹介したリーフレット。宗良親王を御祭神として明治天皇の思し召しにより鎮座されたもので、現在の皇室も関係深い格式高い神社であることが紹介されています。

少し龍潭寺から離れるが、井伊家発祥の井戸へ向かう。

田んぼの中にある井戸。大河ドラマでは山の林の中にある龍神様の言い伝えがあるような泉のようにしたてられているが、実際はこんな感じ。

1010年に井伊共保公が出征したと伝えられており、井戸と橘の木が傍らにあったことから、旗印は井桁、家紋は橘になったそうだ。

深さは5mも満たないくらいだろうか…、暗く底深い井戸を想定していたが、澄んだ水が張られていて、お賽銭が散らばっていた。

井戸の近くには江戸末期の大老、井伊直弼がこの地を訪れて詠んだ歌碑が置かれている。「わきいづる 岩井の水のそこ清み くもりなき世の影ぞ見せつつ」…、こんなに良い歌を残した方なのに暗殺されてしまうとは…、人生とは実にあわれである。

井伊家出生の井戸からバスに戻る前にお土産屋の「いいのや」に立ち寄る。

浜松駅のベルマート(キオスクの東海版)とか、浜松の街中のみやげもの屋と比べると、直虎率の高さといい、密度の高さといい、圧倒される。

何だコレ?!、「すいかだんご」。残念ながら時季がはずれてしまい、お目にかかることはできず。

誘惑に負けて食したのは「出世だんご」。

山間部の田舎の売店で良く売られているような、田楽に近い塩辛い味付けで、「当時の保存食」としての素朴さを味わう。

オマケでもないが、こちらの画は龍潭寺の案内用のリーフレットの画、カラーで立派な仕上がり。こんなの前に来た時にはなかったような…、直虎さまさまである。なお、今さらながら…、龍潭寺のホームページはこちら→龍潭寺。大河ドラマ「おんな城主 直虎」のホームページはこちら→おんな城主 直虎(NHK)

続いて、大河ドラマ館に向かう。バスの中でチケットを配られた時の画。団体で入場する方と思いきや、個々で入場券提示なのであった。

着きました!、「おんな城主 直虎」大河ドラマ館。2018年(平成30年)1月14日までの開館で、「今のうちに」訪れたくて、念願がかなう。

「みをつくし文化センター」という場所が会場になっているが、果たしてこんなスペースあったっけ??、以前、気賀関所を訪れた時の記憶がだいぶんおぼろげである。

館内はほとんどの展示エリアが撮影禁止。唯一、語り部の方がいらして、プロジェクションマッピングを楽しむ区画があり、そこで自由に撮影する。上の画のとおり、かなりの人ごみ。

こちら、柴咲コウさん演じる直虎の「次郎法師」としてのいで立ちの等身大パネル。やっぱりこうして見ると美人である。

直虎の許婚であった直親公を演じた三浦春馬さんのパネル。静岡の地方版ニュースで話題にした割には出番が少なかったなぁ…。

劇的な最期を遂げた小野政次を演じる高橋一生さんは、今年大ブレイクした俳優だ。彼の人気がこの「おんな城主 直虎」の視聴率を上げたことは言うまでもない。

城主スタイルの直虎のパネル。色鮮やかでカラフルな衣装なのだが、よくよく見ると継ぎ接ぎだらけの着物のように見えてしまう。柴咲コウさんが「私、脱いでもすごいんです」とCMで話題をさらっていた頃が懐かしい。

プロジェクションマッピングで映像を楽しむ画。全体的に暗めの照明が多い室内で、ここだけスポットライトを浴びてキレイな映像もあって、ついつい見とれてしまった。

展示会場を出た辺りの画、龍雲丸(柳楽優弥さん)のパネルもある。どこまで著作権が幅を利かせているのかよくわからないが、記念撮影できるところがちょいちょいあるのは来場者へのプレゼントである。

直虎と直政のポスター、この先、ドラマの舞台のメインが浜松から彦根へ移っていくことを思うと少し淋しい気持ちになる。

おや!、家康くんと直虎ちゃんが登場!。家康くんはすっかり浜松のイメージキャラクターとして定着したが、直虎ちゃんは大河ドラマが終わった後も浜松に居続けてくれるのかなぁ…?。

↑↑↑↑↑こちらの画は大河ドラマ館のパンフレット。館内案内図のほか、ドラマの登場人物の相関図など、ドラマ館が運営されている間だけの貴重な思い出の品となるものである。

