外を見ると、新郎新婦が白いリムジンに

乗り込もうとしているのが見えた。

「あれ、さんちゃんじゃね?」

泥が言う。

あの、よく言えばカップクの良い新郎の後ろ姿は、

産品のものだった。

産品と茄子の香りは、我々の存在にはまったく気づかず、

式場係員の説明を理解するのに必死な様子だった。

白いリムジンが走り去ってしばらくしたころ、

館内アナウンスがあった。

ネット住人5名は、そそくさと外へ。

用意されたマイクロバスに乗車し、近所の教会へ移動。

教会の外観は、「え、これ教会ですか?」という感じの建物。

しかしそれは外観だけで、内部にはしっかりとした聖堂があった。

つまりビルの中に、聖堂がある感じ。

その名も「名古屋聖グロリアス教会」である。

マイクロバスを降り、つらつらと聖堂へ。

入場した順番の関係上、自然に最後部の座席となる。

中央通路側から、モケダラ、私、黴、泥という配置である。

牧子は新婦友人という身分上、我々とは反対側の離れた座席へ。

内部の装飾品やらを物色して待つこと数分、

いよいよ新郎産品の登場である。

一同が起立し、新郎産品を迎え撃つ。

パイプオルガンの音色と共に重厚な扉が開くと、その向こうから、

生まれて初めて真剣な表情をしたであろう産品が現れた。

一斉に焚かれるフラッシュの嵐。

謝罪会見でもないのに、産品の瞳は潤んでいるように見えた。


つづく


顔を赤くしてテンパっているモケダラの向こうに、彼が見えた。

柱の脇の椅子に、猫背丸出しのまま、小さくなって座っている。

私と目が合っても、ピンとこない様子だが、私にはすぐ分かった。

黴だ。

「モケラッタさんですか?」

とりあえず黴をそのままにし、溺れているモケダラを救おうと思った。

「え、あ、え?」

溺死寸前である。

「あちらが、星のかびるんです」

私はそう言って、モケダラに黴を紹介した。

モケダラも、泥も牧子も、黴とは初対面だった。

一斉に視線放射を受けた黴は、椅子から立ち上がり、

そして近寄ってきた。

それから、その場で適当な自己紹介等を互いに行い、

そのまま立ち話になった。

「久し振りだな」

「3年振りかな」

「モケさん、色白いよね」

「ひきこもりやからなw」

初対面なのに、初対面ではないような感じ。

ネット住人の関係性は、これだからタマラナイ。

受付で、祝儀袋と引き換えに、座席表と式の進行表と御車料、

そして謎の封筒を受け取った。

なにかの物体により、部分的に膨らんだその封筒には、

私の名前が大きく書かれており、

そしてその下に「SPDより参加賞」とあった。


つづく


その女性が牧子(macky)だということは、なんとなく分かった。

しかし、泥が紹介するまで待とうと思い、黙っていた。

「パンダさんですか? はじめまして、mackyです」

牧子は、探るように自己紹介をした。

「あ、どうも、はじめまして」

やや焦りつつ、挨拶を交わす。

牧子は、胸の谷間が強烈な、目のやり場に困るドレスを着ていた。

「アレって、モケさんじゃね?」

私は、前回登場した、受付で何度もお辞儀をしている

例のおっさんを見ながら、泥に声を掛けた。

モケダラと会ったことのある泥なら、判断できるだろうと思った。

「え、あ、そうかな」

泥の判断は、曖昧極まりなかったが、私には確信があった。

あれは、モケダラだ。

受付を済ませたおっさんと入れ替わるように、泥が受付へ。

そして私は、おっさんの観察を開始した。

「え? え?」

そんな感じで、おっさんは私を見てきた。

明らかに、テンパっていた。

「こいつ、モケさんだ」

そう思い、少し嬉しくなった。


つづく


久々に会った泥は、随分と印象が変わっていた。

4年の歳月が、良くも悪くも、泥を大人にさせていた。

ウィレム・デフォーだ。

そう思った。


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泥の案内で、式場へ向かう。

泥は、名古屋の地下街をグイグイと歩く。

それにしても、飲食店ばかりだ。

地上に出ると、雨は止んでいた。

空を見上げると、雲が流れている。

