外を見ると、新郎新婦が白いリムジンに
乗り込もうとしているのが見えた。
「あれ、さんちゃんじゃね?」
泥が言う。
あの、よく言えばカップクの良い新郎の後ろ姿は、
産品のものだった。
産品と茄子の香りは、我々の存在にはまったく気づかず、
式場係員の説明を理解するのに必死な様子だった。
白いリムジンが走り去ってしばらくしたころ、
館内アナウンスがあった。
ネット住人5名は、そそくさと外へ。
用意されたマイクロバスに乗車し、近所の教会へ移動。
教会の外観は、「え、これ教会ですか?」という感じの建物。
しかしそれは外観だけで、内部にはしっかりとした聖堂があった。
つまりビルの中に、聖堂がある感じ。
その名も「名古屋聖グロリアス教会」である。
マイクロバスを降り、つらつらと聖堂へ。
入場した順番の関係上、自然に最後部の座席となる。
中央通路側から、モケダラ、私、黴、泥という配置である。
牧子は新婦友人という身分上、我々とは反対側の離れた座席へ。
内部の装飾品やらを物色して待つこと数分、
いよいよ新郎産品の登場である。
一同が起立し、新郎産品を迎え撃つ。
パイプオルガンの音色と共に重厚な扉が開くと、その向こうから、
生まれて初めて真剣な表情をしたであろう産品が現れた。
一斉に焚かれるフラッシュの嵐。
謝罪会見でもないのに、産品の瞳は潤んでいるように見えた。
つづく