大河ドラマ館を出た隣りに、大河ドラマ館の絵画展が催されていたので入ってみる。

主に幼稚園児や小学生かな?、直虎などドラマに出てくる人物を描いた画がたくさん展示されていて、気に入った画にはシールを貼って投票していくコンテストのようなものが開かれていた。

大河ドラマ館のすぐ近くにある気賀関所にも足を運ぶ。細江の地について、さわやかウォーキングとかのイベントには関係なく、天浜線を乗り継いで歩き回ったことを記事にしていた。リンクはこちら→天竜浜名湖鉄道に乗る旅①天竜浜名湖鉄道に乗る旅②

リアルな人形がある関所の役人がいる風景は2014年に訪れた時と同じ。観光客が増えたのは確かだ。

こういった槍などの武器が展示されているのも以前と同じ状態。そもそも東海道が通っていないこの地に関所があるのは何たるか?、…から歴史をひもとくことになり、私のような無知にはタメになる史跡なのだ。

時代衣装に着替えることができるお店。前は見向きもしなかったところだけど、ココも観光客で賑わっていた。

あ、こういった記念撮影用のパネル、前に来たときにはなかったな。直虎(次郎法師)、南渓和尚、そして虎松。

気賀関所の西側の門を出た時の画。大河ドラマ館のすぐ近くにあるので、観光客がふとした興味で立ち寄るにはちょうど良い歴史スポットだ。

関所のすぐとなりの「田空(でんくう)直虎ショップ」にも立ち寄る。

もといは「奥浜名湖田園空間博物館」という観光案内所がからんだ施設なのだけれど、お土産売り場でリニューアルされていたのだ。このバスツアーでいちばん品数豊富で、来客も多い。

直虎にまつわる伝説や物語をモチーフに…、創作されたお菓子の種類は数あまた。

直虎関連のグッズもズラリ。「今のうちに」もうけておかないとね!。

いかにも"便乗"だが、三ヶ日みかんのフレーバーなり素材を生かしたお菓子たち。無難に美味しそう。

あ、コレ、食べたことある!、「かすてらぱん」。主に静岡県西部を店舗を展開している「ヤタロー」パンの製造しているずっしりとした長方形のパン。下の画のようなやつね、既に売り切れていた!。ヤタローといえば…「治一郎のバームクーヘン」といば、聞いたことがある方も多いかもしれない。

上の画の「かすてらぱん」の後ろにある「あんぱん」たちは、掛川にある「あんぱん本舗」が提供するもの。中身は王道の小豆あんこの他に、安納芋や抹茶の餡などのスイーツを楽しむことができる。

↑↑↑上の画が「あんぱん本舗」を紹介したリーフレット。ちょっといい感じのお土産として人気がありそうである。

お、こんなのもあるんだ…、家康くんと直虎ちゃんのデザインのアルカリ乾電池。富士通の工場っていうと静岡県では沼津にあるような気がするけど、わざわざ遠方から調達なのかな?

この直虎ちゃんラッピングの自販機、浜松市内では所々で見かける。大河ドラマが終わった後も直虎ちゃんは浜松市のキャラとして定着しそうだけれど、果たして家康くんみたいに全国的な知名度を持つようになったのかはビミョー。

近くの食事処にて。お昼前で腹がへっていてうっかり惹かれてしまう。カレーに食いついたが、三ヶ日牛が入っただけで¥450も値上がり。

ささやかだけれど、地元の野菜や果物をあつかった直売所も。

9月の中旬、果物の収穫が盛んになる時候。タイガーメロンとか、イチジクとか、旬ですね。

このスラっとした美人の直虎像の自販機もちょいちょい見かける。光山房(こうざんぼう)という浜松にある版画工房が制作したもの。スタイリッシュでステキなデザイン。自販機の横には「井伊直虎は女にこそあれ 井伊家惣領に生まれ候」と書かれている。こちらの方が観光客としては印象が深く残りそう。

上の画と同じ光山房の制作の直虎のポスターたち。今でこそ「直虎ブーム」で浮かれているけれど、これらのポスターやお土産品は来年になったらなくなってしまうのだろうか…。いろいろリンクを貼っておく。大河ドラマ館のホームページはこちら→大河ドラマ館(浜松市)、気賀関所のホームページはこちら→気賀関所、田空直虎ショップのホームページはこちら→田空直虎ショップ。と、ここで今日の記事は打ち切り。長くなってしまったし文字数制限も近くなってきましたので。明日は気賀の町を後にして舘山寺での観光の記事から続けます。