「傘を買ったら、こんなもんですよ」

自虐的に、泥が笑う。

式場が見えてきた。

マリエ・カリヨンNAGOYA(出雲殿)。

随分古い建物のようで、単純に「出雲殿」としたほうが、

似合っている気がした。

中に入る。

広々とした空間に、シャンデリアが輝く。

隅にはグランドピアノがあり、女性が曲を弾いていた。

スーツの裏ポケットに忍ばせた祝儀袋を確認しつつ、受付へ向かう。

受付では、おっさんが受付中だった。

祝儀袋を係りの人間に渡しつつ、何度もペコペコと頭を下げている。

完全に挙動不審だが、こういう人は、きっと悪い人間ではないだろう。

若い女性が泥に声を掛けてきたのは、そんなときだった。


つづく


小田急線と新幹線に揺られること合計3時間強、

名古屋駅に到着した。

名古屋駅の手前から、雨が降り出していた。

あのふたりのことだ。

きっと、日頃の行いが悪いのだろう。

時刻は14時。

集合時間は14時40分。

とりあえず、泥にメールをしてみる。

「いまどこですか」

しばらくして、返信来る。

「今、会場についてしまいましま(汗、早過ぎたわ・・・、

パンダはどちらですか?」

「名古屋駅だな、傘買わなねーと」

傘なしでは少し厳しいくらい、雨は降っていた。

「僕も買いましたよ、まだ時間もあるので、お茶でもしますか?」

ここで、メールでのやり取りが面倒になり、直接的に電話を掛ける。

高島屋の入口の前に時計台があるらしく、

そこで落ち合おうと決めた。

360円でビニール傘を買い、そこへ向かった。

そしてそのビニール傘、先端や柄の部分が黒く、

まるでパンダ色だった。

名古屋駅は予想以上に広く、かなり歩いて待合せ場所に到着。

見渡す限り、泥の姿はなかった。

しばらく、泥の姿を探す。

見つけられるより、見つけたほうが精神的に楽であろう。

そして、電話が鳴る。

泥からだ。


つづく


平成21年11月1日大安吉日。

仕事は休みだというのに、午前6時30分に目が覚めた。

いつものように、パソコンを起動させる。

そしてなにを思ったか、若気の至りか、気の迷いか、

ハンゲームの麻雀をしてみる。

思えば、全ての始まりはここだった。

なんとなく、参加者を見てみる。

本当に、なんとなくだった。

いや、きっとあいつが呼んでいたのかもしれない。

以下、ロビーでのやり取り。


[パンダ調教師] 中田っ、放置か?

[さんぴんだせ] お、法治じゃないお

[パンダ調教師] お

[さんぴんだせ] おんのかいwwww

[パンダ調教師] 朝早いな

[さんぴんだせ] うむ、いまから美容室だw

[パンダ調教師] 緊張して眠れなかったとか

[さんぴんだせ] それが・・・、グルスリwwwwwwwwwwwwwww

[パンダ調教師] 美容室とかwwww

[さんぴんだせ] まにあうのか?

[パンダ調教師] 11時に出れば間に合うらしい
[さんぴんだせ] ほほう、
新幹線か

[パンダ調教師] うむ

[さんぴんだせ] まぁ、今日は受付よろしくv

[パンダ調教師] なwww

[さんぴんだせ] あれ、いってなかったけ

[パンダ調教師] 聞いてねえw

[さんぴんだせ] 参加者は全員、受付で貴重するんだぞ

[パンダ調教師] ああ、受付係りかとwwww

[さんぴんだせ] かおり「パンダこんなあさはやくなにしてんの」

[パンダ調教師] ハンゲ

[さんぴんだせ] か「あ あれたのんどいて ルポがかり

[パンダ調教師] ブログに書けばいいんだろ?

[さんぴんだせ] んだんだ
[パンダ調教師] 写真は目線入りのほうがいい?

[さんぴんだせ] な「かくきまんまんだぞ」か「ふははははは」

[さんぴんだせ] か「どっちでもいいけどへんなかおしてるのはちょっと」

[パンダ調教師] この上ないネタだろw

[さんぴんだせ] か「風景以外の写真とらんかとおもちゃ」

[パンダ調教師] 中田が号泣してるとこは押さえる

[さんぴんだせ] かおりは確実に号泣するぞ

[パンダ調教師] うむ

[さんぴんだせ] 同じ席の人たちとのはいすぁたしたのむぞ

[パンダ調教師] はいすたぁたし?

[さんぴんだせ] はしわたしだよ

[パンダ調教師] 誰が来るのかしらんぞw

[さんぴんだせ] ああ

[パンダ調教師] ドロとは連絡取ったが

[さんぴんだせ] かびもけ

[パンダ調教師] かびとかwwwwwwwwwwwwww

[さんぴんだせ] かびはあったことあるべ

[パンダ調教師] あるけど、来るとは思わんかったww

[さんぴんだせ] おれたちもだおwwwwwwww


そして、産品と茄子の香りは美容室へ。

一方のパンダ調教師は、身支度を整え、午前10時に家を出た。


つづく


我が神奈川県には、TVKという地方局があり、
そのTVKにて、sakusakuという神番組を放送しています。
その中で、マスコットの増田ジゴロウ(操縦は番組ディレクター)が
曲を作ってくる訳です。
で、その曲と言うのがマニアックな御当地ソングなんですが、
結構、好きなんですよね。
という訳で、まずは「神奈川のうた」をお届けしたい。
歌詞は神奈川県の市町村の羅列ですね。


生活保護を受けると、月額24万円が支給される訳ですが。

ええ、朝から晩まで好きなことして過ごすだけで、

金が天から降ってくる訳ですよ。

納税も免除ですし。

まあ、不自由な面もありましょうが、

汗まみれになって朝から晩まで安月給で働くよりかは、遥かに。


はい、ここで興味深い画像を投下してみましょう。

報道された画像なので、処理はしません。

母子加算廃止で厳しい生活。

まあ、政権が変わって復活しましたけども、当時の話です。


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そんな大量の牛肉なんて、

私の家庭でも当たり前の価格では買えませんよ。

どういう金銭感覚をしてらっしゃるのかと。

そりゃ通帳残高も899円になるでしょうよ。


以下、ある記事のコピペですが。

毎月、生活保護費など約24万円で暮らす。

育ち盛りの小中学生の娘3人との4人家族で、

5万円弱の食費は増える一方だ。

支給日前の夕食は、具がモヤシだけのお好み焼きや、

ふりかけご飯でしのぐこともある。

「ごめん、もうお金ないから」

「いいよ」

素直に納得してくれる娘たちには感謝している。

節約できるのは洋服代ぐらい。

今年中学校に入学した次女には、

体操服を1枚しか買ってやれなかった。

はい、そしてこの家庭の生活費内訳がこちら。


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節約術の本を読むことをお勧めしたいと思う。

ネットとかしてる場合じゃないし、

ましてや携帯を3台も持ってる場合ではないと思われ。

それに支給日前にモヤシとかふりかけとか、

どんだけ計画性がないんだよと。


真面目に働くと、損をする世の中。

倫理的な側面よりも合理的な側面を重視した場合、

働かずして国から保護を受けたほうが得である。


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あなたの言う通りだと思う、今日この頃。

生活保護という制度は、当然必要だから生まれた訳で、

保護を受けているすべてのひとが悪だとは言わないが、

その中に、腐った思想の下、くだらない思考の下に、

保護を受けている輩が存在していることは確かなのである。

私は、そんな輩を食わすために税金を納めている訳ではない。

政治家のエサになっているほうが、まだマシである。

僕の夢にまた君が出てきて、

僕を困らせたんだ。


彼女を駅まで車で送った。

北海道に帰るのだという。

駅前で彼女を降ろし、バイバイをして別れた。

帰り道。

雨が降ってきた。

部屋に戻ると、彼女のトートバッグ。

鮮やかに忘れていったようだ。

中身を覗くと、財布、携帯電話、手帳。

焦って部屋を飛び出す。

これでは北海道に帰れないじゃないか。

彼女の携帯電話は手元にある。

彼女はどこにいるのだろう。

連絡をつけられない。

彼女は駅前に立っていた。

ずっと、立っていた。

悪戯な瞳が、眼鏡の奥で笑っていた。

雨は、まだ降り続いていた。


僕の夢にまた君が出てきて、

僕を困らせたんだ。


時代は流れ、風景は変化する。

昨日まで存在したものは、明日、別のものに変わっている。

だから今日、この風景を見逃したくない。


はい、という訳でしてね、今回は神田川と中央・総武線ですね。

前回のみなとみらい編は、今回の前フリであることは、

言うまでもありません。


はいこちらドン。


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正確な時代は不明ですが、昭和初期でしょうかね。

「御茶の水方面より神田松住町上に架せる省線」とあります。

省線というのは、右上の「アイツ」ですよ。

総武線ですね。

はい、そして現在ドドン。


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省線こと総武線は長くなっておりますね。

で、その下を潜る中央線の線路も、そのままですよ。

橋なんて、本体も橋脚も、そのままですよ。

この事実に、興奮して鼻血が出そうです。

手前の地下鉄丸の内線の存在が、

土木技術の発展を物語っておりますね。

建物は変わり、川に浮かぶ船の姿は消えども、

そのエッセンスは残っているのです。


時代は流れ、風景は変化する。

昨日まで存在したものは、明日、別のものに変わっている。

だから今日、この風景を見逃したくない。